第46話 『再びのロリ魔王』
俺は城の前まで行った。
城の前にはもう、ラクガンとエレナが待っていた。
「すまん。アキト。我らにはなんの手がかりも見つけられなかった。」
「ごめんね。」
2人はバツの悪そうな顔をした。
「大丈夫ですよ」
エレナとラクガンは俺の肩に担いでいるものに、目を向ける。
「アキト。その肩に担いでいる魔族は誰だ?」
ラクガンが俺を見てきてそう聞いてきた。
てか、この子、魔族か。
少し、肌が赤いが、
人族といえば、人族とも見えるし、
魔族といえば、魔族に見えるからよくわからなかったんだよな。
「この子が真犯人だと思って連れてきました」
「おお」
俺がそう言うと、エレナが驚いた。
「すごいね。アキトくん。
どこで見つけてきたの?」
「さっき、俺が城の前に戻ってくる時に、路地裏で黒いお酒を飲んでいたので、
少し、話をしたところ、疑い深かったので」
そう言うと、ラクガンが不思議そうな顔をした。
「アキト。お前は確かな証拠もなく、そいつを連れてきたのか?」
「あ、、、」
た、、、確かに。
俺が無理やり連れてきたと言っても過言ではない。
でも、俺には確信犯のようにしか見えなかった。
大丈夫。
こいつが犯人のはずだ。
「大丈夫です。
証拠はありませんが、確信はあります」
エレナは不安そうな顔をした。
「アキトくん。ほんとに大丈夫?」
「はい。大丈夫」
俺は赤髪の魔族の少年を呪術にかけたまま、
肩に担ぎ、城の中に入った。
「少し、お待ちください。」
ロリ魔王の親衛隊ナンバー5のアインザックがまた、門を開けてくれた。
俺らはそのまま、城の中に案内され、
昨日と同じ魔王の椅子があるのみの部屋に連れて行かれた。
「ふん。逃げずによくきたな。
お前の度胸、俺は高く評価しよう」
アインザックが魔王の部屋の大きな扉を開けて入ると、
サンが、俺らを褒めてくれた。
まだ、こいつらは俺が犯人だと思っているのか。
まぁ、1日やそこらで、考えが変わるとは思わないからな。
仕方がないことだろう。
当然のように、ロリ魔王は、まだこの部屋に来ていない。
「まぁ、楽にして良い。
魔王キャリデナ様はまだ来ていない。」
「お前さん方も走り回って、大変だったろう。
30分は来ないだろうからその場で横になってなさい」
また、サンが話し、ムーンが話す。
これもテンプレートだ。
まったく、仲がいいことで。
将来こんな仲間が欲しいものだ。
「いえ。横になるなど、失礼に当たりそうなので」
こんなところで横になっていて、あのロリ魔王が入ってきたら、
怒られるにきまっているだろう。
そうなると面倒だ。
あのロリ魔王は話ができるようなやつではない。
「はっはっはっ。
謙虚なやつだな」
「実に面白い」
また、サンが話し、ムーンが話す。
この人たちは俺のことをどう考えているのだろうか。
犯人だと思っているのだとわかるが、
俺のことを高評価しているようにも見える。
まったく、わからないものだな。
「なんだ?」
「疑っておるのか?
なぜ、こんなによく接しているか」
おっと、気づかれてしまっただろうか。
顔に出ていただろうか。
できるだけ、ポーカーフェイスを保っていたのだがな。
スマイリーアキトだ。
「はは。バレてしまいましたか」
俺は素直に言った。
まぁ、言ったところでどうかなるものでもないからな。
「簡単なことだ。」
「お前のことをキャリデナ様が気に入っていたからだ。」
テンプレの如く、サンが話し、ムーンが話す。
気に入られていたっけ?
なんか、ロリ魔王がそんなことを言っていたような気もする。
でも、俺の何を気に入ったのだろうか。
犯人だと思っている相手をどうやって気にいるんだろうか。
「俺らのどこを気にいるんでしょうかね」
俺はそう、聞いてみた。
「はっはっはっ。
わからん」
今回はサンのみが話した。
「我らは魔王様の意向に従うだけ」
そうでもなかった。
さんが話した後にはムーンが話した。
「お前らを見る限り」
「その担いでいる人間が真犯人なのだな」
サンとムーンは俺の肩に担いでいる少年に目を向けた。
まだ俺の呪術をかけており、少年は身動きが取れなくなっている。
俺の呪術がそう簡単に破れるわけがない。
「なるほどなぁ。」
「あんな、小僧に盗まれたのか?」
2人は少し、納得のいってないような顔をした。
当然だ。
魔王の城に入り、盗みができる人間など、そういないからな。
ましてや、子供だ。
「まぁ、時期にわかることだ。」
ムーンがそう言った。
ーーー
俺らはそのまま1時間ほど立ったまま、待った。
いやいくらなんでも、時間にルーズすぎやしませんかね。
確かに、寿命が長いとは言えど、時間くらいは意識しましょうよ。
「なーはっはっは。
よく、来たな。
妾をみた後で逃げないとは見上げた度胸よ。」
そんなこんなで、ロリ魔王の声がしてきた。
その声とともに、この部屋の扉が勢いよく開かれる。
言葉の戦闘開始だ。




