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2022年2月27日

 あいちゃんときよのちゃん、14時頃やって来た。最初にやって来たきよのちゃんに、「一人か?」と俺。

「う〜ん、あいちゃん来るよ」

 きよのちゃんだんご(餌をくれる隣の婆さんにめっちゃ馴れている茶トラ猫二匹のうちの一匹)を探してるのか、俺の前を行き過ぎる。そこにやってきただんご。

 俺もはだんごに話し掛ける、「何かだんごどこに居ったんか。きよのちゃんが探しよるぞ」と撫でてやっていたが、俺から離れて行やがった。

 戻ってきたきよのちゃん、「あっだんご」とコンクリート地に座り込んでだんごを撫で捲る、「俺のときときよのちゃんのときとだんごの野郎態度が全く違うな」と、ちぇっ!と舌打ちする俺。


 きよのちゃんが車に乗ったあと、こちらに向かって来るあいちゃんが見えた。

 きよのちゃん、運転席助手席の背凭れの後ろに身を隠して、「猫じい、うち居ないって言ってよね」

 あいちゃん、もうきよのちゃんが来てると思ってちょっとキョロキョロしていたが、真っ直ぐ車に向かって来ると、徐に運転席側のリヤドアを開けた。

「もう何で直ぐ分かるの?」ときよのちゃん。

 あいちゃん、にやっとして、「分かるに決まってんじゃん」


 天気は快晴だ。寒くもなく暑くもなく絶好の猫餌日和。あいちゃんときよのちゃん、だんごを囲んでコンクリート地に寝そべる。俺も左肘枕で横になる。二人、昨日こねくり回した餌を紙皿の中に入れてはいるものの、ケチってちょっとしか与えないのでほとんど減らない。その内、だんご、どこかに行ってしまった。

 猫が居なくなって車に乗り込んできた二人、あいちゃんのアイパットミニで遊びだす。俺、昨日2時過ぎに寝て7時には起きたせいで眠たい。ついうとうとしてしまった。

 あいちゃん、「ねぇ猫じい、モールに連れてって」

 俺はそれくらいの距離だったらもう断らない。顔には出さないが、一緒に居れるものなら居りたい。今のこいつらめっちゃかわいいから。


 俺は住宅街の路地を大通りの方に左折せず、竹馬川の方に右折して、川沿いの道を通って、ポンプ場からモールに向かう。

 あいちゃんに、「この辺り来たことあるか?」

「あるよ」と軽く答えるあいちゃん。

「おう凄いな。結構うろちょろしとんやな」

 今日は日曜日、実は朝一番に嫁と二人モールに来て、ナマステタージマハルでほんと久し振りにカレーを食った。朝一番は停められたけど、日曜日のこの時間となると厳しいだろう。モールのクリーニング屋に来るときに止める、道路沿いのゼブラゾーンに停めて待とうと思ったのだが、きよのちゃん、「猫じいここいいの?」と訊くから、俺が乗っとけば問題ねぇんやが」

「でも駐車場に停めた方が」と心配顔のきよのちゃんに、「そうやな。入れてみるか」と車を動かしてモールの駐車場に。屋内ではなく平面駐車場に。二・三回周回したが空いた枠が見つからない。

 きよのちゃん、「うちが中に入れようって言ったたから。猫じいご免ね」と、恐縮する。

「ええっちゃ。気にすんなちゃ」

 食堂街の出入口前を通って、「今日の昼飯はここ(ナマステタージマハル)で食ったんじゃ」

 あいちゃん、「うちも食べたことあるよ。ナマステタージマハルって、『ようこそお墓へ』って言う意味なんだよ」

「おっとあいちゃん物知りぃ?」

「うちいつかは絶対インドに行くから色々調べてんだよ」

 中の駐車は諦めて一度出て、さっきのゼブラゾーンに止めようと出口に向かったら、幸運にも一枠空いて入れることが出来た。

 あいちゃん、「猫じい車の中で寝とく?」

「ああそのつもりや。ゆっくりして来いや」とは言ったものの、動いたら眠くなくなったので、アメブロの「体重管理」の中の、「小六女の子三人猫餌やり日記」を更新した。


 再び眠気が出てきつつあったが、一眠りする間もなく戻ってきた二人。俺は、「早かったな」

 あいちゃん、「猫じいお願い。ラムーに行ってぇ」

「何買うんか?」

「お昼ご飯」

「何かまた食ってないんか」

 きよのちゃんが買った、ぱっと見、金平糖のような小さいお菓子。色とりどりで、柔らかいんだろう、爪楊枝で刺して食べる。

 下曽根駅の辺りで、「落ちたぁ。あ〜ん分かんない」とか言っているから、駅南側出口のタクシー待機場で止めて後部座席の下を見てやった、「何もないぞぅ」

「確かに落ちたんだけど。猫じいもういいよ」ときよのちゃん。


 モールを出て、来た道を辿る。ポンプ場から四車線の大通りに出る。新竹馬橋を渡って、日豊線を跨ぐ高架を越えて俺の車の横に並んだのはリフトアップしたハイラックスサーフ。

 俺が、「あいちゃんが大人になったら乗りたいって言うんはこんな車か?」

「そうだよ」とあいちゃん。

「でも俺は軽やけんこんなふうにフットワーク良く動けて簡単に停めれるけど、あんな車やったら難しいぞ」

 きよのちゃん、「そうよあいちゃん、大き過ぎて停められんよ」

 あいちゃん、「なら金持ちと結婚してセカンドカーに軽買っても〜らお」とちゃっかりしている。

「あいちゃんの言う金持ちって職業は?」と訊く俺に、「もちろん医者だよぉ」とくる。

「でもあいちゃんの好むイケメンの医者やったら愛人いっぱい作るんやないか?」と俺。

「そこはうちの腕の見せどころ」

 きよのちゃん、「うちの相手はサラリーマンでいいよ。仕事の出来るね」

「実を言うと俺、車なんて直ぐ買えるんよ」

「あの速い(ランサーエボリューションのこと)を売ってぇ?」とあいちゃん。

「違うよ。こうしとるけど俺は1千万くらい持っとるけんある程度の車は即金で買えるわ」

 あいちゃん、「ほんと猫じい?」

「うそぴょ~んじゃ!」

 この、「うそぴょ〜ん…じゃ」が二人に大ウケ。


「でも今は異性と知り合うって大変やからな。俺の息子も親友二人も出会い系サイトやりよるわ」

 あいちゃん、「マッチングサイトやろ。猫じいも歳ごまかしてやってんじゃない?マッチングサイトで僕は25歳で〜すって書き込んで、最後にうそぴょ〜んじゃ!」

 あっちゃ〜、さすがあいちゃん、鋭い!


 ラムーであいちゃんが買ったのは揚げパン五本入り、「これで200円よ」に、「ラムーでは普通ぞ」と俺。

 あいちゃん、「かなえちゃんが知ったら買いに来るから教えてあげな~い」


 沼緑町町の住宅街を上がる。

 きよのちゃん、「かなえちゃんの家は牛小屋、うちの家は鶏小屋、じゃぁ猫じいの家は」と来たから、「なら俺の家はネズミ小屋じゃねぇか。で、かなえちゃんの家ってそげんデカいんか?」

 きよのちゃん、「見たらびっくりするほど大きいよ」

「ならかなえちゃんお嬢様やな」

「そうだよお嬢様だよ」ときよのちゃん。


 俺の「うそぴょ~じゃ」がめっちゃ気に入ったあいちゃんときよのちゃん、その後もいろんな例文考えて、最後は、「うそぴょ〜んじゃ」で締めて、大笑い。

 ほんと今日はめっちゃ天気が良い。家に着いたら即、三人共車を降りる。

 あいちゃん、俺に、「モールで買った布地を出してこれいくらだったでしょう?」

「そうやなぁ、500円くらいか?」

「ブ、ブー、1600円でしたぁ」

「えっ!そげん金持っとったんかぁ?」

「うん。部屋兄ちゃんと共同やからこれで仕切るの」

「この布の模様インドが思い浮かぶよ。インドの言葉ってぼおん(母音)…」

「あいちゃんそれぼいん(母音)やで」と俺。


 きよのちゃんは婆さんの敷地でだんごを愛でている。あいちゃんが三人についてのクイズを数問、俺に出題する。

「うちはいっぺん二人の前で泣いたことがあります。さて誰に泣かされたでしょう?」

「かなえちゃんがあいちゃん泣かせる筈ねぇけんきよのちゃんやな」

「正解で~す。うちたちの修学旅行、日帰りの城島高原やったんやけど、お土産、マリア(きよのちゃん)とかなえちゃんが一緒の買ってたん。うちがどうして教えてくれなかったんってマリア問い詰めたら、『そんなん何買おうがうちらの勝手でしょ』って突き放されたん。それが悲しくて泣いちゃった」

 まだ17時前だったが、「猫じい今日はこれで帰るね。家でマリアとゲームしてこの布掛けるから」

「分かった。ならな」と俺。

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