第50話 ◇エルフ登場◇ 12/30~
読者の皆様のおかげで記念すべき50話目を迎えられました。
ポロコ様やっと反映できました。いつもありがとうございます。
今後とも鬼神王覚醒をよろしくお願いいたします。
◇エルフ登場◇ 12/30~
会議が終わったので、飲み終わったコーヒーカップを食堂に返しに行こうとしたら新宿さんが
「司令がわざわざ返しに行かなくても取りに越させますから置いておいてください。」
「どうせ治療スペースに行くから、ついでだよ。ついで。」
と言って食堂まで返しに行ってから、緑川さんの所に顔を出した。
「緑川さん、調子はどうですか。
食欲はありますか?」
「食欲もありますし、おかげさまで傷は、何も問題ありませんが、少し貧血気味みたいです。」
「食堂に特別メニューを出すよう頼んであるので、食べて休んでゆっくりと療養してください。
今朝から緑川さんを見つけた周辺に偵察部隊を出していますので、夕方までには何かしら報告があると思いますので、何かあったら知らせに来ますので、待っていてください。
それから、つかぬことをお伺いしますが、エルフに人間の血液を輸血したりできないですよね。」
「エルフに血液型などは、ありません。
エルフが持っている人間でいう腎臓に似た組織は、とても強力なので、人間の血液であっても、その組織を通すとエルフの血液として、再構成されるので、人間の血液を輸血していただくことは可能です。」
「わかりました。
いつまでも貧血状態というのも大変でしょうから、ドクターに相談して私の血を輸血する方向で検討してもらいます。
それでは失礼します。」
「ありがとうございます。
よろしくお願いします。」
なんだかエルフ凄い。
早速、京町Drに相談しに行こう。
すぐ隣の医官控室を訪問する。
「コン、コン、京町Dr居ますか?」
「ハーイ、どなたですか?開いてますからどーぞ。」
「早矢仕です。お邪魔します。」
「どうされました。」
「実は、緑川さんの貧血の事なんですが、輸血とかで回復できませんか?」
「そうですね、私もエルフの輸血事情は、朝の診察の時に聞いたので、少し考えてみたんですが、もしかすると兄弟が見つかるかもしれないんですよね。
今は状態も安定していますので、出来るだけ異種族間の輸血は、避けた方が良いと思うので、お兄さんが見つかるまで、食事療法で行こうと思っています。
それにしても血液の再構成が出来るなんで、とんでもない体ですね。
できる事なら今後の為に研究してみたいですね。」
「恐らく、今日中にお兄さんの足取りがつかめると思いますので、その結果次第という事ですね。
偵察結果が判ったらDrにも報告入れますね。
それじゃ、失礼します。」
(司令、秘書官室にお戻りください。
偵察部隊から報告が届いています。)
(了解した。すぐ戻る。)
何か動きがあったようだ。
「どうした。」
「偵察部隊から報告がありました。
残念ですが、エルフは死んでいたということです。
死体を回収しようとしたら、【結界】があり体に触れることが出来ないので、どうしたら良いかと報告が来ています。
どう指示しましょうか?」
「分った。獄卒でも【結界】が解除できないんだな。
少し話を聞きたいから私に【念話】するよう指示してくれ。」
少しすると【念話】が届いた。
(司令、お疲れ様です。
先ほどエルフの死体を見つけましたが、エルフ独自の【結界】のようで解除できず動かすことが出来ません。)
(ご苦労だった。周囲に奴らは居るか?)
(悪魔犬が、数匹居ましたが全て殲滅しましたが、【瘴気感知】だとまだ周辺に居るようなので、見つかって冥界犬とかを呼ばれると面倒なことになると思います。)
(偵察に出た他の15分隊と連絡は可能か?)
(問題ありません。)
(では、私の命令としてお前のところに全分隊を終結させて防衛陣地を作って待機してくれ。)
(了解しました。)
「秘書官、今偵察に出した他の15分隊を集めるよう指示を出したが、念のためお前からもエルフを発見した分隊の所に集結するよう指示を出してくれ。」
「畏まりました。」
と言って治療スペースに向かった。
「緑川さん、お兄さんと思われる方が見つかったのだが、誠に残念だが亡くなっていた。
死体には、【結界】が施されていて動かすことが出来ないのだが、解除する方法とか教えてもらえないだろうか。」
「本当に兄なのでしょうか?
エルフには、命の燃え尽きる時に復活を願って魂と体を死後七日間だけ守る【秘奥義】があり同じエルフでなければ、動かすことも解除も出来ません。
お願いですからその現場に私を連れて行ってください。
お願いします。兄のもとに私を・・・」
「少し待っていてください。Drに相談してみます。」
医官控室を訪ねて京町Drに確認した。
「先生、緑川さんの兄と思われる方の死体を見つけたのだが、我々だけでは動かすことが出来ないので、緑川さんを現場に連れて行きたいのだが、可能だろうか?」
「現場には、徒歩移動は許可できませんが、担架移動でしたら私が同行すれば可能でしょう。」
「わかりました、歩かせなければ良いという事ですね。
それでは先生も同行の準備をお願いします。先生の準備が出来次第、現場に出発します。」
先生の許可が貰えたので、緑川さんのベットに戻る。
「先生の許可が野貰えたので、これに着替えてください。」
と戦闘服と88式鉄帽を【無限蔵】から出してベットに置いて離れた。
準備が終わる前に先ほどの分隊長に【念話】をつなげる。
(早矢仕です。その後について教えてください。)
(はい、近くにいた3分隊が到着して現在、24名が防御体形で待機中です。襲撃は受けていません。)
(分かった、あと少しでエルフとDrを連れて行くので、もうしばらく頑張ってくれ。)
(了解しました。)
そんな準備をしていると先生と緑川さんが同時に
「「準備できました。」」
と治療スペースに出てきた。
「それでは、現場に行きます。準備は良いですか?」
「大丈夫です。」
「???大丈夫で・・・す。」
とは、先生の返事だが、大丈夫そうなので現場の分隊長にもう一度【念話】を繋いだ。
(こちらの準備が終わったので、これから【念話】を辿って【鬼動】でそちらぬ向かうから、3人分スペースを空けて場所を意識してくれ。)
(了解しました。どうぞ。)
「それでは、現場に移動しますので、お二人とも私のそばに来てください。」
と二人が近づいたので、双方の体に触れて【鬼動】で現場に瞬間移動した。
「え!え!えーーー!」
「京町先生、そんなに驚かないでください。敵が集まってくるので、お静かにお願いします。」
「兄さん!兄さん!」
とエルフの【結界】に抱きつく緑川さん
「緑川さん、お兄さんで間違いありませんか?」
「はい、兄に間違いありません。」
「先ほど、復活と言ってましたが、何か方法をお持ちですか?」
「私の母の能力があれば、復活可能でしたが、母も居ないので何もできません。」
「その復活に関して、この【結界】を解除しては不味いのですか?」
「この【結界】は、精神と肉体を維持するための物なので、直前に解除しないと精神が、無くなってしまい復活してもゾンビになってしまい危険です。」
「なるほど、そういうことなら鬼の霊薬[蘇生丸]が使えると思いますが、それには一度、基地に戻りたいのですが、この【結界】ごと動かすようにできますか?」
「それは、私の力でも可能です。」
「では、移動可能な状態にしてください。」
「かしこまりました。”ケゴッケカウイ”これで動かせるようになりました。」
そうこうしているうちに偵察に出した16分隊が集まって防御体形をとっており欠員無しの報告を受けた。
緑川兄の結界に抱きついている緑川妹の手を取ってそのままでいるように指示を出し
「それでは、全員で鹿島基地に戻る。全員集まり、俺との繋がり維持しろ【鬼動】に備えろ。全員準備は良いか。」
「~「準備良し」~」
「それでは戻る。」
暗くなる前に鹿島基地の治療スペースに戻ってこられと良かった。
「偵察分隊は、ご苦労だった。目的達成に感謝する。ここで解散。以上。」
「~「転移ありがとうございました。」~」
とそれぞれの部署に帰って行った。
「早矢仕さん、一体どうやってあんなことをというかさっきのは、夢ではありませんよね。」
「京町先生、それよりもこの後、お兄さんの蘇生を行いますので、蘇生後の健康診断をお願いします。」
「先ほどの件は、後でも構わないので必ず説明してくださいよ。準備してきます。」
「緑川さん、お兄さんの蘇生を行うために準備がありますので、お兄さんのそばで待っていてください。
結界は、あとどのくらい維持できそうですか?」
「後、1日くらいしか保たないと思います。」
「わかりました。それなら十分間に合いますから安心してください。」
さて、月読さんに[蘇生丸]を貰いに行かないと
(神楽耶さん、今大丈夫ですか?)
(大丈夫ですよ。)
(実は、富士山から逃げて来た兄妹エルフが居るんですが、兄の方が死んでまして[蘇生丸]を頂きたいんですが、大丈夫ですか?)
(はい、いつでも準備はしてありますから問題ありませんよ。)
(これから伺いますので、よろしくお願いします。)
「さて、これから鬼の霊薬を取ってくるんで、このまま待っていてください。」
熱田避難所の神楽耶さんの元に【瞬間移動】した。
「神楽耶さん、さっきはいきなりすいませんでした。
早速なんですけど、少しでも早く兄妹で顔合わせさせてあげたいんで、[蘇生丸]いただけますか。」
「はい、これが[蘇生丸]です。
どうぞお持ちください。」
「ありがとうございました。
今度、皆でおいしいお菓子でお茶でも飲みましょう。
失礼します。」
と鹿島基地の治療スペースに【瞬間移動】で戻って来た。
「緑川さん、お待たせしました。
薬の準備が出来ましたので、こちらはいつでも大丈夫なんで、お兄さんの【結界】を解除してこの丸薬をお兄さんに飲ませてください。」
「はい、ありがとうございます。”ケョイカイジッカ”」
今までびくともしなかった【結界】が無くなったので、兄の亡骸に飛びつくと同時に[蘇生丸]を口に含ませると、静かに呼吸が再開したので、様子を見ていると、緑川妹が兄の体を揺り動かして
「兄さん、しっかりして。」
と声をかけていると、ゆっくりと瞼が上がりゆっくりと口を動かし始めた。
「何?兄さん、ここは安全だからね。ゆっくりで良いからね。」
ここで、呆然としていた京町Drが、聴診器を当てて心音を聞いたり血圧と脈拍を測定したりして呆れたように
「身体に問題はありませんが、一応、死んでいたので何か問題があれば都度対処するしかないと思います。軽い脱水症状が出ているようなので、少し点滴を入れて様子を見ましょう。」
という事になった。
それを聞いた緑川妹も安心したようで、吸い口で水を兄に飲ませている。
「二人とも大変な状況で良く生き延びて再開して嬉しいだろうが、体力が万全なわけではないので、今晩は、無理せずベットに入って休んでください。
これが守れないようならDrとして、二人を隔離しなければならなくなります。わかりましたね。」
「「はい。」」
やっと緑川妹も自分のベットに戻って休む気になったようだ。
これで、一安心だ。
「それでは、二人ともゆっくりと休んでくださいね。
私はもうひと仕事片づけなければならないので、この辺で失礼しますね。
後のことは、京町Drよろしくお願いします。」
と断ってから執務室に戻ることにした。
秘書官室の当番へ
「インフラ整備や農業を始めとして様々な生産活動の協力者名簿が各避難所から届くので、届いたものから順番に執務室に持って来てくれ。」
と頼んで、札幌避難所の名簿とUSBを受取った。
流石、久久能さんは、こういう事務仕事は早いな。
執務室のパソコンを起動してUSBの中身のデータを開くと表計算形式のデータが表示されたので、整備技能をもっている人と医師、看護師が、複数いたので、久久能さんに【念話】をつなげた。
(久久能さん、今大丈夫ですか?)
(どうしました、大丈夫ですよ。)
(いま、名簿とUSBを頂いたので内容を拝見しました。
鹿島基地で働いてくれる整備技能をもっている人と医師、看護師が足りません。
リストにある方たちで鹿島基地で勤務してくれる人が居ないか意思確認してください。)
(了解です。こちらでは、札幌で932床ある大学病院を瞬間移動させたんで、医者も看護師も足りないんだが、一応本人たちの希望は聞いてみるので、分かり次第、報告を上げます。)
(手間を掛けますが、よろしくお願いします。)
そうか、大学病院を丸ごと移転させるか。あとでやってみるか。
秘書官室に行って何かあるか確認したら、特に何もないというので、弁当を食堂で作ってもらって[ハウス]に帰ることにした。
なんだか、今日は朝から忙しかったから風呂に入って飯食って寝よう。
次話 ◇エルフと病院◇ 12/31~




