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110_呪い

「こいつはやっかいだな・・・・・・」


「お兄様・・・・・・」


 タマちゃんの魂を神眼によって観察していたイシューはその端整な顔立ちをくもらせた


「タマ・・・・・・といったな・・・・・・ 聞いてほしいいことがある・・・・・・いいかな?」


 タマちゃんは不安そうに一度ミカエルちゃんの方へ顔を向け何かを確認するともう一度イシューの方へ向いて小さく頷いた


「・・・・・・タマちゃん・・・・・・君の呪いについてだが・・・・・・残念だが今君が持っているその賢者の石で解くことはできない」


「なんでにゃ」


 タマちゃんは強く否定するかのような眼差しをイシューに向けながら即座に言葉を返した


「君の呪いを鑑定した所・・・・・・君の呪いは非常に複雑に絡み合っている上その呪いは失われた神器によって施術されたものだ ここで解除することはできない」


 ・・・・・・


「・・・・・・どうしてにゃ? どうしてにゃあ!」 


 タマちゃんは持っていた石の一つを地面に落とすとそのまま力が抜けたように片膝をついた


「どうしてぇぇぇ」


 そしてそう叫びながら残りの石のすべてを地面に落とすと顔を伏せむせび泣いた


「・・・・・・タマ」


 アルミちゃんはそんなタマちゃんの様子を見ていられなかったのかタマちゃんに近づきその頭を抱いた


「お兄様・・・・・・」


 ミカエルちゃんは目配せをイシューに送りウムと了解の意を頷く


「タマ 呪いに関しては神器の紛失という神の重大な失態も原因になっているのだろう ならば これからは我々もタマの呪いの解除に対して惜しみない支援をしていこうとおもう・・・・・・いいかな?」


「にゃ・・・・・・アルミ も もう大丈夫にゃ すまない・・・・・・にゃ」


 タマちゃんは片方の腕で涙を拭い落とした石をゆっくりと拾った


「ラスト すまない・・・・・・これをラミスのところへ持っていってくれるかにゃ? この石は・・・・・・タマには必要にゃいみたいにゃ・・・・・・この石はグレモの魂の分離に 使ってくれにゃ・・・・・・」


 タマちゃんはうつむき加減にその石を僕に渡すとベースキャンプの方へとアルミちゃんに支えられトボトボと歩いて帰っていった


 ・・・・・・


「ばあちゃん これ・・・・・・」


 僕はタマちゃんから受け取った石を風魔法浮遊を使い宙に浮き祖母のところへ持っていくとそれを渡す


「うむ タマは残念じゃったのぅ この毒霧の森の一件が無事に終わったのであるなら我々もタマに加担することにしようぞ・・・・・・」


「ラミスちゃん! あなた まさかその石使うつもりじゃないでしょうね」


 僕らの下の方からなにやらミカエルちゃんが焦ったように騒いでいる


「なんじゃあ なんの問題もないであろう」


 祖母が受け答えるとミカエルちゃんはさらに大きな声でそれを返した


「そんな禍々しいものつかっちゃ だめだよ 私達がなんとかするからぁ」


「っち 神はああゆうことを軽々しく口にする 無理じゃ 無理じゃ お主らの加護はテリトリアルプリズン(呻く回廊)を超えて効力を発揮することはことはできん・・・・・・」


 祖母は軽く頭を左右に振りながら呆れたような素振りを見せながらそういった


「なんでなの? ばあちゃん」


「ん? ラスト なに簡単なことじゃよ神の加護や魔法は光または聖属性じゃ 妾の魔法は完全なる闇または魔属性じゃ ゆえに魔属性であるこの石であればテリトリアルプリズン(呻く回廊)を超えて効力があるが神の加護では魔属性であるこのテリトリアルプリズンに弾かれてしまうということじゃよ グレモに何が起こるかわからぬ以上テリトリアルプリズンをとくことはできぬしのぅ」


「ミカエルちゃん わかったかの?」


「ぐぬぬ」


 ミカエルちゃんは少し悔しそうな顔をしながらイシューの後に隠れてしまった


(ぐぬぬって実際に使う人始めてみたわぁ)


「・・・・・・さてと ラストや 神も黙ったところでグレモを救出するとするかのぅ ほれ これを詠唱するのじゃ」


 そういって祖母は一枚の紙切れを僕に渡すとそのあと詠唱の型を真似するようにと黙って左手で三角を描いた


「ばあちゃん これは?」


「うむ テリトリアルプリズンの発動方法じゃ まぁ ラストであれば発動はできるであろう・・・・・・ラストは妾のテリトリアルプリズンの上からテリトリアルプリズンを重ねがけするのじゃ ラストの魔法が落ち着いたところを見計らって妾はテリトリアルプリズンを解除し石を使って分離魔法を発動する よいかの?」


「ばあちゃん 賢者の石の魔法のほうは僕には使えないの?」


「いや 使えないことはないであろうが石の魔法は古代魔法の詠唱でのぅ ちと厄介なのじゃ フフフ 古代魔法にも面白いものがあるぞ ま じきにラストにも教えてやろう ・・・・・・さ ラスト テリトリアルプリズンを発動をしておくれ サキ カンナ ナベちゃん 何かあったらサポートを頼むのじゃ」


 祖母は眼下にいるサキさんやカンナさんにそう言ってグレモの方を向き直した

 グレモの周りに距離をおいてサキさん カンナさん ナベちゃんが配置につくとタマちゃんをベースキャンプに送って帰ってきたアルミちゃんが3柱に加わり陣形を完成させた


「テリトリアルプリズン!」


 僕は祖母のメモを手に取り詠唱を覚えそれを祖母のテリトリアルプリズンを覆うように発動する


(おお できたできた)


「うむ うまいのじゃ ラスト どうじゃそのまま維持できそうかの?」


 祖母はグレモのほうを向いたまま僕に心配そうに聞いてきたが魔法の発動自体は負担を感じない


「ばあちゃん 大丈夫そうだよ」


「うむ それでは妾の魔法を解除する テリトリアルプリズン解除 古代魔法発動詠唱 付与」


 祖母が聞いたこともない長々とした詠唱を終えた後 賢者の石は空中で一つになり紫の光の塊となった そしてそのあとその光の玉は僕の張ったテリトリアルプリズンをゆっくりと通り抜けすっかり形相の変わったグレモの体へと吸収されていった


「うぎゃああああああ」


 断末魔のような叫び声がテリトリアルプリズンの中から響いてくる

 光の玉を取り込んだグレモの体は一度形をなくしたかと思うと2つに別れ一つは元のグレモの小さな体へとそしてもう一つはドロドロとしたスライム状のどす黒い液体へと変化した


「ラスト テリトリアルプリズン 解除じゃ カンナ いまじゃ」


「お けい まかせんしゃぁい」


 祖母の声に反応して僕がテリトリアルプリズンを解除すると同時にカンナさんが一瞬でグレモのところへ瞬間移動しグレモを救出 サキさんの後へと出現した

 その瞬間 黒い液体は低い叫びを上げながら形を変え始める


「やはり出てくるか・・・・・・まずいのぅ 皆 気をつけるのじゃ」


 上空から祖母の緊張した声が耳に届いた















































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