18
神社につくと、辺りには雨が降っていた。俺は失踪した大学生に尋ねる。
「この神社に人はいないみたいだが……」
辺りは物音ひとつせず、雨音しか聞こえない。
「違うんだよ刑事さん!」
失踪した大学生は、さっさと神社の鳥居をくぐる。奥にある本殿へと走っていき、俺は後を追う。
本殿につくと、目の前のさい銭箱をよけ、階段を上がり、勢いよく両開きの引き戸を開ける。
すると、暗い畳敷きの真ん中に、薄暗い下に伸びた階段が見えていた。
「なんだこれ……」
「いくよ」
失踪した大学生は、勢いよく階段を下りていく。俺はその後を追いかける。
「刑事さん、拳銃は持ってる?」
大学生は、階段を下りながら後をついていく俺に尋ねる。
「いや、持ってきていないが……」
「そっか……」
大学生は、自分のズボンの尻ポケットから何かを取り出す。見るとそれは、改造拳銃だった。
「ヒロム君それ、君だめだよ。そんなもの持ってちゃ……」
「今はそんなこと言ってる場合じゃないよ刑事さん。気を付けて!」
いきなり、階段を走って降りていく。俺は、何とか追いつこうと必死に後を追っていく。
かなり、長い階段を下りて行った。ただただ目の前は下に続く階段しかなく、自分たちは、もうこのまま下の階に、つかないんじゃないかとさえ思った。
すると突然、地面が見え、俺と大学生は下の階についた。失踪した大学生が目の前にある大きな両開きのドアを開ける。
その先は、大きな高い天井の部屋だった。中は広くてかなりスペースがあり、部屋の左右の壁の明かりにより、部屋の中がかすかに見える。真ん中に、長方形の台のようなものが置かれている。
その台の上に、仰向けに倒れた、人影が見える。見るとそれは、第二の失踪者である、社会人の女性だった。
その女性は、全身真っ白い服を着て、仰向けに倒れている。
「おいしっかりしろ!」
俺はすぐさま台に近寄り、社会人の女性に呼びかける。意識はないようだが、呼吸はしているようだ。
「とにかくここから運ぼう」
俺は失踪した大学生に告げ、社会人の女性を両手で抱きかかえる。そのまま、元来た道を走る。
何かやばい感じがしていた。
何かわからない、やばい。
いったいこれは、何だ。




