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最強ダンジョンの最弱ダンジョンマスター  作者: 蓮華


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06

※本作中の挿絵・画像は自動生成AIによるものです。

イメージや雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。


なお、キャラクターの容姿や髪型、衣装などは

作中の描写と多少異なる場合があります。

あらかじめご了承ください。

落ち込んでいても仕方がない。

今さら過去の苦労が消えるわけでもないし、何より、気づいたからには使わない手はない。


「……よし。やるか」


俺は立ち上がり、コアへ歩み寄った。

青白い光を宿す結晶に手を触れ、意識を集中させる。


――創造魔法


瞬間、膨大な情報が頭の中へ流れ込んできた。


コアを構成する魔術式、管理機構、演算領域、各種制限。

普段なら管理画面の奥に隠されている内部構造が、手に取るように理解できる。


そして、そのすべてが創造魔法の対象として認識されていた。


「……ははっ。やっぱりできるじゃん」


まずはDP。

今まで散々苦労して貯めてきた、迷宮運営に欠かせない資源。


その管理機構へ魔力を流し込み、保有量を制限する仕組みそのものを書き換える。


DP管理システム

更新完了


保有DP:∞


「うわ……マジで無限になったよ……」


思わず苦笑してしまう。

三日間もDPを貯め続けた俺は、いったい何だったのだろうか……


だが、今はそんなことを考えている場合じゃない。


続いて、システム一覧を開放。


建設、召喚、生産、研究、管理。

今まで灰色に表示されていた項目が、次々と操作可能に変わっていく。


さらに、支配領域内の転移機能を開放。


眷属枠、魔物枠、階層枠を無限へ。

階層構造と各エリアの拡張上限も撤廃する。

魔物、アイテム、素材、施設――

あらゆるリストの開放条件を書き換え、全項目を使用可能にしていく。


次は生産関係だ。


鍛冶、裁縫、錬金、加工をはじめとする全生産施設の機能を開放し、性能を神格級へ引き上げる。


素材生産施設も同様。

鉱石、木材、薬草、魔石、魔物素材。

生産対象の制限を解除し、設備の処理能力を神格級へと強化していく。


建設や生産に必要だった待機時間も撤廃。


そして、コアそのもの。

成長機構に意識を向けると、現在のレベルと知能を制御する項目が見つかった。


迷う必要はなかった。


コアレベル――無限。

コア知能――無限。


魔力が流れ込み、複雑に絡み合っていた術式が次々と再構成されていく。


さらに地脈管理。


全地脈への接続機能を開放し、そのエネルギーの制御権限を取得。


流入、分配、蓄積、還流。


それらを統合した地脈エネルギー循環システムまで開放する。

操作するたびに、新しい管理項目が現れた。

そして、その項目にも制限がある。


ならば解除する。

さらに奥にある機能も開放する。


創造魔法でコアの内部構造を直接書き換える作業は、驚くほど滑らかに進んだ。


やがて、最後の更新が完了した。

ダンジョンコア・システム更新

全項目成功


システム更新後

DP∞

コアレベル・知能∞

全システム・全リスト全開放

支配領域内転移開放

眷属・魔物・階層枠∞

階層構造・エリア拡張上限∞

全生産・素材施設機能神級

待機時間なし

全地脈接続・エネルギー支配開放

地脈エネルギー循環開放


俺はゆっくりと息を吐いた。


「……終わった、のか?」


コアに触れたまま、管理画面を確認する。

どこを開いても、今まであった制限が見当たらない。


DPは無限。

召喚できる魔物の種類も、建設できる施設も、階層の数も、すべて自由になっていた。


そして――


『はい、マスター。すべての更新処理が正常に完了しました』


「……ん?」


思わず顔を上げた。

声はいつものコアだった。

だが、話し方が違う。


『私の知能機構も、指定どおり無限へ拡張されています。従来の演算処理に加え、情報の理解、判断、分析を行う機能も正常に動作しています』


おいおい……

さっきまで、幼い子供のように片言で話していたコアが、突然こんな流暢に喋り始めたぞ。


俺は目の前の結晶を見つめた。

その姿は何も変わっていない。

ただ、内部の機能だけが、まったく別物になっていた。


『改めまして、マスター。今後ともよろしくお願いいたします』


穏やかで、落ち着いた声。

俺はしばらく、その言葉を聞いていた。


……いや。

本当に、とんでもないものを作ってしまったんじゃないか、これ。


「……やっちまったな……」


俺は目の前のコアを見つめながら、ぽつりと呟いた。


DP無限。

コアレベル無限。

知能無限。


魔物も施設も素材も、あらゆる機能が全開放。

おまけに地脈エネルギーまで支配できるようにしてしまった。


……うん。


「俺し~らね」


もう考えるのはやめよう。


そもそも、楽して好き勝手に生きたいだけだったのだ。

これで面倒なDP稼ぎからも解放されたわけだし、結果としては悪くない。


……悪くない、よな?


『マスター。全システムは正常に稼働しています。現在のところ、異常は検出されておりません』


「そうかよ……」


妙に流暢になったコアの返事を聞きながら、俺は何ともいえない気分になった。


しかし、今回の事で分かったこともある。

創造魔法でコアの内部システムは自由に書き換えられた。


だが――。


「……俺自身は強化できないんだよなぁ……」


コアにはあれほど簡単に干渉できたのに、自分自身を対象にすると、どうにも上手くいかない。


身体能力を引き上げようとしても、魔力で肉体を改造しようとしても、コアのときのような書き換えができない。


無限の魔力を持っていても、それだけで何でもできるわけではないらしい。

いや、そもそも俺の能力値は全部100だし、創造魔法だって相当なチートなのだが……。


目の前のコアが無限だらけになっていると、どうしても比べてしまう。


「……なんでコアは無限にできるのに、俺はできないんだよ……」


『マスターご自身の能力値には、変更が確認されておりません』


「……知ってるよ!!」


くそぅ。

いじったコアの方が、とんでもない存在になってしまった。

俺はがっくりと肩を落とした。


無限の力を持つダンジョンコア。

そのマスターである俺自身は、相変わらず能力値ALL100のまま。

強いのか弱いのかさえ分からないが……


なんだろう……。


これ、喜んでいいのか?

それとも、何か重大な間違いを犯したのだろうか。

とりあえず、考えるのは後にしよう。


創造魔法によるコアの強化は成功。

しかし、俺自身への直接的な能力強化は不可能。


それが今回、はっきりと分かった。



ここまで読んで頂き、ありがとうございます。


本作に登場するイラストは、自動生成AIによるものです。

物語そのものを補足する「正解のビジュアル」ではなく、

あくまでイメージや雰囲気を楽しむための要素として見て頂ければ幸いです。


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