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3.誰かのせい?

 大学へと歩くうちに、薬が効いたのか、頭の痛みがおさまる。やっとかよ……。頭の痛みも薄れ、冷静に考えたい。おれ、あれ、あの女とどんな関係だ、霧がかった記憶は役に立つはずもない。どんな関係だよ、女なんていやなのに……。

 記憶の中の女は、我儘で、五月蝿くて、とても同じように考えたくなかった。それでも、振り解けないのは……。

 兎に角!聞けばいい、聞けばいい、と言い聞かせ、友人に聞こうと大学に足を進めた。が、なぜが出会えず、連絡しようとスマホを見ると、充電が切れ、つかない。暗いだけのスマホは、鏡のようになっている。役にたたねぇー。充電がうまく行っていなかったのか、スマホが悪いのか、兎に角、友人は見つからない。……運が悪い。

 食堂に行けばと、昼時に見回すがいない。


 そういえば、明日は休みだから、飲みに行こうと言い出したのだ。いないはずだった。頭のまわりが悪すぎる。‥‥運が……大学の門の前にいる。あの女、紗織って言ったか?門の前にいる。なんでこんな__。逃げたいが逃げ道なんてない。前門の虎後門の狼。逃げ場などないのだ。後ろにまわったとて、だ。汗が垂れるのは、きっと暑さのせいだ。思い返せば、水分を摂っていない。そのせいだ、そのせいに違いない。


 よろよろと歩くうちに、女の前まで来てしまった。

「あ、えー、水もってる?」

喉が渇いちゃってさーと続けてた、無理があるかとも思うが、喉も渇いた。

「さ、砂漠みたいで」

「変だね、自分の学校で?変」

と言いつつ、はいと飲みかけを渡される。

 飲みかけかよーと悪態をつく。が、背に腹は変えられない。

「ふふ、飲みかけ苦手なんだね。気をつけるよ」

濁流へとなった飲んでいた水。気管に水が入った。ぐっと入った。噎せまくり、滲む俺の目には女が笑っているように見える。

「ごめんね、大丈夫」

今度からは、飲んでいるときには話しかけないよ、ごめんねと背中をさすられる。

 大学の前で、こんな状況…………穴を掘ってこいつを埋めてやりたい……のに。俺は落ち着くまで、無抵抗で背中をさすられていた。

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