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よもやまストーリー  作者: 妻戸裕次


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第13話「卑弥呼は歴史の霧に包まれて」

馬小屋で「オギャー!」言うたっちゅう聖徳太子はん。


ほな、卑弥呼はどないやねん?

きっとな、もっと“それっぽいトコ”やで——


たとえばや……

朝霧がふわ〜っと流れる水辺、

葦がサワサワ内緒話しとる中でな、占いの風がスーッと頬なでた、その瞬間や。


「はい誕生〜!」やのうて、

人やのうてな、……


“なんや気配みたいなん”として、ぬるっと現れたんちゃうか。


土でもない、宮でもない、

人の心のスキマに、すーっと入り込んでくる感じやがな。


いやもう、登場からしてクセ強いわ〜。


ほんで顔や、顔。

べっぴんさんやったんか、そうでもなかったんか——


それがな、なんでか? 誰も言わへんねん。


顔ちゃうねん。声ちゃうねん。

“見えへん何か”で人動かしとったんや。そらもう、ズルいで。


もしべっぴんやったらな、

「神さんみたいや…」言われて、そうやなかったらな、

「なんやあの人…怖っ…」言われる。


どっち転んでも勝ちやんけ!


鏡のぞいたら自分の顔が映るやろ?でもな、卑弥呼のこと考えたら——


映るんは“運命”や。

もう顔とかどうでもええねん。


卑弥呼。

それで、ええやんけ!!

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