14話 猫まんまの探し方
私は受付で依頼を受注し、カリカリの話をしてからギルドを出ました。
そして私達は街の西側の門を抜け街道を少し歩いてから脇道に逸れ現在は森の中に来ています。そう私達です、私はあれから『闇の旋風』の人達と臨時のパーティーを組み、猫さんのご飯探しの依頼を受けています。
『闇の旋風』の皆さんは簡単な自己紹介をしてくれましたが名前は覚えてません、臨時パーティーはリーダーで剣士のおじさん、斧の筋肉ダルマさん、槍持ちでヒゲのおじさま、弓のおばsじゃなくてお姉さん、魔法使いのエルフさん、そして魔法少女アリスです、今日はいつものフード付きワンピースを森の中でも目立たないように緑色にしています。アリスステルスモードです。
さっそくエルフさんが高い所にいる鳥さんを見つけたようで木の上を指差しています。エルフさんは目がいいのでしょう、私には指の先を見ても何処にいるのか分かりません。
弓のお姉さんが矢を番えて狙いを定めていましたが矢を射らずに止めてしまいました。
「木の枝葉が邪魔でここからじゃ届かないわ。」
どうやら木が邪魔をしているようです、私の水魔法なら木の枝を切り飛ばしながら進むので届けばどうにかなるかもしれませんが、そもそも鳥さんが見えないので標準が付けられません、視力強化の魔法でもあればいいんですが……?
ん…?もしかしてあるのでは?
私は魔力を目に集めて見ます。
すると、心なしか視力がよくなった気がします。
先ほどエルフさんが指差していた木の上を見てみると黒い鳥のような物が見えました、確かに木の枝が邪魔して矢を射るのは難しそうです。
『闇の旋風』の皆さんはこの鳥さんをあきらめて他の獲物を探して歩き出そうとしています。
あきらめるのであれば私が魔法を使っても大丈夫そうですね、でも遠くて的も小さいので当てるのは難しそうです。
置いて行かれても困るのでさっそく魔法を使ってみる事にします。よーく狙って…。
「えぃ!」
(ひゅーん)
ショボい音を出しながら魔法が発動、あぁ…ダメです、ぜんぜん違う所に…っと思ったら水の刃は放物線を描き枝を切り飛ばしながら鳥さんの方へ…
少しして「ドサッ」っと落ちてきた首のない鳥さん…
気が着くと皆は少し離れた所を歩いています、私は慌てて鳥さんをアイテムボックスに入れて追いかけます、迷子になったら大変です。
とてとて。
皆さんに追い付いた所でまたエルフさんが獲物を見つけたようです。エルフさん凄いです!
今度の獲物は鹿の親子みたいです2頭います。
鹿さんの方はまだこちらに気づいた様子はなく草をもしゃもしゃと食べています。
今度の作戦は気づかれるギリギリの距離から弓と魔法で成体の方を攻撃、同時に男性陣が走り、弓か魔法の先制攻撃が当たれば親にトドメを、当たらなければ子供の方をダメ元で追いかけ回してみるとのことなので、私は邪魔をしないように同じタイミングで子供方に魔法を撃つ事にします。
そしてエルフさんが言うギリギリの場所まで近づいた所で合図があり、エルフさんが魔法の詠唱を始めお姉さんが矢を番えました、そして詠唱が終わり魔法が発動したタイミングでお姉さんが矢を射り男性陣が駆け出します、皆さんの息がぴったりですごいです!
私は2秒程遅れて水の刃を飛ばします、タイミングを合わせるのは難しいです、エルフさんの魔法は氷の槍でしたがかわされてしまいました、お姉さんの矢も鹿さんの後ろにある木に刺さっています、少し遅れた私の魔法は、また変な方向に飛んで行き……ましたが、また放物線を描き小鹿の首に当たり見事切断。やりました!
そして目標物を失った男性陣はヒゲおじさまが槍を投擲、当たりはしませんでしたが親鹿の動きを一瞬止め、怯んだ一瞬の隙を逃さなかった私が、すかさず追撃の水の刃を飛ばします。水の刃はまた放物線を描き親鹿の後ろ足に命中、切断には至りませんでしたが、かなり動きの悪くなった親鹿は、追いかけて来ていたおじさんと筋肉さんがトドメを刺しました。大漁です!
これで今日は猫さんのお腹が満たされます。
狩った鹿は地抜きをして解体してから運ぶそうです、男性陣が鹿の足を縛って木に吊し血が抜けるまで休憩する事になりました。
そこで私はエルフさんの質問攻めに会います…
「その魔法はどうやってるの?誰に教えてもらったの?なんで魔法詠唱してないの?どうして連射できるの?私にも教えなさい!!」
エルフさん、優しそうな顔をしてるのに目が怖いです…
私が泣きそうになっていると、おじさまが間に入って助けてくれます。
「小さい子を泣かせるんじゃない。」
槍の柄の部分でエルフさんの頭をポカポカと殴っています。痛そうです。
おじさまのお膝の上で少し落ち着いた私は、エルフさんの質問に答えていきます。
「この魔法は水魔法と土魔法の組み合わせで水に砂粒を混ぜ高速回転させて切断力を上げています、魔法はお兄ちゃんに教えてもらいました、詠唱しないのは「厨二みたいで恥ずかしいから」と教わったからです、詠唱の時間がないので発動が速いですが連射してる訳ではありません、仕組みが分かり練習すれば誰でも使えると思います…。」
「そ…それで…水に砂粒を混ぜて高速回転させる呪文は…?」
「?……ありませんけど?」
「えっ……」
エルフさんが固まってしまいました、大丈夫でしょうか?




