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俺の初恋は若年性  作者: わたしはオジヘル
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恋焦がれたテレジアと再会

テレジアと三十数年ぶりの再会をしたのは......これより彼女を「テレジア」と呼びましょう......その、かつて高校生だった青春時代に恋焦がれたテレジアと再会したのは、神奈川県内にある住宅型有料老人ホームの食堂ででした。昨年五月のことです。介護の仕事について二年あまり、わたしは素人同然です。


さきおととし、長くやっていた商売をやめて、ハローワークへ足を運びました。初めから福祉の仕事がしたいと希望していました。私には畑違い、福祉の「フ」の字も知らない、車椅子すら押した経験がない身でしたけれど、新聞等を見るにつけ、何でもこの国の高齢者介護は瀕死の状態にある、働き手がない、現在ウン万人たりない、先々ウン十万人たりなくなると、そのような見出しが躍っています。


希望を伝えると、ハローワークの人は、「公共職業訓練」を勧めてきました。生活費を受給しながら学校に通わせてくれる、と提案するのです。五十助さんは介護の未経験ですから、いきなり現場に飛び込むよりは、制度を使って『初任者研修』を受けたらどうですか、全額公費だし、研修期間の生活費だって出ますよ、という、うますぎる話です。


わたしは、「いえ。まじめに介護が知りたいと思って相談にあがりました。生活に困っているわけでなし、公費のサポートは必要ありません。何も知らない私ですが、受け入れてくれる施設があったら、一日目から本物の介護をさせて下さい」と頼みました。ネットの書き込みを見て知っていました──『初任者研修』が実用性に乏しい名目ばかりの研修だと。


ハローワークも親切な所でした。「それだったら実地に働きながら初任者研修を受講する、そんな方法だってあります。挑戦してみますか」といいます。某介護大手で、老人ホームの介護員になってOJTしてもらいつつ、かつ、自社でやっている初任者研修を受けさせてくれる、そういう募集がかかっているから面接に行ってみますか、と。


一も二もなく私は応募しました。で、採用の運びになりました。パート職員で現場に入りながら、受講料なしの『初任者研修』を受けさせてもらう、との約束で。

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