第41話 『魔王の尋問』
「貴方様が魔王様ですか?」
俺は驚いた。
魔王と名のる者の見た目に。
これはなんというか、、、、ロリだ。
幼すぎる見た目だ。
身長は120センチくらいで、
青紫の肌、白いロングヘアーの髪。
そして、ロリなので、ぺちゃパイ。まな板だ。
「おう?妾が魔王に見えぬのか?」
『いえ、この大陸一の魔王様です』
俺が返事するよりも前に、後ろの椅子の周りにいる男2人が揃って喋った。
なんか、テンプレートみたいだな。
これだけの光景を見たら、アイドルと熱狂的なファンだ。
「そうだろうなぁ。妾はデザーム大陸一の魔王だろう」
「は、、はぁ」
まったく、こんなキラキラのアイドル様が魔王なのか。
どう見ても、、、アホだ。
魔王になるためには、頭などいらないってことかな。
「貴様ら、頭が高いのう。」
俺らは、片膝をついて、頭を下げた。
なんとも屈辱的なことだ。
でも、ここは言うことを聞いたほうが吉だ。
ラクガンも不服そうだが、頭を下げた。
「で?貴様ら、妾に何をしたのか覚えておるのか?」
ついに始まった。
尋問だ。
尋問は真実を話さなければならない。
嘘をついても、すぐにバレてしまうからな。
「まったく、身に覚えがありません」
俺は言い切った。
言い切った瞬間。
魔王キャリデナは呆れたような顔をして、
従者2人は苛立ちをあらわにした。
「おい。正直に話せ。」
「次はないぞ」
大男の次にご老人が話す。
コンビネーションがいいな。
仲がいいのだろう。
2人で1人みたいみたいな感じかな。
「よいのだ。サン、ムーン。妾は怒ったりしておらん」
ほう、この2人はサン、ムーンというのか。
見た目から考えるに、
大男がサン。ご老人がムーンだろう。
「妾はな、心が広いんよ。こんなことでは怒らん」
「おお。さすがはキャリデナ様」
「我らが魔王」
また、大男の次にご老人が話す。
いつもあんな感じなのだろうか。
とても面白い。
魔王キャリデナは俺らの右を通り、
俺らの前にある、椅子の下まで行き、椅子に座って、俺らを見下ろしてきた。
「では、妾が話してやろう。
貴様らがしでかした重い罪を」
だから、やってないんだって!
俺らは無罪だ。
ふと、エレナとラクガンを見る。
エレナはこの部屋の隅々を見ている。
どう動けるのか、考えているのだろう。
さすがはエレナだ。
ラクガンは、今にも飛んでいきそうだ。
殺気が隠せてきれていない。
てか、戦斧に手をかけようとしてる。
相当、苛立っているのだろう。
「妾なぁ、心が広い。貴様らが自らの罪を認めれば、命だけは助けてやろう。」
「そうですか。しかし、俺らは何もやっていませんよ」
魔王キャリデナは俺らは驚いたように目を向ける。
従者2人はもっと驚いている。
「死より、奴隷を好むものがほとんどだ。
しかし、貴様らは死を選ぶか。呆れたやつよのう」
奴隷、、、
奴隷!?
命は助けるけど、このロリの下でこき使われるってことか。
いやだね。
そんな、誰かの下につくなんて、まっぴらだ。
「俺らは何もやっていませんので」
「じゃあ、思い出せてやるよのう。」
魔王キャリデナは俺らの意見は聞かず、
勝手に話し始めた。
「あれは、1ヶ月前のことだ。
妾の酒が盗まれた。
しかし、その現場を目撃したものがおった。
その目撃者が言うには、黒髪の青年が盗んでいたとのことだ。
そして、今日から兵を動かし、お前をすぐに捕らえたのだ」
うん。
やっぱり俺ではないな。
そもそも、1ヶ月前のことだしな。
てか、兵を動かし始めるのが遅すぎるのではないか?
現代日本だったら、犯罪が起きたら、その日中に動き始める。
魔族の中には寿命がとてつもなく長いのもいるから、時間の感じ方が違うのだろうか。
あと、こんなロリが酒を飲んでいいのか?
急性アルコール中毒になりそうだ。
絶対、飲んではいけない年齢だ。
「わかるか?黒髪だ。
黒髪はこの世界に、数えるほどしかおらん。
妾は片手で数えても余るくらいの人間しか、黒髪を見たことがない。
黒髪は少ない。」
あ、、、
なるほど。
俺が黒髪だから疑っているのか。
黒髪が珍しいから、俺を疑っているのか。
「この国に、2人黒髪がおるとも思えん。
ゆえに、お前が犯人だ。わかるか?」
まったく、わかりませんね。
だって、俺やってないもん。
「何度でも、言いましょう。
俺らはやっていません。」
「では、妾に証拠を見せてみよ」
証拠、、、、
そんなもの、、、、
「僕らにはある。決定的な証拠が。」
急にエレナが話し始めた。
エレナはポケットから、あるものを取り出した。
冒険者カードだ。
「僕らは、数週間前から冒険者として活動している。
数週間前まで、隣の国で、冒険者として活動してた。
こんな短時間で2つの国を移動するのは体力的にも体力的にも難しい。
これが決定的な証拠だよ。そこらへんの冒険者ギルドで確認すればわかるはずだよ」
「ほう、、、
それが証拠か、、、
だが、貴様は今、墓穴を掘った。
貴様は今、『難しい』と言ったな?
と言うことはやろうと思えばできると言うことだ。違うか?」
ああ、、、
エレナが口論で負けた。
てか、それは屁理屈だろうに。
従者2人も「さすが!」みたいな顔をしないの。
アホしかいないのか?
「すみません。これが、俺らが持つ最大の証拠です。
そして、これ以上の証拠はありません。」
「ほう、、、で?どう言うことか?
お前らはこれからどうする?妾と戦うか?」
いや、そんな物騒な。
俺は平和主義者なんだ。
てか、ロリっぽく見えても強いらしいしな。
「俺らで、真犯人を見つけてきましょう」
魔王キャリデナが驚き、声をあげて笑う。
「なーはっはっは。
そうか、貴様らが見つけるか。
いいだろう。面白い。」
ロリ魔王はケラケラ笑った。
「では、時間を設けよう。
明日の日が沈むまでだ。
それまでに、見つけられなければ、お前らを奴隷にしてやろう。
妾は貴様らが気に入った。」
気に入ったら、奴隷にするとか、
どれだけ、サイコパスだよ。
こっわ。
こんな、ロリ魔王の下で奴隷なんかしたくない。
でも、これしか、助かる道はない。
「わかりました」
「貴様らを監視するものをつけるから、逃げられるとは思うなよ」
さて、これから、犯人探しの始まりだ。




