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15話 魔法の教え方

「呪文もなしでどうやって魔法を使ってるのよ!」

エルフさんの目がまた怖くなってます。

すると、おじさまがまた槍の柄でポカポカしてくれます。もう、このおじさまには足を向けて寝れません。

「えっと…まず魔力を集めて…」

「そこまでは知ってる…」

「ぎゅーってしてから、ぐるぐるして、えいっっ、てやるの。」

「真面目に教えなさい!!」

「う…うぇーん」


すると。

『ポカーン!』といい音がして。


「「小さい子を泣かせるんじゃねぇ」」

と言って鞘に入った剣と斧の柄がエルフさんの頭に炸裂しました。エルフさんも涙目になってました。


私は、おじさまに抱っこされたまま暫く泣いていました。



私が泣き止むのを待ってから、遅めの昼食を取る事になりました、私はアイテムボックスからお弁当を取り出します、何故かまだ温かいです?

少し涙と鼻水の味がしましたが美味しかったです。


皆さんは冒険者の3種の神器と呼ばれる乾パン、干し肉、乾燥野菜のスープ、を噛っていました、どうやら緊急依頼のせいで昼食が買えなかったみたいです。リナちゃんのお母さんが張り切った為か、お弁当の量が多くて食べきれないので皆さんにも少しお裾分けしました。



お昼を食べて、私も落ちついたので少し早いですが一応獲物も取れたので今日は帰る事になりました。


鹿の解体はおじさん達により、とっくに終わっています。

私がアイテムボックスに鹿をしまうと、エルフさんが何か言おうとしましたが、他の4人に睨まれ黙りました。


帰りは、おじさまの腕にしがみついて帰りました。



ギルドに戻るとちょうどキャシーさんがいたので手続きをしてもらう事になりました、私は鹿と鳥を出し見てもらいます。

「ちょっと!その鳥いつの間に!!」

「「「お前は黙ってろ!!!」」」

私は無意識におじさまの後ろに隠れてました。


「何があったのでしょうか?」

キャシーさんは状況が飲み込めないようで…。

「あぁ…コイツ(エルフさん)がこの嬢ちゃんをいじめて泣かせたんだよ。」

「ほほぅ…」

「ち…違うし…」


((((冷やかな視線))))


「ごめんなさい…」



鹿と鳥はギルドに買い取ってもらい、鹿は明日猫さんに渡されるようです。今日はカリカリを食べてくれたとの事。

餌代は鹿よりはかなり安くすみそうで安堵されてました。

私は、鹿の1/5と鳥のぶんの硬貨を受け取ります、少し前なら考えられない収入です。

エルフさんは受け取りを辞退してました。

魔法の使い方を教わった分でチャラにすると言ってました。



私は宿に戻っても、お兄ちゃんがいるか分からないので、夕方まで猫さんのもふもふを堪能してから帰る事にします。『闇の旋風』の皆さんはこのまま帰るそうです。


「今日はありがとうございました。」

「いやいや、コイツが迷惑をかけて申し訳ない…。」

「うぅ…ごめんなさい…」


「それではまた、ご縁がありましたら。」

「おう、またよろしくな!」




私は猫さんのもふもふを堪能しながら…

(今日は楽しかったなぁ…お金もたくさん貰えたし。

まぁエルフさんはちょっと怖かったけど…おじさまは優しかったし、皆さんいい人でした。また一緒に遊んでくれるといいなぁ…)


ひとしきりもふもふを堪能していたら。

「なんですか!この猫さん!」

「あれ?リナちゃん?どうしてここに?」

「受付のおねーさんがアリスちゃんはここだって言ったから。」

「お兄ちゃんは?」

「もうすぐ来ると思います、あ、きました!」


「そろそろ帰るぞ?…今日は緑なんだな?」

お兄ちゃんが迎えに来てくれました、そういえば緑でしたね。

「それで、この猫さんはなんですか!すごいもふもふです!連れて帰ってもいいですか!?」

リナちゃんがとんでもない事を言い出しました。と言うかリナちゃん、そのワンピースお揃いですね?

「それは俺達には決められないからママとギルマスを説得しなさい。」

「うぅ…ママを説得…。」

「大丈夫です、リナちゃん私も協力します。」

「本当に?ありがとう!」

リナちゃんの目がキラキラしています、これは断れませんね。


私達はお兄ちゃんと手を繋いで宿に帰ります、猫さんの扱いに困っているギルマスはともかくリナちゃんのママは強敵ですがどうにか説得したいと思います。





その頃…『闇の旋風』


「もう、あの子いったいなんなのよ!水魔法と土魔法の融合とか意味分かんない!!それに加えて大容量のアイテムボックスまで!!」


「確かにあの魔法は便利だな、それにアイテムボックスはかなり助かった、獲物を運ばなくてすむのはかなり大きい」


「あの子に魔法を教えた"お兄ちゃん"の事も気になるわ!!私にも是非魔法を教えて欲しいわ!!」


「妹を泣かせたやつなんかに教えると思うのか?俺なら絶対に教えないな。」


「それに、魔法に秀でたエルフが知らないような魔法を知らないやつにペラペラと喋るとも思えない。」


「そっ…そこは私の美貌で!」


「ないな。」

「ないわね。」

「まぁ、ないな。」

「貧乳はステータスらしいぞ?」


「ちょっと酷くない?」


「それに、お前いくつだよ?自分の年考えろ!」


「なによ!まだたったの117歳よ!」


「これだからエルフは…。」



「それにしても……アリスちゃん可愛いかったわね。」


「お前はかなり懐かれて羨ましかったぞ!」


「なら、このポンコツ魔法使いと交換してしまおう。」


「ええっ!」


「おお、そりゃいいなぁ!」


「採用!」


「その時はお兄ちゃんの方も一緒ね。」


そして彼らも、どこかの宿に帰っていく…。



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