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最初の手紙
突然、手紙をしたためる無礼をまずは、謝らせてほしい。
見ず知らずの男からいきなりこんな手紙が届いて、きっと困惑していることだろう。申し訳ない。
ただ、君の兄上に何度手紙を送っても色良い返事が貰えないどころか、上手くはぐらかされるばかりで、もしかしたら君にはまだ話が伝わっていないのではないかと思ったんだ。
俺の勘違いであったのなら、今すぐに破り捨ててランプの火種にでもして欲しい。
俺の名前はギルバート・カーリング。アシュウォース辺境伯と言った方が分かりやすいだろうか。
君の兄上とは古くからの友人で、先の戦争では同じ砦で共に剣を取り背中を預け戦った。
君には会ったことは無いけれど、兄上に話はよく聞いている。
単刀直入に言うと、俺は君を妻にしたいと考えている。今、君の両親とブランチフィールド伯爵(つまり君の兄上だが)に正式に結婚を申し込んでいる。
もし、本当に何も知らないのであれば驚かせて申し訳ない。
良かったら返事をくれないだろうか。
君自身が嫌だと言うのならば諦めよう。断ったからと言ってブランチフィールド家が不利になることは無いから安心して欲しい。家格のことは気にしないでいい。
追伸
くれぐれもフィリクスには内密に頼む。




