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第10話~さくら色のリモート女王、卑弥呼のひとりごと~
春は桜、ひらりひらりと舞う頃に、卑弥呼は今日も、さくら色の宮殿にひきこもる。
――ひきこもり、
といってもコウモリの親戚じゃないけれど。
その姿を見た者は、はてさて誰やら。家来ですら、直接お目にかかれぬこともあるという。まるで幻、風のうわさ、春の霞。
容姿はどうかと問われれば、
端麗?――いやいや、ビールの親戚じゃない。
不細工?――いやいや、竹細工とも無関係。
結局のところ、見えぬからこそ美しい、想像の中で咲く一輪の花。
外とのやり取りは、弟ひとり。
メッセンジャー役――といっても黒田じゃない。
言葉を運び、国をつなぎ、見えぬ姉の意志を、世にそっと流す。
そう、彼女は完全リモートで国を治める。時代を先取りしすぎた女王、ここにあり。
結婚はせず、ただひたすらに呪術へ。
シャーマン的役割――
といってもマージャンじゃない。
祈り、占い、見えぬものと語らい、人の心を束ねていく。
果たして卑弥呼は、ガチの霊能力者だったのか。
ガチ――
といっても「ゴチになります」とは無関係。
真実は、桜の花びらのように
ふわりと舞って、どこへやら。
……もうエエわ(笑)
――春の宮殿より、卑弥呼のひとりごと。




