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29話 回復魔法の使い方

「まぁ、ダメ元でやってみるから、死に行く人間に魔法使える機会なんてなかなかないからね」

「まぁ、確かに…そうだけど…」

「とりあえず足から……こんな感じかな…。」


すると、騎手さんの足が淡く光始め…見た目は治ったように見えます…。


「どうだろう?見た目は良さそうなんだけど…。」

「あぁ、ちょっと痛みはあるがなんとか歩けそうだ…」

「なら腕の方もやってみましょう、…でも潰れた腕ってどうすればいいんだろう…まぁ適当でいいか。」

「おいおい…」

兵士さんが呆れてますね…分かります。


そんな事も構わずお兄ちゃんは魔法を使うみたいです、騎手さんの腕が光って…

(骨を元の位置にもどして、でも潰れた肉は…?筋と血管繋げばどうにかなる?)

「まぁ、こんな感じでどうですか?」

見た目はさっきよりだいぶいい感じですね、痛そうって位には見えます。

「正直かなり痛い…が、なんとか動く、これで死ぬとは思えない。」

「ふむ…なるほど…。」

「メイドさん、包帯とかありませんか?」

「は、はい。ただいまお持ちします」

ようやく復活したらしいメイドさんは寝んねした馬車に入って行きました。

そして兵士さんがメイドさんに包帯を巻いてもらっている間に私達はオーガとお馬さんと兵士さん達の死体の回収です…お兄ちゃんが兵士さんとお馬さんの死体を回収した後私はオーガを回収しました。


「それで、これからどうしますか?幸い行き先は同じようですが。」


「すまないが我々を王都まで連れていって欲しい、ただ私はこの怪我だ、途中で付いて行けなくなったら置いて行ってくれて構わない。」


「か弱いお嬢様を長距離歩かせる訳にはまいりません、いざとなれば私がおぶってでも王都まで連れていきます!」


「つまり結論は一緒に歩いて王都ですね?」

「そうなるな」


「そうと決まれば、日が暮れる前に距離を稼ぎたい、さっそく出発しよう!」

そう言って足を引きずりながら兵士さんが歩き出しました、皆も付いていきます。

「あの、兵士さん、よかったらこれ杖代わりにどうぞ」

そう言って取り出したのはミノタウロスの槍

「おぉ、これはすまない。私の槍はさっきの戦いで折れてしまってな…。」


そして夕方まで歩き続け…

「もうだめ…歩けません…。」


最初にダウンしたのは怪我をした兵士さんではなく、か弱いお嬢様でもなく…メイドさんでした。

おぶってでも歩くんじゃ…。

「仕方ないですわね…今日はここまでにしましょう、このまま日没まで歩いても大した距離にはならないでしょう」

「じゃあ、あの岩の所で夜営にしよう」


そして私はテントを広げます、お兄ちゃんは…

「メイドさん、料理は得意ですか?」

「お嬢様のお世話をするメイドが料理できる…とでも思いましたか?」

「「「えーっ!」」」


「……あの…料理なら私がやりましょうか?」

「お嬢様って以外と高スペック?」

「すぺっく?ってなんですの?」

「じゃあ材料と道具出すから任せていい?」

「ええ、大した物は作れませんが…」

「期待してるね」

「は、はぃ…///」




「兵士さん、俺は薪をもう少し集めてくるから火を見ててくれますか?」

「それくらい御安いご用です」




「メイドさん、ちゃんとそっち引っ張ってよー」

「こ、こうですか。キャー」

「もう、なにやってるのー」




「おや、ずいぶん早かったですね?」

「ええ、加工中の檜があったのを思い出しましてね」ガラガラ

「結構たくさんありますね?これなら朝まで持ちそうですな。」

「加工と言えばあの岩も加工しないとな…っと」

スッパーン

「……。」




「もういいよ、私1人でテント張るから!」

「も、申し訳ありません…。」




「ご飯ができましたわよ…って、いつの間にテーブルが?」




「「「「「いただきます」」」」」


リッカさんの料理はとっても美味しかったです、高すぺっくってたぶんこういう意味なんですね?


「結界は張ったけど、どうやって寝る?」


「私は外で寝ます故」

「お嬢様にテントを提供してください」

「私お兄ちゃんと寝るー」


「あ、あの…私もお兄様と一緒に…」


兵士さんとメイドさんは外で毛布にくるまり寄り添って寝ています。


私は狭いテントの中の大きな寝袋の中に3人で寝ています。

なんでリッカさんはお兄ちゃんにくっついて寝てるんですか!?

アレですか?吊り橋効果ってやつですか!!

「…うぅ……。」

……違いました。リッカさんよっぽど怖かったんですね…泣いています。

仕方ないです、今日はお兄ちゃんを貸してあげます。

「お兄ちゃん、ちゃんとリッカちゃんを抱きしめて寝てあげてくださいね、おやすみなさい。」



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