CLⅡ ⅤⅩ NEHIJAMUSARAK (烏丸事変 ⅩⅤ )
京都駅八条口。
俺とアウルスはアスモデウスの復活儀式を行おうと着々と準備を進めている。
アスモデウスは〈邪神〉の1人にして〈七人の邪神〉で唯一の“ゴエティアの王”だ。
“ゴエティアの王”とは、〈神〉ではないもののそれに準ずる力を持つ人間。
本来それを兼任している時点で最強なのだが、“ゴエティアの王”の力に目覚めたばかりだったアスモデウスはサタンにあっさり殺されてしまった。
ザガンも“ゴエティアの王”だったため、あと一歩で〈七人の邪神〉との兼任者になれるところだったのだがそれはあいにく叶わなかった。
俺たちの目標はアスモデウスの復活。
〈魔王軍〉には毛ほども興味がない。
レイナは、神の駒を回収した後、それが本物だと確認できたタイミングで殺害した。
ベルフェゴールは術式なしで動けない。
生物兵器も、ベルフェゴールの惨敗を確信し逃げた。
レイナが死んでいて戦力不足な今戦いに来てもすぐ返り討ちにできる。
はずだった。
そこに現れた魔王ベルフェゴールは、剣を持っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ベルフェゴールは基本的に武器を使わない。
それは、術式で槍を扱えるうえ、それより素晴らしい武器に出会えなかったからだ。
だが魔王に就任した祭、サタンが「術式が封じられたらまずい」と言って宝物庫から一つ剣を取ってきた。
サタンのものではないのだろうが、サタンが自慢げに話してい
たのをやけに覚えている。
サタンの話によると、その神器はあらゆる魔法や術式の効果を破壊する特性を持つ。
つまり、あの鎌に刻まれている魔法の効果を受けない。
そして、あの鎌に剣が命中すればもう一度刻印を施すまではその鎌の魔法効果は使えなくなる。
それに、〈神器解放〉すれば魔法無効空間が自分の周りに発生する。
つまりベルフェゴールにはゼフィロスの得意科目である魔法は一切通じない。
ならば、
「このまま突っ切れば勝てる!!」
ベルフェゴールは剣を握り、全速力でゼフィロスに牙を剥く。




