↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
36/77

第二幕 第十五場

 おっぱい村の広場にある舞台裏のテントでは、村長の娘である猫耳娘のマリィーが女中であるグレーテルを激しく罵っていた。


「ちょっと聞いてるのグレーテル!」マリィーはがなり立てる。「なんであんたがおっぱいコンテストに参加してるのよ!」


「先ほども言いましたがお嬢様」グレーテルは平然としている。「村長様には許可を得ております。なんら問題はありません」


「問題あるわよ! あんたが出場したら私はどうなるのよ!」


「と言いますと?」


「私の優勝が」マリィーはそこで口を閉じる。「……いえ、何でもない」


 グレーテルは微かな笑みを口元に浮かべた。「もしかしてお嬢様。私がおっぱいコンテストに参加する事によって、ご自身の優勝が揺らぐとお考えなのですね」


「ふざけんじゃないわよ、この馬鹿!」マリィーはグレーテルに平手打ちを食らわす。


 グレーテルは深々と頭を下げた。「大変失礼しましたお嬢様」地面に向けられた顔には満面の笑みが広がっていた。


「いいグレーテル」マリィーは咳き込みながら言った。「あんまり調子乗らないでよね」


「咳き込んでますけど大丈夫ですかお嬢様。怒鳴ってばかりいますと体に毒ですよ」


「うるさい馬鹿」マリィーはテーブルの上を指差す。そこには赤色の液体で満たされたコップが置かれている。それは幼女ザンネが配合した香水だった。「あのニオイがキツいのよ。あんたあれどうにかしないさい」そう言い捨ててテントから出て行く。


 グレーテルはテーブルに置かれたコップを手にとり、ニオイを嗅いだ。「……このニオイがキツい? なんともないけれど。そういえば他にも誰かニオイがキツいと——」


「ああ、グレーテルさんここにいたんですね」そう言って猟師がテントの中に入ってきた。


「あら、猟師さん。何かあったのですか?」


「ええ、じつは」猟師は声をひそめる。「村の外でエルゼを発見したんですよ。この広場にいるエルゼとは瓜二つの」


 グレーテルはすぐさま状況を理解した。「なるほど。どちらかのエルゼが偽物で、今回の事件の犯人、もしくは関係者ってことね」


「おそらくは。それで村長さんが広場にいるエルゼを連れてこいと」


「わかりました。すぐにエルゼを村長様の屋敷へ連れて行きましょ」


 グレーテルと猟師は広場にいるエルゼを村長の屋敷へと連行するため、テントを後にした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。