第二幕 第三場
おっぱい村の教会は村の中心地から離れた場所にあり、位置的には村長の屋敷がある一等地とは反対の場所にあった。そこは教会の建つ場所ということもあり墓地も隣接しており、そのためかまわりに建つ家は少なく閑散としていた。
そんな教会の奥の部屋では、牧師のハインツが姿見の前で身支度を整えていた。
「もう行くのかい?」部屋のベッドに裸で横たわる女性が言った。その女性の胸はあまりにも大きく爆乳と呼ぶにふさわしかった。その女性はイルゼビルだった。
「ああ、そろそろ行かないと」牧師は言った。
「祭りの進行役はいそがしいんだね。ハインツ」イルゼビルが服を着直す。
「村の重役達に気に入られるにはしかたがないこと。それに進行役だけが忙しいってわけじゃないさ。村長や重役もてんてこ舞いのはずだよ」
「うちの旦那とは大違いだね。あいつは祭り当日だっていうのに、朝っぱらから貸した金を回収しにまわってるよ。まったく金にがめついったらありゃしないよ。金持ちで見てくれもよかったから結婚してみたもの、あんなつまんない成金の若造とは思わなかったわ」
「君の旦那のヒルデブラントは性根の腐った色男だからな。大変だろうよ」牧師はにやついた笑みを浮かべる。「せいぜい浮気されないように気をつけるんだなイルゼビル」
イルゼビルはベッドから立ち上がると、後ろから牧師に抱きつき、その背中に己の巨大な胸を押し付ける。「だからこうやって浮気される前にしてやるのさ」
「まったくいけない人妻だ」牧師は後ろからまわされたイルゼビルの手に、自分の手を重ねる。
イルゼビルは牧師の手を握った。「それはあんたもね。教会で牧師がこんな淫らことしていたら、いつか神様から罰をうけるよ」
「神様はいそがしい。こんな辺鄙な村に目を光らせる暇はないさ。それにたとえやってきたとしても、追い返してやるさ」
「おー怖い怖い」イルゼビルは笑った。「とても教会の牧師が言う言葉とは思えないね」
「怖いとは心外だな。頼もしいと言ってくれよ」
「わかってるよ」イルゼビルは結んだ手をほどくと、牧師を自分に向き直らせる。「あんたほど頼もしい男はこのおっぱい村にはいないよ。だからさ、例の件おねがいねハインツ」
「ああ、任せときな。おっぱいコンテストの投票がどうあれ、優勝するのはすでに君に決定している。祭りの進行役の私が言うんだから間違いない。私にしか投票用紙の開票が許されていないからね」牧師はにやりと口元を緩める。
イルゼビルは微笑むと牧師に口づけをする。「ほんと頼もしい男だよ。あんたは」




