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ある失踪事件  作者: 正騎
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 部下と連絡が取れなくなった俺は、嫌な予感がし、部下の自宅に訪れることにした。


 部下は本署近くのアパートの一室に住んでおり、そこから本署に通っている。


 アパートにつき、真っ先に部下が住んでいる一階一番右端の部屋へ行く。


 トントンとノックをし、名前を呼ぶ。


「おい俺だ。大丈夫か?」


 返事がなく、ドアノブを回すと簡単に開く。


「不用心だな……ドア開けっぱなしか」


 部屋の中に入ると、かなりほこり臭い。


 辺りは暗く、部屋の窓のカーテンは全部閉められていた。俺は、部屋に入ると対向にある部屋の窓のカーテンを開ける。


 瞬間、一気に部屋が明るくなる。部屋全体に日中の日差しが入り、真っ白に部屋の中を照らしている。


「……っ」


 思わず、絶句した。


 大量の、あの白い人形が部屋中にびっしりと、こっちを見るように置かれていた。


「これは一体なんだ。どうしてここに……」


 困惑した俺は、思わずその場にたたずみ続ける。辺りを見回し、他に何かないか確認する。


「何だこれ……」


 足元の、四角く折りたたまれた白い紙を見つけて拾う。


 俺は、紙を広げる。


 そこには、赤い文字で、でかく「逃げろ」と書かれていた。

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