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俺の初恋は若年性  作者: わたしはオジヘル
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酔いがさめる

花の下へビニールをひろげて酒盛り、赤ら顔のオジサン三人が胴間声をあげあげする四方山話の中にテレジアの名が出なかったのなら、きっと今でも私はデイサービスで働く介護職員でした。デイサービスをやめる理由がありません。その仕事に満足していましたし。


去年のソメイヨシノが咲きそろった或る晩に──それは我々三人にとり何年ぶりの会合でしたろう、コロナの事があって以来でした......むかしむかし、高校生どうしで缶ビールをあけながら徹夜麻雀した古い不良仲間が企画した夜桜見物でした。夕方から始まった酒が七時を過ぎる時分には呂律もあやしい堂々巡り。一人が私に向かって言いました。


「介護をやってるってか。お前は偉い。崇高な職業だ。日本の明日は高齢者介護にかかってる!僕も世話になりに行くからね。僕とカミさんと、頼んだぜ。」


それから思い出したように、


「お前◎◎が好きだったよな。何してるか知ってる?老人ホームで暮らしてるんだって。あの子が老人ホーム。おっどろいたね。お前、介護してやりなよ。」


酔いがさめる、という人体反応は、本当にある事でした。聞いた瞬間に、いっぺんでさめました。

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