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失踪した大学生の父親の家に着くと、父親は、俺を快く出迎えてくれた。
「事件は進展ありましたか」
俺は、今までの捜査状況を言える範囲で説明する。
「早くヒロムを見つけてください」
失踪した大学生の父親は俺に頭を下げる。
「わかってます。必ず見つけますよ」
俺は父親を安心させるため、力を込めて頷く。父親は安堵したような顔をして俺に話す。
「ヒロムは、幼い時に母を亡くして、辛い思いをしてきたんです。私も、父親として未熟で、一度あの子を手放してしまった。そのあとしばらく経って精神が落ち着いて、自分のしたことの恐ろしさを知り、またあの子を引き取ったんです」
「わかってます。大切なお子さんなんですよね」
「はい……だから、必ず見つけてください」
「わかりました」
頷いて、俺は失踪した大学生の父親の家を出ていく。その間も、失踪した大学生の父親は、頭を下げたまま、俺が出ていくのを見送っていた。
家からの帰り道、ふと、何かの視線を俺は感じた。
「なんだ?」
どうやら、何者かに監視されている。
あたりをキョロキョロと見まわすと、あたりには誰もいない。
その時、
キキィー!
バンッ!という衝撃音が背後から響いたかと思うと、俺の身体は宙に浮いた。
一回転し、そのまま地面に落下する。
見ると、うつぶせに倒れた俺の先に、黒いワンボックスが停車している。
俺はどうやら車に、轢かれたようだ。
「くそっ……」
俺が呟くと、停車した黒いワンボックスの中から、目出し帽をかぶった男たちが出てくる。
俺は、上から布を被せられた。




