13話 別行動の仕方
先にリナ視点を読みたい方は16話に飛んでください
『コンコン』
夕食を終え、部屋に戻り、一緒にお風呂に入って、いざ寝るとなった時にドアがノックされました。どちら様でしょう?
「はーい」
ドアを開けると、そこにいたのは女の子でした。
「こんばんは。あっ、あの…お兄さんにお願いがありまして…。」
「俺に?まぁとりあえず中に入りなよ。」
女の子を椅子に誘い、お兄ちゃんはベットに腰かけます。
えっ私?私は当然お兄ちゃんのお膝の上です!
「それで、俺にお願いってなに?」
「えっと、その…、お皿洗いの魔法を教えて頂けたらと…でも私お金とか持ってないし…。」
「いいよ、でもその代わりに…。」
「それではおやすみなさい。」
女の子は部屋から出ていきました。
お兄ちゃんは魔法を教える条件として…、私とお友達になるように言いました。
今日は簡単な自己紹介をしました。
女の子は"リナちゃん"という名前でした、ようやくお名前が聞けました。
魔法は仕事が忙しくなくなる明日の昼の時間帯に教えるみたいです、私は猫さんが気になるので、明日は別行動になりそうです。
「明日はリナちゃんにお兄ちゃんを取られてしまいましたが、1日くらい貸してあげます。」
「アリスと違ってそんなに才能がないかもしれないから何日で覚えられるか分からないけどね。」
なんと!たかが皿洗いの魔法にそんなに時間が!?これは、朝晩にお兄ちゃん成分の補給が必須になりそうです…。
朝になりましたが、お兄ちゃん成分の補給が必須なのでもう少し抱き枕になっていたいと思います。
と思っていたら…。
「コンコン」
「失礼します。」
リナちゃんが起こしにきてしまいました、抱き枕終了のお知らせです…。
「お兄さん、起きてください」ゆっさゆっさ
「あれ…リナちゃん?まだ早くない?」
「えっと、お母さんに魔法の事を話したら、『仕事はいいから、何が何でも覚えてきなさい!』って言われて…。」
「なに、そのプレッシャー!?」
「なので仕事は暫くお休みです!」
「そうなの!?」
リナちゃんより、お母さんの方が必死に覚えさせたいみたいですね…
「それで魔法のお礼に、朝食はお母さんがご馳走してくれるそうです。」
「まだ教えてもいないのに…。」
と言う訳でリナちゃんのお母さんに朝食をご馳走してもらい更にお昼のお弁当まで用意してもらいました。
お母さんは、お兄ちゃんに厳しく教えて欲しいと言っていましたが、お兄ちゃんは優しいので無理な気がします。
お兄ちゃんは汚れた大き目の鍋を借りてリナちゃんと川の方に歩いて行きました。手を繋いでいます!ずるいです!
私は猫さんに会いに冒険者ギルドの方に向かうので、ここからは別行動です。
冒険者ギルドへは何回も足を運んでいるため迷う事もなく、すぐに到着しました。
猫さんはどこでしょうか?
私は受付にいるキャシーさんに聞いて見ます。
「キャシーさん、おはようございます。猫さんはどこですか?」
「アリスちゃん、おはよう、猫さんはギルド裏の練習場にいますよ、今日はお兄さんは一緒じゃないんですか?」
「今日は私一人です、お兄ちゃんはリナちゃんとデートなので来ません。」
「「「えぇぇーーー」」」
「デートなんて…そんな…」
なんかキャシーさんの後ろの方からも声が聞こえましたね…、キャシーさんが
落ち込んでいます、まぁ半分くらいは嘘なんですが…。
私は落ち込むキャシーさんを無視してギルド裏の練習場に向かいます。猫さんは元気でしょうか?お腹を空かせてたりしてないでしょうか?
お腹と言えば猫さんって何を食べるのでしょうか?
……やっぱりカリカリとか?
そんな事を考えながら練習場にやってきました。猫さんは…いました!
猫さんの近くで数人の人が話をしていますがとりあえず無視して猫さんに抱きつきます。もふもふ
やっぱり肌触りが素晴らしいです。
「アリスちゃんか?」
「はい、そうですけど…何かご用ですか?」
「この猫?は君たちが連れてきたって聞いたんだが…今日はお兄さんの方はいないのか?」
「お兄ちゃんは今日はデートなので私一人です。」
「そう…なのか…まぁデートの事は置いといて、俺達は『闇の旋風』ってCランクのパーティーなんだか、さっきギルドからの緊急依頼で猫の餌を狩ってくるって依頼を受けてな。もし良ければこの猫の餌は何なのか教えてくれないか?」
『闇の旋風』は男3人女2人のパーティーでした。
「うーん?私も猫さんの餌は分からくて…お腹を空かせていないか心配してたんです…」
「そうか…ギルドでも、いろいろと餌を与えてみたそうなんだが、ギルドが買い取ってる、オークや兎の肉は食べなかったらしくてな、鹿肉は食べたそうだが数が少なく値段も高いからな…俺達もいろいろ試してみたんだが…食べてくれたのは携帯用の干し肉だけだった。」
猫さんのご飯ってなんなのでしょう…猫さんが話せればいいんですが…。
「普通に考えるとお魚とか?後はやっぱり…カリカリ?」
「カリカリ…その発想はなかった。でもこのサイズの猫だとカリカリでも高いよなぁ…この辺に海はないからそんなに大きな魚は取れないし、やっぱり手当たり次第に魔物や動物を狩って与えてみるしかないか…」
「とりあえずギルドのやつにカリカリを提案して俺達は狩りに向かおうぜ?」
「…あの! その狩り、私も付いて行っていいですか?」




