第81話 ◇下見◇ 01/09
◇下見◇ 01/09
会議も終わったので、帰宅前の一仕事として、武蔵小杉と言う地域に残っている高層マンションから使えそうな物件を探しに行くことにした。
「緑川さん。この後、何か予定はありますか?」
「と、特に、明日の朝まで予定は、有りません。」
「だったら、良かった。この後、少し付き合ってもらえませんか。お願いします。」
「よ、喜んで。」
何で”喜んで”とこぶしを握っるのが、同じ動作なんだ?
何か勘違いされてないか?
「この後、HQ設置に手ごろな物件を下見に行きたいんで、強行偵察中に常駐する緑川さんの意見を聞きたいんだ。よろしく頼む。」
「はい。二人で物件探しですね。(^▽^)/」
所々、俺の言葉を聞き取って貰えていないような気がするのだが・・・
時間もないしさっさと下見に行こう。
確かあの辺りにあった伏見稲荷神社に原宿避難所への出入口を作っていたはずだ。
「緑川さん。近場まで転移するから手を繋いでもらえますか。」
「はい。」
そこで、なんで、モジモジするんだ?
手を繋いだので伏見稲荷神社に【鬼動】で転移してから、目についた折れ曲がった高層マンションの頂上部に再度【鬼動】で転移してみたが、駅に近い所のノッポマンションが、見事に中折れ状態になっていて、まともそうなマンションは、離れたところにしか無かったので、多摩川に面した最上階のベランダが、目視で来たので、そこめがけて【鬼動】で転移したが、この家は、部屋中が血だらけの惨憺たる状況で、とても使えそうになかったので、玄関から出て他の家の状況を確認することにした。
見る家、見る家、惨憺たる状況なのは、最上階に居れば、危害が加えられないとでも思ったのだろうか?そんな中、やっと見つけた家は、多摩川の反対側にある家が、唯一、内部が散乱している程度だったので、不要物は全て【無限蔵】に収納したので、問題なく使えるだろうが、一応、緑川さんに確認した。
「緑川さん。HQの場所は、この家で良いかな?」
「そうですね。ベットや家具を入れ替えれば、生活は出来ると思います。」
「緑川さん!!俺が聞いているのは、俺たちが偵察している時だけ使うHQとして、この家は、どうですか?という事ですよ。」
「はい。はい。分かっていますとも、単なるジョークですよ。この部屋なら十分だと思います。後は、監視カメラとかが、設置できるかですね。」
「ついでだから、その辺も確認してみるか。非常階段とエレベーターシャフトの確認をしておこう。」
ハァ。このダル絡みだけでなんだか、とっても疲れた。
非常階段は、両サイドに2か所で、エレベーターは、電気が来ていないので、動いていないので、階段を使って【瘴気感知】を使いながら下に10回分くらい降りてみるが、特に問題はなかったので、反対側の階段を使って49階まで昇って部屋に戻ることにした。
「よし。この部屋にHQを設置しよう。10階下で監視カメラを設置すれば、何があっても[転移カード]で逃げられるだろう。」
という事が分かったので、監視カメラと[転移カード]の作成だな。
「玄関のカギは、開いていたので見つからなかったから、今は、鍵とチェーンロックを中から掛けて置けば、大丈夫だろうが、念には念を入れて玄関ドアの内側に先ほど収納した不要物を【無限蔵】から取り出して山積みにしておいた。緑川さん。鹿島基地に帰りますよ。そうだ、ついでにここと鹿島基地の[転移カード]を作ろう。」
鹿島基地作戦指令室と小杉HQに移動できる[転移カード]を作成して、緑川さんに手渡した。
「緑川さん。帰りはこの[転移カード]を使ってみてもらえますか。お願いします。」
「帰りも一緒に帰りたいです。ダメですか。」
「強行偵察当日は、HQ要員の皆さんは、いま、渡した[転移カード]をコピーして移動してもらうことになるんで、一応確認させてください。」
「わかりましたー。」
二人で指揮所の作戦指令室に戻って来たので、緑川さんから[転移カード]を受取って、さっさと呼びも含めて10枚作って緑川さんに預けて黒ちゃんの所に向かった。
「黒ちゃん。邪魔するよ。」
「何ですか?また、面倒なこと持ち込むんじゃないでしょうね。」
まぁ、そうなるよな。仕方がない。
「今日は、武蔵小杉と言うところに臨時のHQを設置することになったんだけど、監視カメラを2か所に設置したいんだ。どうにかならないかな?」
「ほらね。やっぱり面倒事じゃないですか。それで、有線ですか?無線ですか?」
「それって、出来るという事だよね。」
「手伝ってくれたみなさんのおかげで、やっと、在庫管理が出来るようになりましたからね。監視カメラなら有線でも、無線でも、どちらでも在庫はありますよ。」
とパソコン画面を見ながら答えてくれた。
やっぱり、黒ちゃん凄い。
「それでさ、明日とか取り付けできないかな。」
「現場は、嫌ですよ。そんな所に行ったら、みどりに怒られますからね。何といわれても行きませんから。その代わり、無線の監視セットを使えるようにして渡しますから、自分で設置してください。」
「あれ、西原さんって、下の名前ミドリだったっけ。まあいいや、それじゃ、明日までに準備してもらえるかな。」
「そんな簡単に準備って言いますけどね、各種設定して動作確認しなきゃならないんだから、準備できたとしても明日の午後ですよ。それでも良いならやっときますけど、どうします。」
一応、俺って、避難所の中で一番偉いはずなんだけど?とは思いつつ
「それで良いから頼んだ。」
「わかりました。それじゃ用意しとくんで、明日の12時に来てください。」
「悪いね。今度、昼飯でもおごるよ。」
「そんなこと言って。ここの食堂だったら元々無料じゃないですか。何言ってるんですか。騙されませんよ。」
「バレテ~ラ。分かった、それじゃぁ黒ちゃんが地上から持って来て欲しいものを回収して来ようじゃないか。」
「それなら、交渉成立です。彼女に渡す婚約指輪をお願いします。サプライズしたいんですよ。」
「おお、分かった。薬指のサイズとかわかるのか?」
「え!!。そう言えば・・・・・わかりません。どうしよう。」
「彼女の身長ってどのくらいだ?」
「俺より小さいんで、160cmよりは小さいと思います。」
「だったら、7号か8号くらいだろうけど、その辺は後でも調整できるから8号にしとけば大丈夫だろう。」
「ありがとうございます。」
「結婚指輪は、どうするんだ?」
「それなんですが、あのー。何でも収納できる奴で指輪とか作れませんか?」
「【簡易無限蔵改】の指輪版が、欲しいのか?」
「だって、あれがあると手ぶらで歩けて、どんな時でも手を繋いでいられるじゃないですかー。」
「そっ、そうかぁ。作れないこともないと思うけど、どんなのが良いんだ?」
「それは、婚約指輪でサプライズした後に二人で、相談しながら決めても良いですか。」
「わかったよ。黒ちゃんの頼みだ二人へのお祝いにプレゼントするから、決まったらデザイン教えてくれ。」
「ありがとうございます。」
「それじゃ、俺は家に帰るんで明日の12時でよろしく頼んだ。」
と手だけ挙げて、後ろを見ずに歩き去る早矢刺司令だった。
とそこで、思い出したのだ新装備
【簡易無限蔵改】ブレスレットを20個作成して黒ちゃんの所へ戻った。
「手間かけるけど、これは人間が使える【簡易無限蔵改】というブレスレットなんだけど、とりあえず20個あるんで、持ち出し許可を受けた人間が来たら、出してやって欲しい。作戦が終わると返しに来るんで、管理を頼むよ。
あっ!!それから前に黒ちゃんに渡したブレスレットは回収ね。中身を全部出してからこれと交換して。」
と言ってもう一つ作った【簡易無限蔵改】を手渡すと、黒ちゃんが[転移石]の霊素を使って、前に渡した【簡易無限蔵】から収納物を取り出してから、慌てて新しい【簡易無限蔵改】ブレスレットに収納していた。
その際に、避〇用ゴム製品が見えたことは、武士の情けで黙っていてあげよう。
「そう言えばさ、第2層で保管している武器とかの管理をするのに、ここの管理システム使えないかな。」
「扱うものが変わるだけだから使えると思いますけどね、そっちの管理とかは、絶対やりませんからね。レクチャー位ならするんで、誰か別の人間を見つけてくださいね。」
黒ちゃんばかりに仕事が集中するとパンクしちゃうから誰か探さないとな。
「わかったよ。誰か探すんで、武器の管理システム一式も準備お願いね。それじゃ、今度こそ帰るんで、後のことは頼んだよ。」
と手だけ挙げて、後ろを見ずに歩き去る早矢刺司令だった。
この小説を見つけ出して読んでいただけた皆様、ありがとうございます。
ブックマーク登録や★★★★★をお待ちしております。
ご意見、ご感想や誤字報告等もよろしくお願いいたします。




