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夜間帯のルール
ほかにも朋子だけの特別ルールがありました。
夜から翌朝にかけて行なう介護方法についてでした。
まず、排泄介助は、遅番が行なう就寝前の一回と、それから早番が行なう起床前の一回と、その二回に決められていました。朋子の場合、それでも十分だし、余計な介護サービスを提供しません。
二時間おき三時間おきにオムツ交換する入居者も結構いましたが、そこが大きな違いでした。
血圧測定、体温測定は、就寝前にだけ実施します。夜中にはしません。
一度寝たなら、朝まで起こすな、ということです。
その時々の必要に応じて、例えば、発熱しているから体温を計って氷枕を取り替える、だとか、頓服薬を飲ませる、だとか、そうした場合にのみ、夜勤者は朋子の部屋に入ります。
当時はまだ、自分で寝返りを打ちました。床ずれする憂いはありませんでした。扉だけあけて中を見回し、異状がなければその旨を記録する事が夜勤者のつとめでした。
本人がコールをならして呼ぶのであれば別ですが、その種のことができる朋子でもないので、いつもは、夜勤者の入室を禁じていました。




