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2022年2月22日

 あいちゃんときよのちゃん。16時半にやって来た。ステファニーに餌をやりながら、きよのちゃん、「かなえちゃんどこ行ったんやろ?」

 俺、「何、かなえちゃん後から来るん?」

「さっきまで三人で居ったんやけどどっか行ったぁ」ときよのちゃん。

「何かまた喧嘩したんか?」

「喧嘩したつもりはないんやけどかなえちゃん怒った」


 天気は良いのだが冷え込む。俺は車のエンジンを掛けて車内を暖める。きよのちゃんは相変わらずおし猫のだんごを追い掛ける。ジーンズと、雨の土曜日着て来て濡らして車内で乾かしていた黒い防寒着姿のあいちゃんのおし猫は勿論、ステファニー。並べて停めているハスラーとランサーエボリューションの前の、駐車場の突端スペースに胡座を掻いて、昨日の残りの猫缶の餌をステファニーに与えている。

 車の中からパウンドケーキを1個持ち出した俺は、「あいちゃん」に差し出した。

「ありがとう猫じい」とあいちゃんのイントネーションは独特だ。これがかわいい!

 俺もあいちゃんの対面に座ってステファニーを愛でる。パウンドケーキにかぶりつくステファニー。「昨日もやってないけんよほど欲しかったごたるな」と俺。

 すりすりしてくる「今日のステかわいい!」とあいちゃん。

「ステは3時頃からすりすりタイムに入るけんな。俺の膝にずっと乗っとったわ」

 あいちゃん、「何分くらい?」

「15分くらいかな」

「餌無しで?」と訊いてくるから、『あれっ?あいちゃん気にしてるな』と察した俺は、「確かに餌なしやけど、この時間ステめっちゃ腹空かしとるけん、すりすりし続ければ餌貰えるって思うてのことやないか?」


「だんご」も寄って来て、俺はもう一つパウンドケーキを出してきよのちゃんにも渡した。

 寒い!俺は車の中に避難して猫をかわいがる二人を見守る。

 あいちゃん、「マリア(きよのちゃんのこと)、スマホの時計見ていい?」と急にそわそわしだしたと思ったら、「マリアまたね」と駆け出して住宅街の路地に消えて行った。

『あれっ?』と俺、運転席の窓を開けて、「あいちゃんどうしたん?まだ来て20分も経たんやん」

「友達と音ゲーしようって約束してたみたい。約束の時間過ぎて急いで帰った」ときよのちゃん。

 このところ、きよのちゃんと二人だけになること結構ある。前回は日曜日だったか。

 寒空の下、二匹の猫の相手をしていたきよのちゃんだったが、ステファニー、飽きてくると冷たくなる。

「もうステ、いつもこうなんやから。抱き過ぎたせい?」とブー垂れる。

 俺も、「これステの性格やな。もう放置!放置!」


「猫じい寒い!車の中」ときよのちゃ。

 時間は17時を過ぎたくらい。

「かなえちゃん家に帰ったんかな」と俺。

「帰ったと思う」ときよのちゃん、

 続けて、「一緒に左手にあるアパートの前まで来てたんだよ。そこでグループ抜ける抜けないの話になって、『ならいい!』ってかなえちゃん勝手に怒って帰った。猫じいも知ってると思うけど、この前の抜ける抜けないの話はうちとマリアのどっきりでかなえちゃんには悪かったと思うけど、今回は本当にうちら何もしてないんだよ。前も同じようなことあったぁ。あいちゃん、そんなとき、『あっうちトイレ』ってセブンに入ってしまって二人っきりにされたうちはめっちゃ気まずかった。朝かなえちゃん迎えに行って一緒に登校するんやけど、暫く気まずいなぁ」

「前喧嘩して気まずくなったときはどのくらい掛かったん?」

「そんな何日もっていうほどじゃなかったけど」

「もしかしたらかなえちゃんグループ抜けるつもりかのぉ。他に仲の良い友達は居るん?」

「居たけど、その子あいちゃんを嫌っててグループには加わらなかったんよ。その子と居てもうちらほどは居心地良くないって思うよ」

「もしかなえちゃんが抜けて新しく入れるとして、今あいちゃんが音ゲーして遊んでいる子は?きよのちゃんも知っとんの?」

「知ってるけどあの子はないと思う」

「かなえちゃんドライではないと俺は思うが」

「どういうこと?」

「まぁたとえば、三人の感情のすれ違いがあったとして、家に帰って冷静になったらもういいかなって割り切ってこれ以上引き摺らんみたいな」

「うん。うちもかなえちゃん怒って帰ったけどまたうちらんところに戻って来るって信じてるんやけど」と、きよのちゃん。

 俺も、「かなえちゃんも、この前のように追い掛けてきてくれると思ったけど放置されて後に引けなくなったみたいな。明日かなえちゃんは?」

「お母さんの仕事関係の人たちと一緒にバーベキューしに行くって。だから明日はうちとあいちゃんで猫じいんちに行くと思う」

「かなえちゃんのお母さんってキツいイメージやけど、小学校のときってママ友とかいろんな付き合い出てくるよね」

「基本的、かなえちゃんのお母さんそんな付き合いしない人みたい」

「そうかそりゃぁかなえちゃん辛いな。俺の息子の親友って保育園のときからの付き合いやで。ママ友同士の付き合いは子供にとっても大事なんやがな。ほいで嫁も街で会ったりしたら話し込みよったけんな」

「ああ何かむしゃくしゃする。猫じい明日どこか連れてってぇ」

「金無しでも遊べるところか?まぁそのときの気分で考えるわ」と、俺はお茶を濁す。

「まぁグループの友情維持するって結構難しいな。三人のままがいいのか、かなえちゃんが抜けて二人になってもやっていけるんか、一度グループ会議してみるとええよ」と俺。

 きよのちゃん、「明後日はまたかなえちゃん迎えに行かなくちゃいけんのかぁ?ああ、気が重いなぁ」

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