第58話 『ラクガンの決意』
ロリ魔王が突然、俺らに提案をしようとしてきた。
なんだろうか。
ラクガンと戦っていて何を思ったのだろうか。
「妾は貴様を部下にしたい。
だが、貴様はこの黒髪達を無罪にしてあげたいのだろ?」
ここで言う、貴様と言うのはラクガンのことだ。
ロリ魔王はラクガンの力が自分の兵隊としてほしい。
ラクガンは俺らを助けたい。
それが2人の決闘でかけているものだ。
「では、どうするのがベストなのか、、、
それを妾から提案してやろう」
「なに?」
ラクガンが殺気を解いた。
もちろん、ロリ魔王も殺気を解いている。
さっきよりかは、暖かい雰囲気が流れている。
しかし、ラクガンからは不審そうな顔をしている。
当然だろう。
いきなり戦ってる相手から、提案をすると言われているのだ。
誰でも、不思議がるだろう。
「ラクガンさん、、、聞いてみるだけ聞いてみましょう」
俺はそう言った。
提案と言うのなら聞いてみたほうがいい。
俺らにもメリットのあることかもしれないからな。
「わかった。アキト。提案を聞く」
「そうか。聞くのか。黒髪の方は賢いのじゃな。利口なことじゃ。
妾は提案する内容は、貴様が妾の部下になることじゃ」
それじゃ、ダメじゃないか。
何を言っているのだ?
こいつ、負けを認めろと言っているのか?
提案って言ったよな?
こっちにもメリットがあるような案が提案されるんじゃないのか?
「しかし、黒髪の2人とそこのエルフを無罪としてやろう」
「なんだと、、、」
なるほど、、、、
そう言うことか。
ラクガンが部下になれば、ラクガン以外は自由を手に入れることができるわけだ。
でも、それだと、、、、ラクガンが自由を奪われると言うことだ。
ラクガンを裏切ることはできない。
「ラクガンさん、、、、」
「アキト、、、、」
俺はラクガンの目を見た。
ラクガンはさっきのような何かを疑うような顔をいていない。
何かを決めた顔だ。
「いいだろう。
我はその提案を受け入れる。
我はこれから、魔王キャリデナ様の配下として使える。
そのかわり、この3人を無罪としてもらう。」
「交渉成功じゃな」
ラクガンは口から血を吐きながら、そう言った。
言い切ったのだ。
「ラクガンさん!ちょっと待ってくださいよ!」
「なんだ?」
ラクガンはさっきの決めたような顔ではなく、何か暖かいような顔をしていた。
そんな顔をしないでくれよ。
いつもみたいな少し威圧感のある無表情をしてくれよ。
なんで、こんな時だけ、そんな顔をしてくるんだ。
「アキト、大丈夫だ」
ラクガンは俺の元までやってきた。
「我は魔王には勝てなかった。
これで、わかっただろう、魔王の強さを。」
「はい、、、すみません」
ああ。わかったよ。
魔王の強さを。
あの、圧倒的な力。
誰も寄せ付けないほどの迫力。
見た目から想像もできないほどの力を目の当たりにした。
「謝らなくてもいい。
我もいいことを学ばせてもらった。
我はベルノール族を滅ぼした男に復讐をすることを目標にしている。
あの男は魔王よりも強い。予想だがな。」
そうなのだろうか。
俺はその現場を見ていないからわからないが、ラクガンがそう思うならそうなのだろう。
ロリ魔王もとてつもなく強かった。
ステークストさんと戦わせたらいい勝負をするかもしれない。
まぁ、ステークストさんの本気の強さを見たことがないからな。
「しかし、我は魔王に手も足も出なかった。
これでは、あの男に10秒ともたないだろう。
魔王は我を鍛えてくれるようなことを言ってくれていたしな。
我はこの国で自らを鍛えたいと思っている。
これは我の我儘だ。お前を助けたいという理由だけではない。」
ラクガンは俺にフォローを入れてくれている。
俺に罪悪感がないように。
俺はずっとラクガンに頼りきりだった。
俺はラクガンの何か力になれたのだろうか。
迷惑をかけっぱなしだった気がする。
「俺、、、、ラクガンさんに何かできましたか?」
「ああ。お前のおかげで多くのものを得た。
我の無力さと言うものを、今さっきだが知った。」
今さっき、、、、
まぁ、確かにそれくらいか。
「我は鍛え直すとする。我は自分が強くなっていると思っていた。
世界で1番力があるものだと思い込んでいた。
その機会を与えてくれたのがお前だ。感謝しても仕切れない。」
ものは言いようってやつだな。
ラクガンはうまいこと解釈している。
だが、本当に俺はラクガンに何もしてあげれなかった。
「そんな顔をするな。
心配はいらん。我なら大丈夫だ。
だが、1つ心配なことがある。お前のことだ」
まだ、心配されているのか。
これ以上、迷惑かけたくないのに。
「我が守れないからな。
我が友を守れないことを謝罪したい」
「そんな、、、、」
そんな、謝罪だなんて、、、、
どれだけ、俺はラクガンに尽くされてきたんだ。
俺はこれからでもいいから、ラクガンに恩返しがしたい。
「エルフ!アキトを頼んだ」
「だから、、、!」
「すまん、エレナ」
「、、、!」
ラクガンがエレナを名前で呼んだ!
エレナを信用したということか。
今まで、ずっと毛嫌いしてたのに。
「任せてよ!僕が、しっかり守るよ」
「頼んだ」
俺はラクガンと別れることとなった。




