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18聖剣④


「……という訳で、坑道には古代龍が住み着いていました」

「……そうか、それは討伐出来ないんだな?」

「ええ、魔王よりは弱いはずですが、その分魔王よりも相性が悪く、討伐は難しいです」

「仕方ない……お前達は魔王討伐に際する重要人物だ。無闇な危険は避けてもらわねばならない」

「すみません、力になれなくて……」

「いや、お前達が狩ってくれたメタルリザードの金属だけでも有り難い。約束通り、移動式砲台をやろう。銃とやらは今しばらく待っててくれ」

「分かった。ありがとう」


 それから1ヶ月後、俺達は近くの森で魔物を狩りつつ、ドワーフの洞窟で生活を続けた。そして俺は、ドワーフ達の知識を元に、土魔法の改良を重ねていた。そして……

 

「一応、出来たぞ」


 イッテツが持っているのは拳銃のような、銃だった。

 

「出来たは良いんだが、こんなサイズだと、一撃で銃身が壊れてしまう。使い切りの武器だ」

 

 ステータスがあるこの世界で、有用な武器を作るには、生半可な威力では難しく、どうしても使い切りになってしまった。火力を重視したあまり、銃身が持たなくなってしまったのだ。

 

「あぁ、充分だ。これなら、上手く急所を狙えば魔種でも倒せる。はなから四天王クラスを倒せるとは期待していない」

「そりゃ良かった。で、何丁くらい欲しい?」

 

 俺は指を1本立てる。

 

「とりあえず、10000丁程。」

 

 陽花が驚いた感じで止める。

 

「ちょっと……それは多すぎじゃない?」

「いや、銃は数が揃ってこそ役に立つ。一斉に撃てば、四天王でも撃退位は可能かもしれない。流石に鉄の弾が何百個も飛んできたらビビると思う。見知らぬ武器を警戒して一旦引く可能性もある。その為にも、数をそろえることは必要だ。無理なら仕方ないが、できるだけ頼む」

「……分かった。こちらも善処しよう」

「頼んだ」


 それから1週間後、なんと10000丁の銃を完成させてしまったのだった。ドワーフ達全員が分担して流れ作業で作っているのはなんというか……前世の工場の風景を思い出した。回転する魔道具があるなら、ベルトコンベアがあってもおかしくは無いのだろうが、流石に異世界――外の文明レベルとの差が激し過ぎて違和感が凄かった。

 

「流石だな」

「おう!流石に疲れたぞ!」

「悪いな……ありがとう」

「あぁ、お前たちも魔王、倒してくれよ!」

「「「勿論!」」」


 10000丁の銃と、5台の戦車をアイテムボックスに……は入らなかったので、3000丁の銃と、戦車を1台のみとりあえず入れて、ドワーフの洞窟にポイント転移を設置してから国へ帰った。


 国に帰り、一息ついてから、銃と戦車を王に渡す。

 

「……という訳で、これがその戦車と銃だ。火と土の魔法で発動出来て、相当に強い代物だから人間族の戦力アップに繋がると思う」

「おぉ!これがあれば、多少は魔種に対抗できるだろう。よくやってくれた。早速軍の装備として良いか?」

「良いが、戦車はまだしも、銃は1発が限界だから、本当にいざとなったら使ってくれ」

「分かった。軍にもそう伝えよう」


 その後俺はポイント転移でドワーフの洞窟まで行き、銃と戦車を運んだ。2往復して、アイテムボックスのレベルは、6になった。全て運ぶのに2ヶ月程費やした。因みに最後の往復で、荷物が沢山あるドワーフの洞窟から王国をポイント転移で移動した方がいいことに気づいた。


 これは余談だが、やはりドワーフは酒が好きらしく、人間族の国から、大量の酒樽が贈られた。余程好きなのか、ドワーフ達は狂喜乱舞していた。

(そんなにいいものなのか?俺は酒を飲んだ事が無いからな……成人したら飲んでみよう)


 ちなみにこの世界の成人は15歳だが、圭と陽花は、20歳まで飲まないらしいので、俺もそうする事にした。


 それと陽花は、銃を二丁持つことになった。今や陽花もある程度は戦える存在ではあるものの、やはり戦闘職と比べると何段も劣る。それを補う為に1発だけだとしても銃を持つ必要があると判断した。


 そして、俺が銃を運んでいる間にも圭と陽花は、特訓を続け、圭は、怪力という、力にバフがかかるアクティブスキルを獲得していた。使い勝手が良く、便利なスキルだ。陽花は、杖強化のパッシブスキルを獲得していた。最近力と俊敏のステータスも上がってきたので、足でまといにならないくらいの護身術は身につけようと杖術を練習していたらしい。


*スキル説明

 怪力

 力を強化するスキル。効果、効果時間はスキルレベルに依存する。


 杖強化

 杖の耐久力、硬さを強化するスキル。効果はスキルレベルに依存する。

 

 俺も、特訓して新たなオリジナル魔法やスキルを修得しなければ!手始めに俺も杖強化覚えようかな…


 1ヶ月が過ぎた。俺は杖強化のスキルを獲得する事に成功していた。目的のスキルを入手するのは、レベルを上げるのよりも時間がかかる。圭は、鎌鼬がレベル4、剣強化がレベル7になっていた。陽花は、クリティカルがレベル4、杖強化がレベル2に上がった。


 ここ最近は、何も起きず平和そのもので、魔物を倒す機会がなく、俺たちのレベルは全く上がらなかった。たまに狩るそこらの魔物ではもうレベルは上がらないのだ。


「と、言うことで、ダンジョンに行きたいと思う!」


 この国には全部で5つのダンジョンがある。ひとつはもう既に攻略した初心者ダンジョン。残り4つは国の南側に位置する炎ダンジョン、水ダンジョン、土ダンジョン、風ダンジョンといった、基本属性に基づいたダンジョンだ。それぞれのダンジョンの近くに、火の一族、水の一族、土の一族、風の一族が村をつくって住んでいる。この一族達は、そのほとんどが対応する属性に高い適性がある。ダンジョン内からは、その属性に対応したスキルブックを稀に入手出来る。最下層は10階層で、これらのダンジョンもダンジョンマスターはおらず、コアの破壊は禁止されている。

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