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第17話 『半年間の授業』

 俺が授業をやり始めてから半年が経った。

 俺の授業は生徒の中では好評らしい。

 やはり、なぜそうなるのか。

 そして、何回もの演習が大切だ。

 これを知ってからは授業の質が劇的に向上した気がする。


 俺の授業によって、みんな成長してくれた気がする。

 最初に舐めてきた生徒であるクロレッツも3級呪術師になるまで成長して。

 やはり彼は天才だな。

 俺も3級呪術を覚えるのに半年はかかった。

 俺は、ステークストさんにも言われ通り、呪術のセンスは人一倍だ。

 そう考えると、クロレッツは俺以上の天才だ。

 

 そして、この呪術大学は明日から長期休みに入る。

 夏休みみたいなようなもんだ。

 3ヶ月ほどの休みだ。

 まぁ、呪術大学のあるアース大陸の北部は冬が1番長く、雪も2メートルほど積もる。

 そのことを加味しての長期休みだ。

 

 長期休みに入るのはいいが、明日から何をしようか。

 誰かの家庭教師にもなるのもありだろうし。

 普通に魔術練習をしていくのもいいだろう。

 冒険にでて見るのもありだな。エレナとか、誘えばついてきてくれそうだ。


「先生!明日から何をするんすか?」


 走って、俺の方にクロレッツがきた。

 まったく、友達がいないのだろうか。

 

「俺ですか?おれは、まだ何をするか決まってないのですよ」

「じゃあ、先生!俺と冒険に行きませんか?」

「しつこいですね。断ります」

「なんでさ。絶対いい感じに連携とれるし」

「そうかもしれませんが、それとこれとは話が違います」

「違わないっすよ。あとは剣士みたいな前線張れるやつを誘えば完璧っすね。じゃあ、探しに行きましょう」

「おい、勝手に話を進めるなよ」

「えー」

「いつかな。いつか、お前とパーティを組まなきゃいけない状況になったら組むよ」

「マジすか?絶対すよ」


 何に期待してるんだろうか。

 そんな状況になることはきっとないだろう。

 多分ね。

 え?ないよね?


「そうですね。そんなことがあればですよ」

「おう!じゃあ、先生!また、3ヶ月後な!」

「はい。では、また一緒に魔術の練習のしましょう」

「はい!じゃ!」


 そう言って、クロレッツが走って学校からでて行った。

 ほんと、あいつは自分勝手だな。

 

 さて、俺も宿に戻るか。

 今まで授業で使ってきた道具や呪術をかけるための魔物を整理してと。

 魔物は自然に返してあげるかね。

 その方がいいだろう。

 

 よし。

 

 魔物を持って、俺は宿に戻った。

 

 疲れたなこの半年。

 慣れない授業をして、慣れない生徒との会話をして。

 さらに、休みがない。 

 この世界には休みがない。

 腐ってるぜ。

 なんで、年や月の感覚はあっても休日の感覚はないのだろうか。

 この半年、1日も休むことなく学校に行った。

 最後ら辺なんて、俺の授業がわかりやすいって評判になって、いろんなクラスで臨時で授業をしていたんだ。

 そりゃあ、疲れるだろ。


「おかえりー!疲れたね。ほんと、クタクタだよ」

「エレナもおつかれさま」


 宿に戻ったら、またエレナが俺の部屋にいた。


「エレナは学校がなくても警備に行くの?」

「いや?警備も教員も必要最小限で行くらしいから行かないよ」

「イザベルさんも?」

「あー、イザベルは『ステークスト様が行く時に行く』って言ってた」

「イザベルさんらしいですね」


 イザベルも相変わらずだ。

 いつまで、片思いをしているのだろうか。

 まったくと言っていいほど、進捗がない。

 第三者からみる恋愛は進展を繰り返してるから面白いんじゃないか。

 頼むよ、イザベル。話のネタをくれ!


「アキトくんはこの休みどうするの?」

「そうだな。のんびりしようかと思ってる」

「そう?あれだったら、魔術でも教えようか?」

「ほんとですか?」

「うん。ステークストも多分忙しいだろうし」

「じゃあ、お願いしようかな、、、」

「オッケー!明日からやっちゃう?」

「すみません。明日は、この魔物を自然に返しに、森まで行こうと思ってます」

「森まで!?」


 何かダメだったか?

 そういえば、いつも森にはステークストさんと入っていたな。

 

「はい。森に、、、」

「危ないよ!だめ!」


 そうだったのか。

 そりゃ、心配するわな。

 ごめんなさい。


「じゃあ、どうすればいいんですか。」

「そうだな。明日だったら、僕もステークストもイザベルも休みだろうからみんなで行こうか」

「ほんと?」

「じゃあ、決まりね」

「はい!」

「みんなには、僕から話をしておくよ」

「ありがとう」

「よし!じゃあ、この話は終わりね!」


 話が切られた。

 嫌な話だったのだろうか?

 話している感じ嫌そうじゃなかったけどな。


「ねえ!今日、ご飯はもう食べた?」

「まだです」


 外をみると、もう夕陽が沈みかけていた。

 もうこんな時間か。

 だいたい、5時ごろかな。


「じゃあ、ご飯食べに行こ!とびきりいいとこ!半年も頑張ったんだし」

「では、みんなを待とうか」

「いいよ。2人で行こ!」

「え?」


 なんて言った?2人で、、、、?

 やばい。

 俺は、元の世界でもデートというものをしたことはない。

 もちろん女の子とは話とことはあるが、デートはない。

 そうしよう。


「あれ?嫌だった?」

「いえいえ。ダ、、、ダイジョウブ」

「カチカチじゃないか」


 エレナが笑ってる。

 何が面白いんだ!

 ないのもはないんだ!

 こっちは話が持つかとか、色々不安になるんだよ。


「大丈夫だよ。さ!行こ!」


 俺は、腕っを掴まれて、近くの酒場に連れてかれた。


「まさか、、、お酒ですか!」

「そうだよ!お酒を飲もう!」

「とびきりいいとこって言ったよね?」

「お酒はいいとこじゃないと飲めないよ」


 あれ?価値観がおかしいのか?

 いや、おかしくはないだろう。

 エレナ的には『お酒=高価』となっているのだろう。

 俺とは違うな。

 ちなみに俺は『酒=神』だ。


「さ!今日はたくさん飲もうよ!愚痴もきくし、僕のも聞いてね」




ーーー



 俺らは、そのまま、席に座り、少しの酒のつまみと酒を飲んだり食べたりして、ずっと話した。


 2時間経って、エレナが寝た。

 俺は、エレナをホテルに、、、、

 ではなく、エレナの自室のベットに寝かせてあげて、俺はそのまま部屋に戻った。

 今ならわかるぞ、お酒を飲ませて、いけると確信する奴らの気持ちが。

 

 ということで、半年間お疲れ!俺!

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