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【完結】転生したのは科学文明が地球より発展した世界でした  作者: モ虐
Ⅵ OYS Ⅰ NEHIJAMUSARAK(第Ⅵ章 烏丸事変)

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CⅩⅩⅩⅩⅠ Ⅳ NEHIJAMUSARAK (烏丸事変 Ⅳ )

12/5に新作連載小説「これは人生の仮タイトル」が連載スタートします。

過去の短編の加筆修正版ですが、かなり新しい要素を入れているので既に短編を読んだ方にもお楽しみいただけるかなと思います。

ぜひご一読ください

〈豚〉から溢れ出す〈暴食〉の毒。


それに呑まれた玄武はもう身動きが取れない状態だ。

「〈治癒の慈悲〉!!」

解毒を試みようと術式で回復を試みるが、やはり効果がない。


〈最高神〉の〈黄金の光〉や、遊霊の力などで回復効果を扱えるサタン(彼は回復系能力は得意でないと言っているが全くそんなことはない)や回復専門のレイナとは違い(ミカエル)は本当に回復系の術式が得意ではない。


玄武にかけられた毒は消えず、進行も止まらない。

精々、進行を遅らせることが限度だ。

重度の病気になると完全治癒ができないのと同じく、もうどうしようもないだろう。


今のところ僕も神造神剣も毒を吸ってはいないはず。

魔法を使って簡易的にガスマスクを作り、自分の顔に着けたあと、

「神造神剣君!ガスマスクつけて!」

「助かる!」

神造神剣もガスマスクを着け、〈豚〉にトドメを刺そうと奮闘している。


「玄武君………階段の上に避難するのは難しいし………ここで治療を続けても〈豚〉に………」

かと言って中央コンコースの吹き抜け部分の近くを通って烏丸小路広場に移動すると中央コンコース付近での〈破壊神〉VS〈最高神〉の戦いに巻き込まれかねない。


「もう………いい…………治療は…………もういい…………」

「………へ?」

無理矢理絞り出すようなその声で発されたその言葉に、思わず僕はそう返すしかできなかった。


「天使ミカエル………お前はお前の命を最優先に動け。

それが……〈魔王軍〉の……最高神の指示だろう?」

そう言いながら、玄武は息をしなくなった。

赤黒かった彼の死体からは毒が抜け、石のような冷たさの彼の死体は玄武岩のようだった。

玄く冷たいその死体に寄り添うように僕は話しかける。


「〈豚〉を倒せば、君の敵を取れたことになるのかな?

それとも、〈豚〉を作った悪趣味な連中かな?」

僕の術式は、味方に"慈悲"を与える能力。

僕がそれを慈悲と認識できれば人を殺すことだってできる。

復讐も、敵討ちも、〈豚〉の討伐も、

それぞれ3つとも別物と考えればいい。

皆の願いを叶える。それこそ慈悲だ。


「〈復讐の慈悲〉!!〈敵の慈悲〉!!〈願望の慈悲〉!!」

3色のカラフルなオーラをまとい、僕は本気の握り拳を〈豚〉にぶつけるために出し得る最高スピードで飛びかかる。


握った拳は〈豚〉の左目に激突し、蹲るように地面に倒れる。

そこからは簡単だった。

右目を潰し、身動きが取れなくなったところに追撃を叩き込み撃破する。

反撃なんてできない。僕の独壇場だ。




「おい……天使………もう、〈豚〉は倒した。

もう………亀の敵は」

「うるさいなぁ!まだ、まだ!まだ死んでないだろ!?

突然襲いかかってきたから仕方なく防御してた玄武君を殺したっていうなら、僕達は全力でこの〈豚〉をブッ殺す権利ぐらいあるだろう!?」

僕はもう、〈豚〉を殺すことしか頭になかった。

玄武を殺した〈豚〉が、〈豚〉だけではなく、魔獣を多数生み出したであろう〈蠍部隊〉への怒りも収まらなかった。


サタンは明言していないが、レイが神の駒を失って、その神の駒を材料に魔獣ができているなら〈魔王軍〉以外にそんな事ができるのは〈蠍部隊〉だけ。


つまり、「さっさとこいつを殺して〈蠍部隊〉を潰しに行く!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



そのうち、〈豚〉の体は霧のように消えてなくなり、"珠"だけがそこに残った。

そして、僕達の目の前に現れたのは……

「うそ………だろ?」



挿絵(By みてみん)

提供:村右衛門様

※縮尺や細部に誤りがある可能性があります、とのことです。


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