CⅩⅩⅩⅩⅢ Ⅵ NEHIJAMUSARAK (烏丸事変 Ⅵ )
黒い羽毛の上に金属羽毛を被った〈狐〉だが、金属羽毛のせいで傷が塞がれ、瘴気はもう出てこなくなった。
つまり、次の攻撃を決めるまでは術式を使われる心配はしなくてもいい。
ただし、攻撃した際にまたこのように傷を塞がれては面倒だし、術式を発動させるたびに〈狐〉が強くなってしまう。
手数はできるだけ少なくできた方が良いのは間違いないだろう。
「ならば……どこにどう斬り込んだら1撃で仕留められるかを考えなければならないな」
〈狐〉の皮膚は、とても硬くなっている。
この性質変化のせいで見えなくなっているが、おそらく〈狐〉の傷口が閉じたわけではない。
金属のような皮膚の下で瘴気は微量ながら出ているだろう。
「犬!一か八か、さっきの傷口あたりを狙う!
こっちに戻ってこれるか?」
俺だけなら〈10億の狂剣〉の術式を使えば反対側に回り込めるが分身を使った移動方法でしか無いこれは何かを運ぶのには向いていない、というかできない。
分身体Aを反対側に置き、本体をそちらに吸い込ませる形で移動するのだが、コ●助の方向に行ってからまた戻る際に同じ事をするとコ●助のみがその場に残されてしまう。
一撃を叩き込むなら、同時に同じ場所を叩けたらその効果は大きいだろう。
先ほどのアクロバティックな動きでコ●助がなんとかこちらに戻ってくる。
ただ、〈狐〉もこの状況を黙ってみてはおらず、
棘のように尖った羽毛を……飛ばしてきた。
何とか避けきったが、これを連発されるとまずい。
早く仕留めなければこちらが死ぬ。
「〈紫電黒炎〉」
神になったことである程度魔法は仕えるようになったため、剣を強化した上で、一撃を放つ。
「行くぞ!犬!!」
2人の一撃は羽毛をも突き破り、〈狐〉にかなりの重傷を負わせた。
しかし〈狐〉もただ黙って死ぬ気ではないようで、
オレンジ色の瘴気は、まだ漏れている。
「犬!避けろ!何があっても瘴気に触れ………るな………犬!?」
コ●助がいない。
そう思った瞬間、その場には砂が待っていた。
コ●助の下半身のような形が残っていたため、おそらく〈砂岩化〉されたのだろう。
「な……………」
コ●助は、死んだ。
しかし〈狐〉は倒せた………だが、そこに見えたのは……
「冗談じゃ………ない………」




