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異世界転生物語〜二度目の人生は剣士となる方向性  作者: 飛鳥
六章 グリンダム〜変異種編
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六章2〜“多数決”

 街を出て2日目でトンネルの前まで来た。

 迂回ルートはここから一度登ってから回り込むように進んでから下山して行くルート。

 出てくる魔物は比較的弱いらしいが、それでも油断すれば危険だってある。

 今回はルシエル達がいる分楽なのは間違いないが……。


 逆にトンネルから下山して麓の森を抜けて行くルート。

 このルートなら正規ルートからも少し外れるが、早く目的地に到着することが出来る。

 その代わりに麓の森にはストーンタイガーの群れの縄張りになっている。

 俺が一体でも死にものぐるいで、互角だったストーンタイガー様の群れである、群!

 これがRPGならばとりあえずセーブして、麓に降りてみるのだろう。

 全滅してもここからやり直し、ふむふむ…こんなこと考えるだけ無駄である。


「じゃあ多数決取ろうか」


 そう切り出したのはレイスだった。

 ここに来るまでに決定しなかったのだ。

 まぁ一番の理由は俺はストーンタイガーと戦ったことで、あれの群れが来ると考えると……まだ少しビビるわけだ。

 急ぐ旅では無いにしろ、早く進むほうが望ましいのは旅とか関係なくあらゆる事に通ずる真理だろう。


 今回はルシエルが護衛として同行してくれている、つまりは前みたいな放置では無いだろう。

 戦力として未知数だがメリエルもいる。

 そしてエイルーナ達もいるので俺一人では無いのだが、相手もまた単独ではない。


 レイスの言葉にそれぞれが頷きながらお互いの顔を見渡している。


 エイルーナは麓派だろう。

 彼女は基本的にせっかちだ!剣術だって常に先手を取り続けるスタイルだし、遠回りというのは性に合わないだろう。


 ルシエルも言うまでもなく麓派である。

 ダラダラしてるように見えるのは間違いないが、全てのことをダラけてやるタイプではないのは数日の付き合いだがわかった。

 やる事をパパッと手早く終わらせてからダラダラしたいタイプなのだろう。


 次にレイスも簡単だ。

 コイツは基本安全志向で、戦闘は避けようというタイプ。

 可能な限り戦闘を避けたい俺と同じで、さらに言えばエルフという長命の種族だからなのか、急ぐということが少ない。

 待ち合わせ時間も確実に遅れてくるタイプだ、そこんとこはちょっと合わない点ではあるが、今回に関しては遠回りするルートだろう。


 現在麓2遠回り1

 あくまで予想だが、ここは俺の読みが外れる事は無いと思う。


 残り2人は予想できない。

 ミシェイルは安全志向だと思うが、相手が強くても向かって行ったりと、少し武闘派な思考の持ち主でもある。

 エイルーナのせいでそう感じさせないところがあるが、結構負けん気が強い。

 多分だが、治癒魔法使いとしてあまり前に出るべきではないと理解しているのだろうが、ガンガン前に出たいタイプなのだと思う。


 そしてもっと予想できないメリエル。

 彼女との付き合いは短く、よくわからない事ばかりだが、かなり独特の思考なのだと思うし、まぁ付き合いが長くなっても理解できなさそうな気もしなくもないが……。

 だが今思えばルシエルの選択に乗っかる可能性があるな…うん。


 俺の選択は…。





「じゃあ、このまま麓に降りていくべきだと思う人は手を挙げて」


 二択なのでここで手を上げないことはつまり遠回りルートを希望するという事になる。

 すぐに手を上げたのは2人、予想通りエイルーナとルシエルはレイスが言い切る前から手を上げ始めた。


 そしてミシェイルも手を上げた。

 そしてメリエルが周りをキョロキョロしてから手を上げた。


「決まりだな…」


 俺も手を上げていた。


「えぇっ!?俺以外みんななの?」


 レイスは自分以外が麓のルートを選択した事に驚いたようだ。

 まぁ俺も直前までは迷っていたから気持ちはわかるが……。


「遠回りとか時間の無駄だろ」

「遠回りは時間の無駄ですよ」


 不満げなレイスに向かって最も早く手を上げた2人の意見が同時に向けられる。


「真似しないで貰えませんか?」

「…はいはい」


 エイルーナは心底嫌そうにルシエルを見ているが、ルシエルは子供を相手するように適当に返事をしている。

 その態度が火に油を注いでいるのに気付いているのかいないのか……。


「ルシエルとメルもいる、そんなに心配しなくていいんじゃないか?」


 そんな2人に目もくれずレイスとミシェイルがそう話しているが、レイスはまだ少し不満そうである。


「多数決って言い出したの俺だし、ちゃんと着いてくけどさぁ…」

「メルも頑張る、レイスも頑張って!」


 そんなレイスの肩を叩いて拳を握りながら、エールを送っているメリエル。

 レイスもなんとも言えない顔をしている。


「まぁ…頑張るけど…」


 別行動するわけではないのだからいいだろう。


「じゃあ一旦休憩取ってから、こっちのルートを使って降りていく…って感じで」


 とりあえず締めておく。

 未だに不満げなレイスはとりあえず木に飛び登って枝に腰掛ける。

 不機嫌なエイルーナも、すぐに休憩の為の場所を確保しつつ、ミシェイルやメリエルと岩に座っている。

 ルシエルはトイレに消えた。


 俺もとりあえずストーンタイガーとの戦いを思い出しておくとしよう。


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ここまで読んで頂きありがとうございます。 稚拙な文章ストーリーではありますが、 気に入って頂いた方は 『感想』『評価』『ブックマーク』『レビュー』 して頂けると嬉しいです。
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