第50話 『牢屋はどこだ?』
現在、城の近くにきた。
ブルハを助けにきたのだ。
「どう進入しようか」
「そうだな、裏から進入してもいいけど、この城の作りを知らない僕らが行くのは難しいかもしれない」
そうか、裏からは難しいか。
もう少し、調べてからでもよかったかもしれないな。
いや、後悔先に立たずだ。
裏が難しいとわかれば、表から行くまでだ。
先日行った場所の配置は覚えている。
しかし、牢屋というのはどこにあるのだろうか。
「そうだね。じゃあ、表から行こう」
「了解」
「じゃあ、こっち」
俺はエレナを呼んで、城の門ではなく門の近くの壁に近づいた。
「ここを風邪魔術で飛び越えよう」
「わかった」
門からなんて、とてもじゃないけど侵入すらできないからな。
入るならこっそりとだ。
服装も変えられたらよかったが、そんな変えられるような服はない。
どっかの兵士から奪えばいいかな。
俺らは風邪魔術で体を浮かせて、壁を越えた。
静かに体を地面につかせて、門に沿って小走りで移動した。
「よし、正面から行きましょう。
門番はいたけど、門より内側は確か兵士はいなかったはず」
「そうだったね。わかった。
こっからはいつでも戦えるように、杖を構えておこうね」
「了解」
エレナのいう通り、こっからは敵の本拠地に進入しているようなもんだ。
歩けば、敵ばっかだろう。
さて、どこに牢屋があるのだろうか。
「エレナ、どこに牢屋があると思う?」
「んー、どうだろうね。
他の国の話なんだけど、城の地下にあったり、そもそも城の外にあったり。
結構バラバラなんだよね」
なるほどな。
だから、この城の牢屋の位置もわからないと。
くそ、どこにあるんだ。
地下だったとしても、どうやってその地下に行くかだってわからない。
宝物庫も地下だったが、階段を降りたらすぐに宝物庫の扉があった。
ということは、もし地下に牢屋があるとすれば、別に階段があるはずだ。
「エレナ。とりあえず、玉座のある部屋に行く方向とは逆に行ってみよう」
「わかった」
玉座のある部屋に行くときにそれらしきものはなかった。
そのため、反対側から見るのだ。
城の中に入ると、すぐ右と左に分かれている。
なんとも気持ちの悪い作りだ。
玉座のある部屋は右側に行く。
そのため、左側に向かう。
城に入ったら、俺が先頭で、エレナが後ろ。
エレナがいつでも俺を守れるように位置をとっている。
エレナの心配は嬉しいな。
まぁ、助けてもらうことはないだろうけどな。
俺が助けてあげるんだ。
よし、このくらいの心持ちで行こう。
俺とエレナは左側の壁に沿って歩いている。
できるだけ、壁によって歩くことによって迷わないようにすることもできるし、
真ん中ではないから、死角になるかもしれないからだ。
エレナと俺は左側の壁に沿って20分ほど歩いた。
なんでだ。
なんで、まっすぐな道なんだ。
曲がり角に一回もあってない。
ほんとに変な作りだな。
いや?左に曲がって、左の壁に沿って歩いているんだから当たり前か。
俺が馬鹿なだけだったか。
いや、恥ずかしい。
普通に大きい城なだけだな。
「おい!そこのやつ!誰だ?」
急に声をかけられた。
兵士だ。
兵士に声をかけられたのだ。
兵士は俺らの方に剣を抜き向けてきた。
軽い殺気を感じる。
「エレナ、バレてしまったそうだね」
「そうだね。どうする?倒す?」
倒していいのだろうか。
とりあえず、エレナの魔術は勢いが強すぎるから、使ってはいけないのは確かだ。
「いや、ここは僕に任せてくれ。
エレナが魔術を使ったら、ここら一帯が吹き飛んじゃうからね。」
「ムゥ、、、
そんなヘマはしないよ」
どの口が言っているのだろうか。
俺は覚えているぞ、エレナと夜の番をしていたときに森を焼き払ってしまったのをな。
あんなに、ステークストさんが魔術をつかうなと言ったというのにな。
はぁ、ステークストさん。
助けてください。
今どこで何をしてるんですか。
「何こそこそ話してるんだ!」
兵士は俺らに向かって大きな声で聞いてきた。
俺は兵士に向かって、腕を伸ばした。
腕は紫色のオーラを纏った。
「なんだ?だから、誰なんだ!」
兵士は俺らが誰だかわかったいないようだ。
夜なので暗く、兵士は手持ちのランプだけでこっちを見てくる。
当然見えない。
きっと、服を見ておかしいと感じたのだろう。
そう、ただそれだけだ。
悪いね兵士さん。
「『束縛』」
俺は兵士の動きを呪術で止めた。
「エレナ、このものから牢屋の位置を聞こうと思う」
「尋問ってこと?それなら僕に任せてよ。
死なない程度にも燃やしてあげる」
おーい!待て待て。
そんなことしなくていいから。
エレナって、時々おっかないよな。
「大丈夫。俺に任せて」
俺は兵士に近づいて、、、殴った。
そして、蹴った。
5級呪術『束縛』にかかっていたとしても、痛覚ははっきりしている。
そのため、口をわる程度に殴る。
「アキトくんって、結構、残酷だよね、、、」
「え?」
いや、残酷だっただろうか。
いや、死なない程度にしたつもりなんだったけどな。
「さて兵士さん。聞いてもいいですか?」
俺はニコニコスマイルで兵士の呪術を解いて、聞いた。
「ヒィッ!!」
兵士が恐れている。
それなら、そうしてやろう。
「おい、牢屋の位置を教えろ」
「地下だ。地下にある。」
「どうやって行くんだ?」
「そこの突き当たりを右に行って、次を左に行くと階段がある。
そうしてら、牢屋がある。」
「ありがとう」
俺は兵士をそのまま置いておいて、牢屋に向かった。




