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鬼神王覚醒  作者: 森豆太郎
93/109

第93話 ◇第9師団避難完了◇ 01/23

◇第9師団避難完了◇ 01/23


 「それでは、獄卒11名は戦闘準備。次の秋田駐屯地に[転移ゲート]を繋げます。」


 と秋田駐屯地のホームセンター駐車場に[転移ゲート]から12人で出た瞬間に【瘴気感知】を使う間もなく、目の前に悪魔犬が居たので、条件反射で大包平を抜くと即座に”首ちょんぱ”し、血振りしてから大包平を納刀して、正面ゲートを見ると96式装輪装甲車から上半身を出していた隊員が、”ギョッ!!”とした顔でこちらを見ていたので、笑顔で大きく手を振ってみた。


 そのまま、96式装輪装甲車で封鎖してある正面ゲートに向かって歩いていくと


 「誰だ。」


 と誰何する声が拡声器から聞こえて来たのだった。


 またかと思いつつ


 「私は、早矢刺と申しまして兎山師団長から話を通していただいているはずなんですが、どなたか責任者の方はおられますか。」


 「私が、秋田駐屯地司令の五十嶋(いそじま) 正康(まさやす)1等陸佐です。


 先ほど兎山師団長から矢臼別演習場への移転命令を受領しております。横の通用口からお入りください。」


 「それは良かった。青森駐屯地と弘前駐屯地の皆さんは、既に矢臼別演習場への移動が完了しましたので、次はこの秋田駐屯地の皆さんの番です。お待たせしました。」


 本当にこういう人ばかりだと話が早い。


 という事で、これまでと同じように駐屯地内の魑魅魍魎を自衛隊員さん達に始末してもらってから、さっさと矢臼別に転移してもらいました。




 同じような手順で、トラブルも無く岩手駐屯地と八戸駐屯地の転移が無事に終わった。



 第9師団の転移が完了したことを報告するために矢臼別演習場の十三桜さんと兎山さんに面会したところ、戦車やトラックに使う軽油やガソリンに暖房用の灯油が底をつきそうなので、どこから調達できないかと相談を受けた。


 鹿島基地の製油所で各種精製しているので、入れ物がないか聞いたところ、後方支援連隊と言う部隊が燃料輸送車を持っていると教えてもらったので、ガソリン、軽油、灯油に航空燃料を手配することになったので、とりあえず、矢臼別演習場にある旭川駐屯地の第2後方支援連隊と八戸駐屯地の第9後方支援連隊と真駒内駐屯地第11後方支援隊と東千歳駐屯地第7後方支援連隊から3トン半燃料タンク車と3トン半航空用燃料タンク車、帯広駐屯地第5後方支援隊から3トン半燃料タンク車を有るだけ集めてもらい後日、引き上げて燃料を供給することにした。


 現在の状況としては、


 矢臼別演習場 39拠点

 第2師団 8拠点

  旭川駐屯地  名寄駐屯地  留萌駐屯地  遠軽駐屯地  沼田弾薬支処

  多田弾薬支処 近文台弾薬燃料支処 上富良野駐屯地


 第7師団 10拠点

  北千歳駐屯地  東千歳駐屯地  北恵庭駐屯地  南恵庭駐屯地

  島松駐屯地   安平弾薬支処  白老弾薬支処  静内駐屯地

  幌別駐屯地   日高弾薬支処


 第5旅団 6拠点

  美幌駐屯地  別海駐屯地  釧路駐屯地  帯広駐屯地  鹿追駐屯地

  足寄弾薬支処


 第11旅団 9拠点

  岩見沢駐屯地 札幌駐屯地  丘珠駐屯地  滝川駐屯地  美唄駐屯地

  真駒内駐屯地 倶知安駐屯地 函館駐屯地  苗穂支処


 航空自衛隊 千歳基地


 第9師団 5拠点

  青森駐屯地  弘前駐屯地  秋田駐屯地  岩手駐屯地  八戸駐屯地


 となっており現状、駐屯地単位で転移させているだけなので、それぞれの施設や機能が重複しているため纏められないかと相談も受けているが、地上奪還後は、元の場所に戻す予定だと伝えて、そのまま不便な状況で納得してもらった。



 一刻も早く他の駐屯地の保護を進めたいのだが、弘前みたいな司令官がいたせいで、今日は打ち止めにすると説明して塙田さん達4人と一緒に鹿島基地に戻って来た。


 矢臼別に残した獄卒15名は、各駐屯地の連絡係として常駐してもらい足りない24か所と次に移動してくる第6師団9カ所に必要な連絡係として33名の獄卒を明日、鹿島基地から連れて来よう。





◇第6師団避難開始◇ 01/24


 今日は、花金(はなきん)明日からの土日は、お休みなので気合を入れて頑張りましょう。ホワイトホワイト


 鹿島基地に着いたので、装備を整えて秘書官に獄卒を43名フル装備で、手配を頼んだらどこの獄卒を連れて行くか聞かれた。


 「どこの獄卒?」


 「忘れては、困ります。鹿島基地は、八鬼神の混成部隊です。」


 「それは、誰んとこの獄卒と言う意味?」


 「そうです。みんな地上で働きたいと言ってます。」


 「それなら昨日は、札幌避難所から緑獄卒にたくさん出てもらったんで、それ以外の七鬼神のところから6名ずつと緑獄卒からは、1名で43名揃えてくれる。

 それから八鬼衆なんだけど、ここって何人ぐらいいるんだっけ?」


 「ここに居る八鬼衆は、5名ずつですね。」


 「それなら、八鬼衆は全員呼んで貰えるかな。」


 「かしこまりました。」


 「あっ!。それから一応、八鬼衆も全員フル装備で頼む。八鬼衆も獄卒も作戦指令室1に20分後にお願い。」


 と頼みながら食堂に向かった。


 いつものようにおばちゃんにコーヒーを頼んで、一服してから作戦司令室に行くと、黄鬼、白鬼、緑鬼、黒鬼、赤鬼、青鬼、銀鬼、紫鬼が、各5名で総勢40名と黄獄卒、白獄卒、黒獄卒、赤獄卒、青獄卒、銀獄卒、紫獄卒、緑獄卒が、総勢43名全員が整列して待機していた。


 「諸君。ご苦労。本日の作戦について説明する。

 これから全員で、北海道の矢臼別駐屯地へ向かう。


 そこで、八鬼衆は、3トン半燃料タンク車と3トン半航空用燃料タンク車を使って各種燃料を鹿島基地の製品タンクから【瞬間移動】でピストン輸送してもらうことになる。必要量については、現地にて確認し必要量が確保できた時点で作業終了として、鹿島基地へ順次帰還して良し。


 獄卒各位には、矢臼別演習場の各駐屯地に連絡係として一人ずつ合計33名常駐してもらうことになる。


 残りの10名は、本日、避難収容する第6師団まで、同行してもらい現地自衛隊員の保護と魑魅魍魎発見を担当してもらう。


 何か質問は?」


 「我々、八鬼衆も地上に常駐してはいけませんか。」


 「我々は、元々八鬼神配下として神域内に居たため、地上に出たことがないので、少しでも地上の空気を吸って働ければと」


 「そうだったな。それでは、地上にある武器弾薬の回収と【属性付与】を頼むとしようか。道内の都市部への進出も許可するので、役に立ちそうな物や人間が残っていたら、矢臼別演習場まで回収してきてくれ。」


 「了解しました。必ずやお役に立ちます。」


 「そう力まないで、息抜きだと思って危ないと思ったら無理をせず、すぐに戻ってこい。さもないと、皆を借りている鬼神から俺が怒られてしまうからな。命大事に行動は、神速で慎重にな。」


 「ありがとうございます。」


 「他にないか?」


 「連絡係と駐屯地進出担当の割り振りは、どうしますか?」


 「駐屯地周りの10名は、各獄卒から1名ずつと、今日は九紫火星だから紫獄卒と赤獄卒を二人にして10名だな。各獄卒内の割り振りは、じゃんけんで良いんじゃないか。」


 と言った途端にそこらじゅうで、最初はグー。とじゃんけん大会が始まった。


 暫くすると、担当が決まったようなので、


 「他には?」


 ・・・・・・・・・・・・


 「無いようなので、矢臼別演習地の旭川駐屯地に[転移ゲート]をつなげるから、付いてくるように。」


 と話して、旭川駐屯地の司令部前に出ると、中から十三桜さんと兎山さんが、揃って出てきた。


 「「おはようございます。」」


 「おはようございます。本日も引き続きよろしくお願いします。早速ですが燃料輸送車の準備は出来ていますか?」


 「大丈夫です。ここと八戸駐屯地、帯広駐屯地、真駒内駐屯地、東千歳駐屯地、帯広駐屯地の6か所に全ての輸送車を集めてありますので、よろしくお願いします。」


 「ありがとうございます。それでは、こちらの40名が燃料輸送を担当しますので、それぞれの駐屯地に移動して、輸送する品目と量を説明して下さい。後のことは、彼らが万事うまく輸送してくれます。


 それから。こちらの13名がこれから来る駐屯地と昨日、配置できなかった駐屯地で連絡係をする者になりますので、よろしくお願いします。」


 「おお、それは助かります。笹山君手配を頼む。」


 「それでは、皆さん少々お待ちください。3t半(さんとんはん)2台司令部前に移動。」


 というと、兵員輸送車と言うのだろうか大型トラックが2台やって来た。


 「ご案内しますので、20名ずつ御乗車ください。」


 と言うと後部のほろを上げて、乗り込んでいった。



 「それでは、連絡係ですが、どうしましょうか?」


 「連絡係の方は、3t半が戻ってくるまで司令部で待機をお願いします。」


 「わかりました。それでは、第6師団に向かいたいのですが、昨日のこともありますので、十三桜さんか兎山さん、第6師団長の所までどちらかご同行いただけませんか。」


 「それなら私が行こう。」


 と兎山さんが立候補してくれたので、兎山さんの同行が決定した。

 昨日の一件で責任を感じているのかもしれない。


 「神町駐屯地に[転移ゲート]を繋げます。」


 正面ゲート手前の空き地に[転移ゲート]を繋いで、ぞろぞろと12名で出てきて正面ゲートを見ると中央の1台が突出する形で96式装輪装甲車が、3台横並びで、ゲートを塞いでいた。


 そのまま、96式装輪装甲車で封鎖してある正面ゲートに向かって歩いていくと


 「誰だ。」


 といつものように誰何する声が聞こえて来たのだった。


 またかと思いつつ兎山さんにお任せすることにした。


 「私は、第9師団の兎山陸将だ。昨日、馬頭(ばとう)陸将に無線で連絡して件で、訪問したと伝えてくれ。」


 と伝えると


 「了解であります。」


 と即座に取り次いでくれるようだ。

 5分ほど待つとジープが1台やって来て2名が車から下りて来たのが、隙間から見えた。


 「1台通れるように下げてくれ。」


 と言う声が聞こえると、96式装輪装甲車が1台だけ後退していき正門ゲートが通れるようになり、そこから2人が出て来た。


 「兎山陸将。お久しぶりです。ご無事な姿を見られてうれしいです。」


 「そういう馬頭師団長の無事を確認出来て安心した。狩野(かのう)司令も変わりないか。」


 俺に所属が分かるように挨拶してくれたんだろう。


 「初めまして。私、個人で避難所運営をしている早矢刺と申します。本日は神町駐屯地の皆様を矢臼別演習場にご案内するために訪問させていただきました。よろしくお願いいたします。」


 と丁重に挨拶しておいた。


 「兎山陸将。その事なんだが、昨日の無線でも言っていたが、駐屯地ごと演習場に移動するとは、どういう事なんだ?」


 「それなんだが、私も良く分からないんだ。気が付いたら安全に移動が終わっているから安心してくれて大丈夫だ。」


 「そんな訳も分からないことを言われても判断できんぞ。」


 このまま話してもらっても埒が明かないので、実際に見てもらうことにしよう。


 「馬頭さん。失礼します。少しよろしいでしょうか。」


 「なにかね。」


 「早矢仕です。よろしくお願いします。」


 と手を出すと普通に握手してくれたので、そのまま【鬼動】で車まで転移した。


 「な!なんだ。なにをした!!」


 とすごい勢いで手を振りほどかれたんだけど、こっちの方がびっくりしたわ。


 「いきなりで失礼しました。これが転移です。今と同じことをこの駐屯地全体で行うとお考え下さい。」


 「そ!そんなことが出来るのか!!」


 「そうなんです。できちゃうんです。如何ですか。」


 「そんなことをいきなり言われても、私の頭が付いて行かない。とりあえず師団本部の会議室に行こう。」


 という事で、皆で歩いていく事になったが、正面ゲートの隊員たちに[感知眼鏡]を手渡しながら、銃弾に【属性付与】しておいた。


 「みなさん。今お渡しした眼鏡は、必ずかけて監視してください。万が一、肉眼で見えないのに眼鏡で見えるモノが現れたら、躊躇わず銃撃してください。さもないと殺されます。」


 と脅してから会議室に向けて歩き出した。




 会議室に着くと


 「さっきの事だが、本当に駐屯地ごと安全に矢臼別演習場に移動できるんだな。」


 「はい。その点は大丈夫です。」


 「どうすれば良い?」


 「まずは、この駐屯地内に居る魑魅魍魎を始末しないと始まりませんね。」


 「それはどうしたら良い?」


 「隊員さんを武装させて50名用意してください。後は、こちらで何とかします。」


 「50名だな。狩野君。早矢仕さんの言うように武装した隊員50名を準備させてくれ。」


 と言われた狩野司令が、会議室を出て行った。




 馬頭さんの相手は、兎山さんにお願いしている間に【瘴気感知】を働かせると、反応が33も出ていることに愕然とした。

 こんなに入り込まれているという事は、この駐屯地内でも死傷者が出ているんじゃ無いかと思って聞いてみることにした。


 「馬頭さん。失礼ですが、この基地内で原因不明で死傷者が出てたりしませんか?」


 「な、なんでそう思うんですか。」


 「そういう奴が駐屯地内に多数入り込んでいるからです。」


 「分るんですね。おっしゃる通り死傷者が出ています。医務室も一杯で対処しきれてないのが現状です。」


 「お役に立てると思います。」


 と言って【無限蔵】から[日鬼水]を取り出して見せた。


 「これは、私の家に伝わる薬です。これを1滴飲めば、全ての傷がたちどころに回復します。但し、流れ出た血は回復しないので、注意が必要ですが、間違いなく現状のお困りごとを解決してくれるでしょう。」


 と[日鬼水]の瓶を手渡した。


 手渡したんだが、馬頭さん。繁々と瓶を見回しているだけで動こうとしないので、瓶の蓋を開けスポイトで吸い上げた[日鬼水]を1滴目の前で、飲んで見せた。」


 当然、俺の体は、万全なので何も起こらないのだが、


 「馬頭さん。こうやって飲んでも人畜無害ですから、騙されたと思って傷付いた人に飲ませてみませんか。」


 と誘導してみると自分でスポイトから1滴飲んで、味わっているぞこの人。 とみていると、いきなり会議室のドアを開け


 「誰かいるか」


 と大声で叫びましたよ。

 バタバタバタと走ってくる音が聞こえて


 「お呼びですか」


 と隊員が現れると


 「これを医務官に届けて、ケガ人に1滴飲ませるように俺が言っていたと伝えてくれ。」


 と動いてくれた。


 そんなこんなで時間が過ぎ、表に50人が揃ったと報告が届いた。


 さあ本番開始だ。


 表に出ると綺麗に1列10人で5列縦隊が出来ていた。


 馬頭さんから説明があった。


 「これから、ここにいる早矢刺さんから作戦について説明があるので、聞くように。」


 え!?丸投げー~ー ま、いいか。


 「只今、馬頭師団長からお話に合った早矢刺と申します。本日の作戦についてご説明します。


 まず、皆さんには5人で1組として行動していただき、私の眷属たるこの子たちが一人ずつフォローに入ります。


 この子たちの仕事は、皆さんを守ることと敵を発見して皆さんにお知らせすることです。


 皆さんには、発見した敵を殲滅していただくために準備をしていただきます。」


 というと後ろの獄卒たちに[感知眼鏡]を5本ずつ渡して配るように指示を出したのに合わせて、俺も隊員たちの間を歩き回って【属性付与】を弾薬に付けて回った。


 「現在、この駐屯地内に33個の敵性反応が確認されていますので、皆さんは、安全に留意して隊員同士でフォローしあって敵を殲滅してくださーい。質問がなければ、作戦を開始してください。」


 獄卒たちは心得たもので、索敵範囲が重ならないよう四方八方に隊員たちを誘導していったので、会議室に戻って一服しているとドアがノックされた。


 「馬頭師団長の報告があります。」


 「入れ。」


 「報告します。先ほど医務官に届けた薬で、傷病者は全員回復し原隊に復帰しました。これがお預かりした薬瓶です。」


 と返してきた。


 馬頭さんが欲しそうな眼をしているので、頷いてあげると喜んで


 「この薬は、医務官に預けるので、適宜、有効に使用して欲しいと伝えてくれ。」


 「ハッ!かしこまりました。」


 と飛び出していった。

この小説を見つけ出して読んでいただけた皆様、ありがとうございます。

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