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天国に行きたい
死んだら天国に行きたいものだと盗人猛々しいまでの願望を胸に生きている今日この頃だが、ひとつには彼女の天国行きが決定しているからだ。勿論ほかにも会いたい人はいる。
天国といったって、もし彼女のいない天国なら今さら行ってみても面白くも可笑しくもない。なろうことなら二人は天国で巡り合いたい、マリア様の祝福をいただきイェズス様に仲人を頼もうかしら。そんなふうに考えていたのに、娶り嫁ぎすることなしとはがっかりした。
伯母様に愚痴を言ったら、思わぬカウンターを頂戴した。
「キスはしてあげた?」
棒立ちになったが、
「そういう意味では指一本触れていません。」
「手も握らないの?」
「握りません。着脱介助に必要なことをするだけです。」
「そうね。五十助さんのそこを見込んだんだから。」
幸せなことに、初めからわたしは伯母様の掌上。あるいは、天国に連れていってくれるつもりかもしれない。夫婦にはさせてもらえないまでも、見込んだついでにテレジアおつきの者になれるよう計らっていただけまいものか。ね、伯母様。
なにしろ今日も散歩は無理。好きなロザリオでも唱えましょうかね、テレジア?




