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反撃の再転移 ー異世界に戻って反撃を執行するー  作者: わさび
第三章 『デザーム大陸からの帰還』
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第31話 『初めての冒険者活動②』

「で?一体、ビーストベアーを操っていた正体ってなんなんですか?」


 さっきのビーストベアーは他の誰かに操られていた。

 俺には誰に操られていたのか、全くわかりませんがね。

 ラクガンやエレナはわかっているのだろうか。

 わかっていそうな雰囲気だ。


「知らん」


 おっと、、、

 知らないそうだ。

 

 つーてっと何かい?

 わからないまま、この森を彷徨っているのか。

 森をなめているのか?この人は。

 ラクガンは強いからいいのか。


「エレナはわかる?」

「んー。わからないな。

 デザーム大陸で冒険者やってたのも随分前だから、デザーム大陸の魔物とかあんまり覚えてないからなぁ」

「じゃあ、2人ともなんの当てもなく森を歩いているのか」

「アキト、我が考えなしに動いていると思うのか?」


 「だって、知らないんでしょ?」

 となんて、言えませんよ。

 でもさ、正体がわからないということは、あてがないってことじゃないか。

 

「どんな考えがあるのですか?」

「我はさっきのビーストベアーの匂いを覚えている。」


 なるほど、匂いか。

 匂い?

 そんな、特徴的な匂いがあっただろうか。

 鼻がいいなんて言ってたっけ?

 そんな匂いがわかったら、この人は犬以上の嗅覚の持ち主だ。

 こんな大男が鼻も効くなんて、少しギャップを感じる。

 

「それで、ビーストベアーの匂いがどのように関係しているのですか?」

「あぁ。あの、ビーストベアーには、通常のビーストベアーとは違う匂いが混じっていた。

 あの匂いの正体が、ビーストベアーを操っていたやつの正体だ」

「なるほど。

 では、今は、その匂いをたどっているということですね?」

「あぁ」


 目は本気だ。

 本気の目で、匂いをおっていると言っている。

 

 ガチで鼻がいいんだな。

 俺も鼻が良くなればこのくらいできるようになるだろうか。

 できるようになったら、それはそれで、きつい匂いにも反応しちゃいそうだな。


「エレナは、何か考えていた?」

「ん?まったく考えてなかったよ?」


 さすがはエレナさん。

 『ノーテンキand天然』発動中だ。


「これだから、エルフは、、、」

「あー。また、僕を煙たがってるな!」

「ふん」


 エレナが、無理に笑っている表情をつくる。

 エルフ特有の長い耳が垂れている。 


 いつものエレナの少しバカそうな笑い方じゃない。

 無理に口角を上げている。

 苦笑いってやつだ。


 そして、エルフってやつは感情が耳に出るのだろうか。

 耳が垂れているから、少し悲しようなマイナスな気分かな。

 あの尖っている耳がとてもキュートだ。

 驚くと耳がビクンとして、嬉しいとピクピク上下する耳がかわいい。

 一度でいいから、あの耳を触ってみたい。


「ちょっと、アキトくん?

 なに?ジロジロみてきて。ゴミでもついてる?」


 おっと、耳が気になりすぎて、つい凝視してしまった。

 ちょっと、引かれてない?

 大丈夫かな?


「ごめん。ゴミなんてついてないよ」


「おい、アキト、こんな森の中でエルフなんぞとイチャイチャしてるんじゃない」

「そんなイチャイチャしてませんよ」

「そうだよ。僕たちは、イチャイチャなんてしてないよ。

 あと、エレナ!エレナって呼んでよ」


 エレナは、名前で呼んでほしいそうだな。

 でも、一生変わらないだろう。

 ラクガンはベルノール族を滅ぼした男の仲間がエルフだったんだから、恨んでるんだ。

 だから、エルフを見ると、ベルノール族を滅ぼした男が頭によぎるから苛立つのだろう。

 エレナはエルフだから、エルフじゃなくなるようなことがなければ無理だろう。


 そんな他愛もない話をしながら、森の奥に入っていった。



ーーー



「アキト、エルフ。

 もうすぐだ。この先、2キロほどに匂いがある。」

「もぅ、エルフでいいや。わかったよ」

「了解です」

「戦える準備だけしておけ」


 ラクガンは戦斧を抜き。

 エレナは俺の杖よりはるかに大きいエレナの背丈ほどある杖を構えた。

 そして、俺はいつものこれ。ステークストさん作の杖を構えた。


「よし。ここらに人間の匂いはしない。人間ではなく魔物だ。

 あのビーストベアーは魔物に操られていたんだ」


 そんなことまでわかるのか。

 もう、索敵の天才というべき人材だ。

 この人が入れば負ける気も失敗する気も起きない。


「了解です」


 俺らは、そのまま周りを警戒しながら森の奥に進んでいった。


 俺の力は発揮できるかな。

 いつでも呪術を使えるように準備はしておこう。

 操られていないものであれば俺の呪術は効く。

 100%だ。

 魔物は呪術に反発すれば呪術が解けるということを理解していない。

 そこまでの知能がないからだ。


 操っている魔物であれば、呪術をかけて簡単に倒すことができる。

 さらに、5級呪術がかけられれば、魔物の動きが止められるので俺1人でも戦える。


「アキト、エルフ。

 匂いが遠のいている。

 我らに気づいた。追いかけるぞ。圧をかけ、一気に倒す」

「了解です」

「わかった」


 そう言うと、ラクガンは走り出した。

 ラクガンはパワーもすごいが普通にスピードもある。

 さすがにステークストさんほどではないが、それでもこの世界においては上位だろう。


 そう、ラクガンは足が速い。

 そして、長年生きてきたエレナは長年得てきた豊富な知恵を使って、風魔術をうまく活用しラクガンと同等の速さで移動する。

 

 そうです。

 風魔術も筋力もない俺は置いていかれます。

 彼らには追いつけんません。

 どうしましょう。

 否

 どうしようもありません。


 全力で追いかけるのみです。


「アキトくん。ごめんね。先を行くよ」


 なんと言う速さだ。

 時速100キロを超えていそうだ。


「了解!すぐ行きます」


 そう、全力で叫んだ。

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