第二幕 第二場
おっぱい村の村長宅の三階にある衣装部屋では、村長の愛娘であるマリィーがドレスの着付けをしていた。それを手伝うのは女中のグレーテルだった。
しっぽ付きのコルセットを着たマリィーが姿見の前に立つと、グレーテルが後ろにまわりコルセットの紐を締めていく。それが終わるとマリィーは腕を伸ばしバンザイをする。そこへグレーテルがフリル付きの白いドレスをかぶせ、ゆっくりと下ろしていく。グレーテルがドレスを整えている間、マリィーは髪をかきあげ猫耳をつけた。
マリィーは背のない椅子に腰を下ろすと生足をぶらつかせる。「ねえグレーテル。私喉が渇いたんだけど、お水を注いでくれないかしら」
「かしこまりましたお嬢様」グレーテルはサイドテーブルの上に置いてあったピッチャーを手にとるとコップに水を注ぎ、それをマリィーに差し出した。「どうぞ」
マリィーはコップを受け取るとにやりと笑い、生足を水平に伸ばした。そして伸ばした生足の上にコップの水をこぼす。「あらやだ濡れてしまったわ」わざとらしく言う。「ねえグレーテル。このままだと靴下がはけないわ。なめてくれるかしら」
グレーテルの表情がわずかに強張った。
「あら嫌なの」マリィーは楽しげに言った。「それなら反抗的な女中だって、お義父様に言いつけちゃおうかな。そしたらあなたクビよ。身寄りのないあなたは野たれ死ぬわね」
グレーテルは無言で屈むとマリィーの生足をなめ始めた。
「そうそうちゃんとなめてね。動物のようにね」マリィーはほくそ笑む。「ねえねえグレーテル、今どんな気持ち? 三つも年下の小娘に馬鹿にされて悔しくないの?」
「私は別になんとも思ってませんお嬢様」グレーテルは平然となめ続ける。
「ふーんつまんないの」マリィーそう言うとグレーテルの顔を蹴った。「いつまでなめてんのよ。さっさと靴下はかせなさいよ」
「はい、ただいま」
グレーテルがマリィーに靴下をはかせ終えると、そこへ村長がやってきた。
「おやおや、どこかのお姫様かと思ってしまったよ。きれいだよマリィー」
「お義父様」マリィーは急いで靴を履き村長に駆け寄る。「このドレスありがとうございます。とても素敵で私気に入りました。これならおっぱいコンテストでの優勝間違いないですわ」
「よかった気に入ってくれて」村長はマリィーの頭を撫でる。「お母さんにもお前の美しい姿を見せてあげなさい」
「わかりましたお義父様。私お母様のところへ行ってきますね」マリィーは部屋から出て行く。
「やっと二人っきりになれたのう」村長はそう言うとグレーテルの背後に立つ。
「どうなさったのですか村長様」グレーテルはうつむく。
「わかっておるくせに」村長は後ろから手を回し、ぴったりとしたメイド服に浮かび上がるグレーテルの形のいい美乳をもみだした。「今日はまだお前の胸をもんでなかったのでのう」
「おやめください」グレーテルは村長の手を制する。「もし誰かに見られでもしたら」
「グレーテル、誰かに見つかるかもしれないというスリルを楽しまんと損じゃぞ」
「で、でも。そんな大それた事、私にはできません」
「ほお、そうかい。それなら止めるけど。そのかわりお前にはこのうちの女中を辞めてもらうぞ。反抗的な女中はうちにはいらないからな」
グレーテルは村長の手を制する自分の手を離した。「いえ、私はそんなつもりで言ったのではありません。もし万が一誰かに見られそれが奥様に知れたら、せっかくの新婚生活を台無しにしてしまうのではないかと心配で」
「そうじゃったか。すまんのう勘違いしてしまって。お前はいつもワシのことを思ってくれる。なんていい女なんだ」村長は再びグレーテルの胸をもみだす。「知っているかグレーテル。この世で最もすばらしい胸は巨乳でも貧乳でもない、お前のような美乳じゃ。お前がおっぱいコンテストに出場していたなら優勝確実じゃぞ。だが運が悪かったのう。今年は娘のマリィーが出場するのでな、お前には来年がんばってもらいたい」
グレーテルはもだえながら言う。「お褒めの言葉、ありがとうございます」
「なあグレーテル。ワシがトゥルーデに飽きたらお前をワシの嫁にしてもいいぞ」
「村長様ったら悪い人だわ」グレーテルはくすっと笑う。「楽しみにしておきますね」
「村長様」不意に戸口から声がかけられた。
二人は急いで離れると平静を装いながら振り向く。そこにいたのは新人の女中だった。
「重役様方が御呼びです」女中は言った。「おっぱい祭りの最終の打ち合わせだそうです」
「ほうほうそうか、今行く」村長はそそくさと部屋を後にする。
「グレーテルさん」女中は心配そうに言った。「また村長からセクハラを受けたんですね。あの人酷すぎます。結婚して落ち着くかと思いきや、そんな様子全然みせませんからね。それに奥様の連れ子のマリィーにもいじめられているんでしょ。この家の人たちは最悪ですよ」
「ありがとう」グレーテル微笑むとは女中の頭に手を置いた。「私の事心配してくれるんだね。でも私は大丈夫だから。来年のおっぱいコンテストに出場して賞金さえ手に入れば、こんな村出て行ってやるんだ。だからくやしいけど、それまでは我慢するの」
「そんな。こんな酷い状況を後一年も我慢するんですか。つらくないんですか」
「できれば今年のおっぱいコンテストに出場して優勝したかった」
「どうにか口実を作って出場できないでしょうか」
「それが出来れば苦労しないわよ」グレーテルはそう言うと部屋を後にする。
女中は心配そうにその背中を見つめた。




