第80話 ◇強行偵察決定◇ 01/09
本編公開に伴い内容に齟齬が発生したため第1話◇強行偵察◇2020/01/16の登場人物の追加と一部内容の修正を行いましたが、話の流れは変わっていません。
◇強行偵察決定◇ 01/09
サイドテーブルに置いてある電話が鳴っていた。
目を開けると指揮所にある私室の天井が、目に入ってきた。
時間を見ると12時なので、秘書官からのモーニングコールだろう。
「もしもし」
「司令。12時です。」
「わかった。ありがとう。これから食堂に行ってくる。」
と礼を言ってベットから起き上がり身だしなみを整えてから執務室と秘書官室を抜けて食堂に向かった。
今日の定食は、・・・・・サバみそ定食かぁ、やっぱり肉だな。
「おばちゃん。生姜焼き出来る?」
「一人分くらいならできるけど、どうする。」
「それじゃぁ生姜焼きを定食にしてくれる。」
「はいよー」
てな感じで、今日の昼食は、無理やり生姜焼き定食になった。
昼食後の一服とコーヒーを飲んでから幹部会議室に向かうことにした。
幹部会議室に入るとそこには、副指令の塙田さん、教導責任者の新宿さん、衛生部隊責任者の京町さん、機甲部隊長の鞍月さん、航空部隊長の東さん、特科部隊長の市広さん、普通科部隊長の市場さん、普通科分隊長の山王さん、普通科分隊長の杉妻さん、普通科分隊長の市上さん、普通科分隊長の万代さん、偵察部隊長の下山さん、整備部隊長の薮田さん、輸送部隊長の市丸さんに緑川さんが、席について待っていた。
「それでは、地上の強行偵察についての会議を始めましょうか。
隊員の訓練状況について、新宿さん教えてください。」
「はい、現在の教育状況は、多少の差はありますが、来週には初期訓練が完了する見込みなので、週の後半からなら実戦可能と判断しています。」
「ありがとう。偵察部隊長の下山さんから何かありますか?」
「下山です。戦闘可能であれば戦闘して地上の魑魅魍魎を殲滅しながら進む強行偵察と理解していますが、間違いないでしょうか?」
「無理せず殲滅しながら強行偵察ということで、間違いない。」
「強行偵察であれば、接敵する前に敵の勢力を把握するのが第一です。これなくしては、隊が全滅する可能性があります。司令達は【瘴気感知】を感知することで、おおよその敵勢力の判断が出来ると思いますが、我々には、そんな能力がありませんから、【瘴気感知】能力を持った者を一人は必ず隊に含める必要があると思います。」
「了解した。他に何か意見のある者は居るか?」
「普通科分隊杉妻です。規模はどの程度で考えているのでしょうか?」
「そうだな、連携向上を兼ねて、獄卒1と小鬼3を率いてもらうので、96式装輪装甲車に2組乗ってもらうとして、2台で行動してもらおうと考えているから、1回の強行偵察で4名ずつに運転手の2名とオブザーバーとして俺を入れて23名だな。」
「司令も行かれるのは、確定なんですか?」
「そうだな、強行偵察のノウハウが、無いから暫くの間は、突発的な事象が起きた時に心配だから同行するよ。最悪の場合でも、皆に装甲車に入っていてもらえば、どうとでもなると思うからね。」
「何も指令が、しりぬぐいをするようなことまでしなくても良いと思うのですが・・・」
「杉妻さんが、何を心配しているのか分からないが、皆に実戦の経験を積んでもらわないことには、地上を奪還することなんか夢のまた夢だから、少しでも経験を積んでもらえるなら、俺が居た方が便利だ。程度に考えてもらって良いんだよ。」
「輸送部隊の市丸です。偵察地域はどの辺になりますか?」
「それなんだが、運転を担当してもらう人が、地理を把握している場所が良いと思っている。大丈夫だとは思うんだが、念のため最初は、偵察部隊と無線連絡可能な場所にHQを作るので、衛生部隊というか、京町先生にも出張ってもらい、奴らに攻撃されて負傷した場合などバックアップもお願いしたい。」
「それでは、最初の偵察地域は、私が担当していたエリアの川崎市側多摩川下流域沿いでお願いします。」
「と、いう事は、最初の運転手は市丸さんともう一人という事になりますか?」
「帰ってから確認しますが、もう一人は、笠原さんにお願いしようと思います。ダメなら神山君を使います。」
「笠原さんって大型トラックドライバーをしていたシングルマザーの人でしたよね。戦闘は無理と言っていたような記憶がありますが、大丈夫なんですか?」
「それなんですよ。聞いてみないと分かりませんが、装甲車の運転くらいは、出来るようになってもらいたいんです。ダメなら司令の後輩だった神山君に運転させますから、運転手2名は、大丈夫です。」
そっか、神山君は決定なんだ。部隊になじんでいると言うのか?
「それから、京町先生たちに居てもらうHQだが、どこか良い場所はないだろうか?」
「それなら、途中の武蔵小杉と言う地域に高層マンション群がありますから、どこか被害が少なそうなマンションの上層階であれば、見通しが良いですし、安全面に関しても階段に監視カメラでも設置しておけば、奴らの侵入が察知できるので、余裕で避難できるでしょう。」
「わかった。HQの設置場所については、事前に監視カメラとHQの設置をしておくことにしよう。京町先生もそれで、よろしいですか?」
「よろしいですか?ってまさか、私一人に行けと言う事ではないですよね。」
「あ!!。それですか。心配はいりません。緑川さんに1分隊つけて守らせますから安心してください。市場さんは、新宿さんと相談して、偵察要員4名とHQ要員の人選を週頭の13日までにお願いします。」
やべえ、京町先生一人しか考えてなかったぜ。
「新宿さん、よろしくお願いします。」
「それは良かったです。なんだか一人で行かされそうな気配がしてたんで、確認させてもらいました。」
「他に・・・・無ければ、纏めると
・強行偵察の開始日時は、来週後半の1/16,か17から開始。
・偵察部隊の構成は、96式装輪装甲車2両で、各車両には、運転手1名と隊員1名に獄卒1と小鬼3を率いてもらう分隊を2分隊乗せて、どちらかに私が乗車して23名で、実施する。
・強行偵察に当たりHQを設置し医療関係のバックアップをしてもらうのに、医師と緑川さんと1分隊が同行。進出と撤退方法は[転移カード]を使用。
・初回、偵察エリアは、川崎市側多摩川下流域沿いとして、順次展開していくという事で良いか。」
『了解。』
参加者の同意が得られたので、一安心だ。
「それでは、解散。」




