第36話 『パーティ結成』
「ラクガンさん。
この問題を打破する最善の策です。
俺らと共にアース大陸に行きませんか?
エレナとラクガンさんと俺。
さっきの森での戦闘でもいいパーティになりそうじゃないですか」
「、、、」
いやそう、、、ではない?
ような顔をしている。
「我は、お前を友だと思っている。
だから、お前が死ぬのは避けたい。
だが、それ以上に俺には野望がある」
俺以上に大切な物か。
そんなもの、、、
いや、まだ、ラクガンとあって少しくらいか。
会って、数日のやつを大切だと思う方が珍しい。
「その野望とは」
「復讐だ。
ベルノール族を壊滅させた男に復讐だ。
必ず、我はそいつを追い詰め、首を刎ねる。
それが、生き残ったものの使命だ。
我はそう思って、このデザーム大陸で体を鍛えながら、その男を探している」
「なるほど、、、」
要約すると。
ベルノール族を壊滅させたやつを探してるから、できるだけ、デザーム大陸体たくないと。
なるほどなるほど。
さっ!こっからが、俺の力の見せ所だ。
最初から、断られるなんてわかっていたことだ。
どう説得するかだ。
どうやって、俺について来たいと思わせるか。
信頼を勝ち取らなければ。
ラクガンを騙すようなことをするが、背に腹は変えられない。
はやく、カルコネアに戻るためだ。
「ラクガンさん。
考えてみてください。
その、壊滅させた男がデザーム大陸に絶対にいるとは限らないじゃないですか」
「そうかもしれない。
だが、下手にいろんなところを探すよりも、一箇所を探し続ける方が効率はいいと我は思う。
さらに、アース大陸は安全すぎる」
安全すぎる?
俺のどこがだめなんだ?
俺から見れば、安全に越したことはない。
常に安全だったら、死ぬこともないし、いいいいことしかないはずだ。
さらに、安全であれば、街もあって人もいるしな。
「どこがだめなんですか?
俺からみたら、いいことしかないように思えるんですが。」
「安全なのはいいことだ。それは我も思う。
しかし、安全ということは魔物も弱いということだ。
魔物が弱いと体が鈍ってしまうだろ」
あぁ、そうきたか。
く、、、何も言い返せない。
ラクガンの何を考えてるのかわかる。
さすがに、ラクガンさんの頑固たる意志を曲げてまできてほしいとは言えない。
仕方ない。
他の方法でも探そうかな。
「では、エレナ。
2人で行く方向で考えていこうか」
「ちょっと、待て。
アキト。エルフと2人で行くのか?」
そうだった。
ラクガンは俺がエルフと2人で行くのが心配だから、
俺についてこようと言ったんだ。
俺が死ぬくらいなら着いていこうってことだ。
そこは、はき違えてはならない。
「はい。
ラクガンさんが無理ならば、2人で行くしかないと」
「、、、」
「ラクガンさんには感謝もいてますし、
本気で着いてきてもらえたら嬉しいです」
ラクガンは腕を組み、何かを考えるような顔をした。
「うむ、、、
すまぬ。明日まで、我に時間をくれ。少し考える」
おお!
考えてくれるのか。
あんまり期待はできないけど、
明日まで、気長に待とうじゃないか。
「じゃあ、こんなところでお開きとしましょうか。
では、お疲れ様でした。」
そう言って、席を立った。
エレナ以外、、、
「ねぇ、アキトくん、ラクガンくん。
依頼達成したんだよ?」
「はい。そうですね」
「依頼達成したら、宴でしょ!」
おっと、そんなに『さも当然』みたいな顔をされてもわからないよ。
こっちとら、初めての冒険者活動だ。
何が常識なのかわからないに決まっているじゃないか。
「そうなの?」
「もちろん。
さ!依頼報酬もたくさんもらったし、今日は飲むよー!」
エレナがいつになく、上機嫌だ。
でも、いいか。
「じゃあ、仕方がないね。
いこうか。
ラクガンさん、この辺りに美味しい酒場はありますか?」
「ああ。もちろんだ。
着いてこい。この街1番の酒場を教えてやる。」
俺らは、冒険者ギルドを出て、
ラクガンのおすすめの酒場に向かった。
酒場に行く前に、ビーストベアーの爪などの売れるものを、売りに行った。
ビーストベアーの爪は1枚につき、銀貨1枚だった。
ビーストベアー1体につき、10枚の硬い爪が手に入る。
15体分の爪があるから、銀貨150枚。
金貨にして、15枚だ。
だいぶいい値で売れた。
爪を売った後、そのまま酒場に向かった。
酒場の名前は『シセンジュア』という名前だ。
店の中に入り、カウンターしかなかったので
エレナ、俺、ラクガンの順でカウンターの席に座った。
名前から四川と考える人もいるだろう。
大正解だ。
この酒場では、お酒とラーメンのような麺料理が提供される。
だが、このラーメン、ただ辛いだけだ。
しかし、辛い分、喉が乾く。
この、喉を潤そうと、お酒を入れようとしてしまう。
そして、この店のお酒は甘い。
甘い系のお酒によって、この辛いだけのラーメンも生きている。
ラーメンだけなら、
アキトの食べログ評価☆1未満だが、
お酒と合わせたら、
アキトの食べログ評価☆3だ。
ここでも言おう。
お酒というものは神だ。
なぜだろうか。
お酒さえあれば、どんなものもある程度美味しく感じる。
俺らは浴びるほど、、、は飲まず。
軽く飲んだ。
量で言えば、2杯くらいだ。
これでも、エレナは顔が赤く、ふわふわしている。
そして、ラクガンは、まったく酔っていない。
俺はまだ余裕はあるが、少し酔っている。
「すごいですね。ラクガンさん。まったく酔ってなさそうですね」
「ああ。ベルノール族は酒に強い」
「そうなんですね。」
それで、人生楽しいのだろうか。
お酒に酔えないなんて、俺は嫌だ。
『ストン』
エレナの頭が、俺の膝にきた。
「。。。。。」
寝てる。
酔って、寝てしまったのだろう。
そして、俺の膝に、、、
かわいい。
このまま、食べてしまいたくらいだ。
「寝たのか?」
「はい。エレナは疲れてたみたいですね。
今日は宿を3部屋借りているので、俺が運んでおきます」
「ああ」
そんな、感じで酒場を出た。
酒場でかかったお金は、銀貨3枚だ。
破格の値段だ。
安い。
俺は、エレナをエレナの部屋のベッドに運んで、自室に戻り、そのまま寝た。
エレナには何もしていない。
何もできるわけがない。
したくないわけではないが。
そういうことは、もっと先のことだ。
ーーー
朝だ。
朝起きて、宿の窓を開け、水属性魔術で水を桶にため、顔を洗う。
宿の自室から出ると、ドアの前で、ラクガンが立っていた。
「以前、我が入ったらいやそうな顔をしたからな。
ドアの前で待っていた。
昨日の返事を言おう」
昨日の返事か。
なんのことだっけ?
あぁ、そうだ。
一緒にアース大陸にきてほしいと言ったんだ。
「我も、お前に着いていこう。」
「え?」
「我がお前をアース大陸まで送ってやる。」




