CⅩⅩⅩⅡ Ⅴ sraW aitlA (アルティア大戦 Ⅴ )
破壊神の復活。
これは非常にまずい。
ただ、今対処するべきなのは国際連合軍の魔王城侵攻だ。
〈大罪の余韻〉の侵攻のときもそうだが、迷路があるからと油断していると一瞬で攻め入られる可能性がある。
俺が記憶を取り戻して魔王城に行こうとした際、迷路を突き進む際に特に特別なことはしていない。
ある程度迷路の仕組みに慣れていたとはいえ、その気になればいとも簡単に突破できるものではあるだろう。
ならば、この大人数の大軍は放置していると確実に迷路を突破できてしまう。それを対策しない限り魔王城はある程度制圧されてもおかしくない。
魔王軍の旧幹部は全員死んでしまったし、マモンが魔王だった頃の魔王軍とは幹部クラスのメンバーは全員入れ替わっているが、
下っ端クラスのメンバーはほぼ変わっていない。
そのため本気を出せばそこら辺のやつは倒せるし、多分幹部クラス以外は皆殺しだろう。
「ちょっと外出てくる。あいつらを駒にしてくる〈遊霊・転移〉」
狼の口の中から魔王城の前に現れた〈最高神〉。
これで十分な脅威になっただろう。
そして俺は小声で詠唱を始める
「〈闇への贈り物〉〈光学迷彩〉」
亜空間への扉が開くが、黒い闇のようなその扉をうまい具合に光魔法で隠す。
「来いよ。じゃなきゃ俺は殺さねぇぞ?」
大量の軍の前に、俺は立ちふさがる。
迷路の入り口は一つで、そこを塞ぐように俺が立ったので、もう侵入のリスクはないが、
「まぁ、逃げられても面倒だ。〈闇への贈り物〉」
地面にも扉を展開し、辺り一面逃げ場はもうなくなった。
当然全員が穴に落ちていき、もうその場には俺以外いなかった。
魔法を解除する前に、一度自分も穴に入る。
俺は亜空間への出入りが自由にできる。
発動者(この場合俺)だけは亜空間にあるものを触ったり使ったり出来るがここにいる客達は触ったり壊したりできない。
そしてここにいる限りここに入る前の状態が保持されるので腹が減ることも老化することもない。
「よぉ、アクア」
ひとまず、この連合軍で一番偉い立場であろう王女様に話しかけてみた。
「あなたが………ユウキがサタンだなんて思ってなかったわ」
「だろうな」
自分でも、自分がまさか神だなんてあのときは思っていなかった。
マモンを始め他の邪神のことすらわかっていなかったが。
「私たちをここでどうするつもりなの?」
「どうするつもりもねぇよ。今はな。
後で働いてもらう。じっくりなとりあえずここで待ってろ。
俺のところに攻めてきたんだ。覚悟してねぇなんてことはねぇだろ?死んだわけじゃねぇ。まだ人生終わってねぇ。
まぁ精々よく働いてくれ。結果次第で解放してやるよ」
俺はそれだけ告げて、この亜空間を出る。




