第11話「青と桜のあいだで——卑弥呼、時をこえて」
はるか昔、霧の向こうに立っていたのは卑弥呼。その姿は、言葉よりも気配で語り、人々はただ、空気の揺らぎにひざまずいた。
彼女の色は、サクラ色。
満開のようでいて、どこか儚く、触れた瞬間に散ってしまいそうな、神と人のあいだに咲いた、ひとひらのピンク。
——そして時は流れ、令和の空の下。現代に現れし“今卑弥呼”は、高市早苗。マイクを握り、数字と政策を背に、霧ではなく、会見で語る。
彼女の色は、ブルー。
クールで、少し硬派で、風にも動じない。サクラが舞うなら、こちらは台風の進路を読む色。
「神託」より「データ」、でも時々、気合いは神頼み(?)
卑弥呼
「見えぬ力で導くピンク」
今卑弥呼
「見える現実で押し切るブルー」
どちらが正しいかなんて、野暮な話。むしろ日本という舞台は、この二つの色を行ったり来たりしながら、不思議とバランスを取ってきたのかもしれない。
もしも卑弥呼が現代に来たら——
「Wi-Fiとは何ぞや」とつぶやきながら、意外とSNSでバズっていたりして(笑)
そして今卑弥呼が古代に行ったなら——
「まずはインフラ整備から」と言って、邪馬台国に道路を通してしまうかもしれない。
サクラとブルーは、対立じゃない。ただの“時代のドレスコード”。
今日もどこかで、
サクラ色の夢と、ブルーの現実が、ちょうどいいグラデーションを探している。




