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反撃の再転移 ー異世界に戻って反撃を執行するー  作者: わさび
第四章 『キャリデナでの事件』
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第49話 『善は急げ』

 ブルハは抵抗もしず、サンとムーンに連れていかれた。


 現在は魔王城から出て、元の泊まっていた宿に戻ってきた。

 俺らは俺の部屋にきて、顔を合わしている。


「いや、ほんとよかったよね。

 疑いが晴れてほんとによかったよ」

「そう、、、ですね」


 確かに、俺の疑いは晴れた。

 エレナにとっては結果オーライかもしれない。

 でも、、、それでも、、、。


「ああ。そうだな。

 アキト、これからどうするつもりだ?」


 そう、俺はどうするべきなのだろうか。

 俺はどうしたいのだろうか。


 あの少年ブルハが心残りすぎる。

 あんな年若い少年が50年も牢屋で周りとの接点もなくして、まともに育つのだろうか。

 俺だったら、まともには育たない。

 きっと、ごみみたいな人間になる。

 そのくらい、人と話すことは大切だ。


 あの子が心配すぎる。


 確かに、はやくアース大陸に戻ることが大切だ。

 しかし、それは俺の自称『神』の言うことに従いたくないという私情だ。

 人を見捨てることはできない。

 私情を捨てて、助かる子供がいるのなら、私情ごとき捨ててやる。


 という気持ちもあるが、

 あの少年からは、何か別のものを感じる。

 なんというか、いつもと違う不思議な感覚。

 温かみというか、なんというか。

 わからないけど、見過ごせないんだ。


「おい?アキト。聞いているのか?」


 ラクガンが俺に声をかけてきた。

 俺は自分のことに集中しすぎて、周りの話を聞けていなかった。


「すみません。なんの話をしていました?」

「、、、」


 エレナとラクガンは『やれやれ』といった顔をした。


「まったく、、、」


 ラクガンが呆れたような顔をした。


「今はね、ラクガンくんがはやく、次の街に行ったほうがいいって言ってて、

 僕が、もう少し、このまちで過ごしてみるのもアリじゃないかって話してたんだよ」


 なるほどな。

 どちらとも、ブルハを助けようとする考えはないのか。

 まぁ、デメリットがでかいからな。

 仕方がない。


「アキトくんはどう考えているの?」


 エレナが俺に聞いてきた。 


 俺が、、、どうしたいか。

 俺は、、、

 俺は、、、

 

 俺は、ブルハを助けたい。

 仲間に入れてもいいくらいに。

 そのくらい、あの子に何かを感じる。


「俺は、、、、あの少年が気掛かりです」


 そういうと、エレナとラクガンは少し『?』を頭の上に浮かべた。

 

「なぜだ?アキト。

 なぜ、そんなに面倒なことをする?」


 当たり前だ。

 普通の人間であれば、あんな少年は助けない。

 デメリットが大きすぎるからだ。


「なんだか、、、わからないですけど、、、

 何か、感じるんですよ。あの子に」


 そういうと、ラクガンは眉を上げた。


「話にならんな。

 助けたとして、魔王の反感をかうのはこの国に歯向かうのと同じことだ。

 そんなリスクは避けるべきだとは思わんのか?

 だが、これは貴様の旅だ。

 我の旅ではない。

 助けに行きたければ行けば良い」

「え?」


 ラクガンはどっちなんだ?

 賛成なのか?反対なのか?


「我は助けにはいけん。

 我は貴様らと違い、デザーム大陸で生きていく。

 こんなところで自らの首を絞めるようなことはできん」


 そういうことか。

 放任するってことか。

 

 どうするべきなんだ、、、、

 あの少年を見過ごす?

 くそ、、、くそ、、、、


「エレナはどう思う?」


 俺はわからなかった。

 だから、今1番この場で賢く、頼りになるエレナに聞いてみる。


「本気で、言ってるの?助けに行くって」

「うん。本気で、、、」


 俺はエレナと目を合わせる。

 目を離せない。

 そう、、、かわいいからだ。

 あの、ぱっちりした目!

 ずっと見ていたい。

 てか、まつ毛長いんだな。


「僕はアキトくんがそうしたいなら手伝うよ。

 僕にも経験があるけど、第六感というものが働く時もあるんだよね。

 意外と、勘ってものは侮れないからね」


 エレナ、、、

 俺の何を見たのだろうか。

 よくわからないが、エレナは手伝ってくれたのか。

 やったぜ。

 じゃあ、行くしかない。


「ごめんなさい。ラクガンさん。

 行きましょう、エレナ」


 魔王城から出て、今は深夜11時頃。

 助けに行くなら、はやく行かなければ。

 善は急げだ。


「おい、待て。」


 俺らが準備をしていると、ラクガンが声をかけてきた。


「ほんとに、それが最善の策なのか?」


 ラクガンは俺を心配しているのだろう。

 ありがたいことだ。


 しかし、俺の心は決まっている

 何を言われようが助けに行くのだ。


「最善の策だとは俺も思っていません。

 しかし、先ほどエレナも行っていた通り、第六感というものによるものかもしれません。」

「つまり、勘なのだな」

「はい」


 ラクガンは俺を見下ろしながら、威圧的にそういった。

 俺の倍ほどの身長があって相当怖い。

 だが、心配してくれるのだと思うと、温かみすら感じる。


「すまん、、、」


 ラクガンは眉を顰めて俺に謝った。


「ラクガンさん、謝ることはありませんよ。

 俺の勘違いかもしれませんし。

 裏目に出るかもしれないので」


「そうか、、、、」


 ラクガンはエレナの方を見た。


「我は貴様を信用していない。」


 そう言うと、エレナが少し悲しそうな目をした。


「しかし、アキトは貴様を信用している。

 お前に任せたぞ」

『え!?』


 エレナは目をパチパチさせていた。

 動揺いているのだろう。

 俺だってしている。


「まっ、、任せてよ!」


 エレナは胸を張ってそういった。


 俺のことが2人はそんなに心配なんですかね。

 もうちょっと信用してくれてもいいじゃないか。


「では、行きましょうか」


 俺とエレナはブルハを助けに宿を出た。

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