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鬼神王覚醒  作者: 森豆太郎
75/109

第75話 ◇偵察開始(3)◇ 01/08

◇偵察開始(3)◇ 01/08


 「それでは、作戦を説明する。


・緑川兄妹が、出入口を開いたタイミングに合わせて【隔離結界(絶)】を解除。

・5m先の洞穴合流点手前まで、前進して【瘴気感知】で状況確認。

・奴らが居たら推金さんと俺が、静かに殲滅。

・居なければ、居住エリアに向けて速足で前進しながら、邪魔者が現れたら推金さんと俺で、静かに殲滅。相手が多勢で無理そうなら、全員の銃撃で殲滅しながら、避難所に向かう。到着したら緑川兄妹が、避難所の出入口を開放。

・俺たち全員が、避難所に進入したら出入口を閉鎖。

・避難所内を捜索し残っている人が居たら、鹿島基地まで、[転移カード]を使って脱出。

・以後は、鹿島基地からこの避難通路に瞬間移動して深淵部の偵察を行う。


 以上だ。質問は?」


 「「ありません。」」「「了解。」」


 「それでは、緑川兄妹で居住エリアへの出入口を開放してくれ。」


 と言うと二人が、壁に霊素を通して出入口が解放された。


 そのまま、通路を進んで合流点で【瘴気感知】を使ったが、奴らの気配は無かったので、そのまま緑川兄を先頭に避難所に向けて速足で進む。



 まったくの肩透かしで、途中に魑魅魍魎は、居なかった。なぜだ?



 何の障害も無く避難所に到着できたので、2人に出入口を開放してもらい5人で内部へ滑り込んだ。


 避難所の中を確認すると、生存者がいた!!


 緑川兄妹が、生存者に駆け寄って確認している後についてゆくと


 「真司と瑠璃子じゃないか。どうして戻って来た。」


 とエルフの男性が言っているのが聞こえて来た。


 「新倉(あらくら)のおじさん、助けに来たよ。」


 「あそこに居る鬼神王が、安全な避難所を作ってくれて魑魅魍魎を殲滅する軍を率いて偵察に来たんだ。皆で一緒にここから逃げよう。」


 と二人が、俺を指さしながら男性に声をかけている。


 「助けと言っても、来たのが、5人じゃここの連中を連れて逃げ出すのは、無理だぞ。」


 「それは心配いらないわ。それより父と母は、無事ですか?おじちゃん。」


 「康太と茜は、奥の方に居るが、怪我がひどいから、早く行ってやれ。」


 「え!!。お母さん」


 と言って、緑川さんが走り出したので、緑川兄と一緒に後を付いて行くと奥には、4列で複数の寝台が並べられており皆、ケガ人が寝ている状態だった。

 手前から順番に寝台を確認しながら進むと、突き当り近くの寝台に寝ている男性の横で、女性が手を握って


 「お父さん。しっかりして。諦めたら終わりよ。瑠璃子の花嫁姿を見ないままで、いいんですか!!」


 「見るまで死ねない。」


 とやり取りをしている人に向かって


 「お母さん!!」


 と抱きついていたから、この二人が緑川さんのご両親なんだろう。

 【無限蔵】常備品の[日鬼水]を取り出して、緑川さんに渡した。


 「緑川さん。はい、これ、[日鬼水]だから蓋についているスポイトで、1滴飲ませて上げて。」


 と教えると震える手で、スポイトに吸い上げた[日鬼水]をお父様の口に垂らすと、それまで瀕死状態だったのが、嘘のように元気になって


 「母さんだ、それに瑠璃子に真司まで居るじゃないか。意識もはっきりして痛みも無くなったぞ。ここは夢の世界か?」


 「夢だと思うなら頬を抓ってあげましょう。」


 「お!!。え!!。痛ーい。痛いぞ。夢じゃないのか!! 抓るのは勘弁してくれ。」


 「子供の前なのに、二人でじゃれ合わないでください。

 こちらが、貴重な鬼の妙薬[日鬼水]を下さった、鬼神王で魑魅魍魎殲滅軍司令の早矢刺さんです。」


 とお母様がお父様の頬を遠慮なしに抓っていたので、緑川さんに


 「怪我している他の人たちに[日鬼水]を飲ませて上げたらどうだ。」


 声をかけると


 「そうでしたね。兄さん。はい。これ。お願いします。」


 と言いながら[日鬼水]を押し付けていた。

 相変わらず兄への当たりが、きついのだが・・・・・実害がないから放置しよう。


 「瑠璃子。それはないだろう。母さん父さん戻りました。」


 「真司も無事だったのか。良かった。」


 「兄さんはどんくさいから、一度死んで早矢刺さんに助けられたんだよ。」


 とさらっとDeathをデスってるよ。


 「あの時は、周りを囲まれてどうしようもなかったんだからノーカンだ!!」


 Death:1入ってるんだけどな~と思いながら


 「ご家族の再会をお邪魔して申し訳ありません。鬼神王で魑魅魍魎殲滅軍司令の早矢刺です。

ご兄妹は、ここを脱出した後でお二人とも”大災厄”で溢れた魑魅魍魎にやられて、大怪我から回復されたり、死後に復活されたり大変な経験をされました。お父様も大変な怪我をされたようで、他の皆さんの準備が出来次第、安全な避難所にご案内しますので、ここは、ご家族でお話しされていてください。」


 と言って緑川兄から[日鬼水]を回収して、近くの寝台でケガ人を看護していた小さな女性?に


 「ご苦労様です。この瓶の蓋に付いているスポイトで吸い取った薬を1滴、怪我人たちに飲ませてください。」


 と[日鬼水]を手渡すと緑川父の回復具合を見ていたその人は、すぐにスポイトから1滴患者に飲ませて回ってくれたので、あちらこちらから回復した人たちが、寝台から起き上がりだした。


 「みなさーん。傷は薬で回復しても、流れた血液は回復しないので、貧血状態は変わりませんからねー。無理に動かないでくださいよー。」


 一応、注意は促しておいて緑川母に、


 「ココの責任者の方が、どこに居るか分かりますか?」


 と聞いてみると、


 「出入口近くに新倉さんというエルフが、居るはず」


 と教えてくれた。

 何のことは無い、最初に話した人じゃないか。緑川兄妹を残して3人で出入口に向かった。


 「新倉さん。初めまして。早矢仕と申します。ここの避難所の事で少しお話よろしいでしょうか?」


 「おう。あんたはさっきの。瑠璃ちゃんたちは、死に目に会えたか?」


 「お父様は、怪我から回復されて、今は家族4人でお話ししてますよ。」


 「おい!!冗談はよせ。あの傷で助かるはずがない。」


 「そうは言っても、私が持ってきた薬を飲ませましたから、お父様だけじゃなく他の怪我人たちも回復してる頃ですよ。」


 「いったい何を飲ませれば、あんな傷が簡単に治るというんだ。」


 「鬼の妙薬[日鬼水]ですよ。聞いたことありませんか?」


 「え?お?あ?え?[日鬼水]だって。あの妙薬が実在するって?」


 「そうですよ。それよりここからの脱出についてご相談したいんですが、よろしいですか?」


 「おっ。おう。それにしても[日鬼水]って・・・」


 「この避難所には、何人居ますか?」


 「ここには、エルフ、ドワーフ、龍族、天使族、獣人族の5種族89人しか残っていない。」


 「そうですか。避難所の外に残っている可能性はありますか?」


 「富士山内の避難所は、ここ一つだ。後の仲間は全滅だろう。」


 「わかりました。ここに居る89人は、私の運営する軍事基地に移動してもらいたいのですが、よろしいですか?」


 「移動って、奴らが居る中を89人を連れて、ぞろぞろと移動なんて、出来るわけがない。」


 「そうですね。普通に考えれば無理でしょうね。ですから、ここから基地に私の【異能】で転移してもらいます。」


 「転移だってぇー!! いや、ここ富士山には、【瞬間移動】系の能力を無効化する結界があったはずだ。」


 「結界。ありましたね。解除しちゃいましたけど。」


 「結界の解除は、設置した者にしか解除できないと聞いているぞ。」


 「それは、少し間違った情報ですね。設置した者じゃなくて、設置した順番の逆で解除する。が正しい情報ですよ。だから、私がここに来る少し前に解除済みです。移動に当たって他に問題はありますか?」


 「そうだな。今のところ、問題はないな。」


 「それじゃ、皆さんの準備が整い次第、私の軍事基地に転移してもらいます。

 あっ!!それから、向こうに着いたら病院に入院して健康診断を受けてもらいますから、そのつもりで。」


 「病院で健康診断?あなたの基地には、病院まであるのか?」


 「ありますよ。800床の総合病院がね。」

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