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2人の制止とコッツの呼びかけを、再び力ずくで
振り切り、ジュンは未だ意識をヒューリーに
囚われたまま流星のかけらと対峙していた。
この状況は流星のかけらにとっても、ジュンが
ヤムやロナールに掴まれていてチャンスだったのだが
先程の千斬に想像以上に影を削られ、迂闊に高等魔法の
詠唱に入って向かって来られたら対処出来ないと判断し
影の回復に専念した。
が、思うほど回復が捗らない。
"・・・新しい身体にした影響か・・・忌々しい。"
ジュンが動き出す。ジュン自身、先程の
エナジードレインや千斬で、身体にかなり影響が
出ているはずなのだが、意にも介さず動く、いや
動かされている。ジュンの真上からの斬り下ろし。
"クッ"
千斬を警戒したのか、大きく後ろに飛び退く
流星のかけら。素早く追い詰めようと走り出すジュン。
"図に乗るなよ。精霊ごときが!"
瞬間、詠唱を挟み
"十五の光矢"
最初の倍近い光の矢を撃ってきた。全てを捌き切れず
左太もも、左肩右脇に受弾。
少し動きを止めるが、再び動き出すジュン。
"く、おのれ、一向に止まらんか。
このまま押し込まれ続けるのは流石に面倒だ。
一度、転移でこの地から離れるか。"
その時、カイダールでジュンに光槍で撃ち抜かれ
逃げる様に転移した事が頭を過ぎる。
"・・・いや、逃げる様に転移など、2度も
許せる事ではない!"
流星のかけらは、迎え討つ様に構えた。
意識が身体に戻る。
手足や肌の感覚、耳から聞こえてくる音、それらが
自身の身体に戻れた事を感じさせた。
ゆっくりと目を開ける。
膝の上にあるメイの頭から、感じれなかった
体温を感じる。胸が、呼吸に合わせて動くのが
見てとれた。
セフィルは、メイの左手を取って両手で握り
「・・・良かった。メイ、本当に良かった。」
メイの手から感じる温もりに、安堵感が溢れ出し
涙が流れた。
ふと、メイの左手にある指輪の石が欠けて
半分になってる事に気付いた。
涙を拭いつつ触れてみる。
「さっき意識の中で聞こえた音は、これね。
ジュンが付けていった抗魔の指輪。
これが守ってくれてたんだ。メイの、生命の灯を。」
メイの脇に目をやり、欠けた半分を見つけ拾い上げる。
胸元で、両手で握りしめて
「ありがとう。メイを守ってくれて。」
そっと呟き、腰のポーチに大事にしまった。
「んん・・・」
「あ!メイ、起きれそう?起きて!」
「セフィル?・・・あれ?どうしてセフィルの膝枕?
私、確か、ジュン様の方に走り出して・・・」
「うん!メイがジュンを守ったんだよ!
ただ、メイが半死の状態になってしまって、それに
怒ったジュンが今、上位精霊を顕現させてしまって
危ないの!」
2人、ジュンの方を見た。
「ジュン様、闘技場の時と同じ怖い状態になってる!」
「え?」
ジュン、フューリーの顕現初めてじゃないの?!
なら尚更急がないと!
「ジュンがあの状態になってるのはメイが
死んじゃってるって思ってるからなの!
メイ!ジュンを呼んで!呼び戻してあげて!」
「うん!分かった!」
メイラールは大きく息を吸った。
「え?ここから?」
「ジュン様ーーーーーーーー!!!」
「ひゃっ!」
拓けた場所いっぱいに、更に林の、木々の向こうまで
驚くほどメイラールの声が通った。
驚き振り返るヤムとコッツとロナール。
「メイ!!メイ!!!!」
「メイぃ・・・良かったぁ・・・」
「セフィル!やったな!」
メイラールは再び大きく息を吸った。
「戻ってきてーーーーーーー!!!」
「・・・・・・メ・・・イ?」




