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109_しりあい?

「アルミそれからみんな・・・・・・こちらに来て魔法陣の上で止まってくれな」


 ソフィーは薄暗く魔法陣が弱い光をはなっている奥の部屋に僕たちを案内すると棚の上にある弦楽器を取り出した


「・・・・・・お おい ソフィー もしかして 君は あ あれをやるっていうのか?」


「ははは アルミ 君は他に方法があるとでも?自分が自分であるいちばん簡単な証明・・・・・・それは無心なんだな はいはい みんな さっさと 整列な あ あと アルミ・・・・・・君がみんなにやりかたを教えてくれな」


「ぼ 僕は・・・・・・」


 アルミちゃんが焦ったようにソフィーにつめよるとソフィーはニヤリと笑いながらあっけらかんと返した

 アルミちゃんは急に赤面したかと思うと下を向いてしまった


(いったい 何が始まるんだ?)


 ソフィーは手に持った楽器を1弦だけはじくとそのあとすべての弦を美しいコードで鳴らした


「じゃあ やっていくな アルミ 準備はいいか?」


「っく 止むおえん みんな 僕を見て同じようにするんだ・・・・・・ っく」


 まるでクラシックの演奏の開演前のような静けさが部屋に訪れる


 ソフィーの楽器がテンポよく旋律を奏でてゆく


「ふう ラスト ナバ まずは 手は頭だ・・・・・・」


 アルミちゃんは赤面したまま僕らに支持を出すと自らの手も頭の上で組んだ


「そして・・・・・・腰を降ろし・・・・・・そのままその腰を”のの字”を描くように・・・・・・」


「あ あ うちい しっとるでぇ この踊りしっとるでぇ うちぃ 昔 これやったことがあるけぇ」


 ナバは突然ひらめいたように声をあげた


「こうして この尻を くい っくい とするだがあぁ な な アルミちゃん そうだらぁ な?」


「むむむ・・・・・・そ そうだ ラスト こうだ わかったか?」


(尻文字? おお これは なにを見せられているんだ?・・・・・・眼福・・・・・・)


 ソフィーの奏でる音はまるで静かな凪の海岸のように癒やしのメロディーを運んでくる僕らはそれに合わせ妖艶なダンスを踊った


「ナバ 姉ちゃん そろそろ行くね・・・・・・ さよならは 言わない またどこかで会えるから またね いひひ」


「グレモちゃん!」


「グレモ!」


 僕らが踊りに没頭し始めた頃 僕の隣で踊っていたグレモから小さく声が聞こえた

 あわてて僕らはグレモの方を振り向いたがその時もうグレモの姿はなくなっていた


 ・・・・・・


「・・・・・・またなぁ」


 ナバはボソリとそういうとそのまま前を向き何もなかったかのようにダンスを続けた だがその姿はどことなくさみしげに見えた


 ・・・・・・


「そろそろ いいな」


 ダンスを始めてからもう数時間がたった頃だろうか皆踊りに没頭し腰の動きを笑うものもいなくなったその時ソフィーが楽器を奏でたまま呪文のような文言をつぶやいていく

 邪気を吸って徐々に輪郭を光らせる魔法陣 それでも僕たちは一心不乱に踊り続けた


 ・・・・・・


「・・・・・・ただいまにゃん ソフィ 儀式?・・・・・」


「・・・・・・ああ・・・・・・後で話すな・・・・・・」


 頭の中が徐々にホワイトアウトしていくさなか魔法陣の部屋で扉が開く音がして誰かがソフィーに話しかけているように聞こえたがそれを確認する術は僕にはもうなかった


 ・・・・・・


 気がつくと僕の目の前にはナバやアルミちゃんの形をした粘土たちが凛々しく立っていた


(箱庭に戻ったのか?)


「おめでとう・・・・・・ まあ チート感は否めないけどいいとするわ 全員合格!」


 箱の上からミカエルちゃんの声がしたかと思うと僕らの精神は箱の外へと返された


「みんな今の状態を保っていてね 神界を抜けるわよ」


 ミカエルちゃんはさらにそう言うと僕たちがすっぽり入るほどの光の輪を頭上に出現させその輪の縁ををゆっくりと僕らの周りへと落とした


 気がつくと僕らは板さんのお店のすぐそばにある古びた扉の前へと転送させられていた


「みんなー いるー? あははは 成功成功 ミカエルちゃんえらい!」


 まるでしこを踏んでいるような格好でガッツポーズを決めたままミカエルちゃんは自画自賛した


「さあて この世界の時間は動き出したから急いでラミスちゃんのところに帰ったほうがいいわね お兄様・・・・・・」


「おう わかってる ラスト君案内してもらえるかなぁ」


「はい もちろんです イシューさん お願いします」


 僕たちは板さんの力を借りマナボードから抜け一路祖母たちの待っているダンジョンへと向かった

 帰りの道では僕が出した転移魔法の出口がエルフの村の女風呂に出てしまうトラブルはあったがなんとか皆無事にダンジョンへと帰ってくることができた


 ・・・・・・


「おお ラスト 待っておったぞ どうじゃった?」


 ダンジョン地下10層のベースキャンプ脇にある少し開けた場所では祖母がグレモへテリトリアルプリズン(呻く回廊)を発動したまま僕たちを待っていた


「じゃーん ラミスちゃーん 助っ人登場 ミラクルキュートビュウーティゴッドのミカエルちゃんがやってきましたよぅ」


 僕の後から出てきたミカエルちゃんに対し露骨にため息をついた祖母はそのまま話を続ける


「ふう なんじゃ ラスト・・・・・・神を連れてきたのか それで? ミラクルキュートビューティポンコツのミカエルちゃん なにしにきたんじゃ?」


「ひっどーい ラミスちゃん せっかく助けに来たのにぃ 帰っちゃうんだからね ミカエル かえっちゃうよ」


「まぁまぁ すみません ミカエルちゃん 祖母 口が悪くって・・・・・・」


 僕は祖母にダメの合図を送りながらミカエルちゃんをなだめる


「大丈夫 知ってる んもう ラミスちゃんったら・・・・・・それでタマちゃんはどこにいるの?」


 僕らがあたりを見回すとタマちゃんは賢者の石を抱えたままじっと祖母の方を見据えていた


「ああ ラスト 帰って来たにゃ・・・・・・」


「お兄様」


「ああ」


 イシューは短くミカエルちゃんに返事をすると片目を手で塞ぎタマちゃんを見ると呪文を詠唱した


「神眼!」


 ・・・・・・


「どう? お兄様? 」


「こ こいつは ひどい・・・・・・」


「なにが みえるの?」


 ミカエルちゃんは考え込んだような顔をしてタマちゃんを見ているイシューの顔を覗き込んだ























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