2022年2月21日
16時半頃、あいちゃんかなえちゃんきよのちゃんやって来た。ステファニー、腹が減っているみたいで俺にすり寄っていたが、優しく言い聞かしていた、「ちゅてぇ~、もうちょっとであいちゃんたち来るけんねぇ」と。
下関から帰宅したのは15時頃だったが、猫の喧嘩する鳴き声に嫁、「トラキ(茶トラのにぎり丸)が喧嘩しよる。いや違うよ。知らない猫だよ~」
全身茶毛のマルテンだった。
ステファニー、大人しく三人を待っていたようで、直ぐ餌をあげ出したが、ここできよのちゃんのステファニーの抱き上げ講座が開講したようだ。あいちゃんときよのちゃん、こんなにかわいいステファニーを抱いたことのないかなえちゃんを、本当に猫が好きなのか、疑問視していた。
かなえちゃん、「こうお?」
きよのちゃん、「違う。もうちょっと上の方を持って」と模範を見せる。ステファニー、抱き上げられる度に、「にゃ~」
何度も、かなえちゃん、「こうお?」
きよのちゃん、「ちゃんと抱けたやない。ステ連れて来てって言ったら抱いてあいちゃんの膝に乗せてあげること。分かったぁ?」
「うん分かったぁ」とかなえちゃん。
今日は俺ら夫婦、下関に息子のバスに乗りに行って来たが、午前中は雪が舞っていた、「うわ〜雪やん。どうする?行く?」と嫁。結局、予定通りに行動したが、あまりに寒くて、歩くのを諦めてみもすそ川からバスに乗った。
俺の頭の中にはこいつら三人のことがあって、何とか15時までには小倉の自宅に帰り着きたかった。空は晴れてはいたが、やはり寒かった。でも三人、やはり子供は風の子、特にきよのちゃん、だんご(茶トラ)を追って走り回っている。かなえちゃんとあいちゃんはランサーエボリューションとハスラーに挟まれた空間でアイパットでのゲームに興じだした。俺は寒さにハスラーの中。運転席ドアミラーをあいちゃんとかなえちゃんに合わせて観察した。
最初はきよのちゃん。ハスラーの後部座席に避難して来て、「寒い!」
俺は、「この寒いのにあいちゃんよう外でゲームなんて出来るな」
でもきよのちゃん、再び車外に出て行って、だんごを追い掛けていた。
やっとだんごを諦めたきよのちゃんがまず車内に入って来て、「あいちゃんも来たぁ」
あいちゃん、いつもの如く、「猫じいロック!ロック!」と運転席の集中ドアロックを操作して遅れるかなえちゃんを閉め出す。かなえちゃん、右後ドアがロックされていることを確認すると簡単に諦めた。
あいちゃん、「かなえちゃん諦めるん早過ぎ」
俺は、「あいちゃん、かなえちゃん入れてやるぞ」と運転席から降りて、助手席に乗れるようにしてやる。助手席側は竹林にぴったり着けているから乗降できない。
かなえちゃん、ほんとに嬉しそうに、「猫じいありがとう」を繰り返す。
あいちゃんちょっと不本意だったようで、「かねえちゃん猫じいありがとう⤵️って、キモい!」
若干の時間差をおいて乗り込んだ俺の目に、かなえちゃんが膝立ちになって後部座席のあいちゃんとドタバタ。
乗り込んで来た俺にあいちゃん、「猫じいトライアル!」
「分かった」と俺は二つ返事でOK。昨日、俺はきよのちゃんに言った、「独りやったら無理やけど三人やったら車に乗せてやる」
もう何度も連れて行っている。今さら言い逃れようとしても詮無いことだ。
まだ車を出す前、きよのちゃんが「あっマルテン!」
と見ると、婆さんの敷地を歩いている。俺はスマホを用意して、「あいつば近くから撮ってみたいんよね」と車外に出たが、間に合わなかった。
時刻は17時29分、かなえちゃんに、「門限大丈夫か?」と訊くと、「まだ大丈夫だよ」
きよのちゃん、俺の黒い野球帽の天辺のプッチンを押して、「猫じいの未来スイッチポチ。じゃぁ出発!」
車を出して直ぐ、「お前らに朗報や。嫁がマシュマロデーにお菓子の詰め合わせ用意するってよ」
途端、女の子三人、「やったぁ!」
調子に乗ったあいちゃんが、「猫じいドライブもぉ〜」
「ドライブもぉ~って、俺が信じて車出した途端、あいちゃん、誘拐って叫ぶつもりやないんか?」と戯れ言を叩くと、きよのちゃん、「あいちゃんは信用しない方がいいよ」
車は住宅街から国道に。めっちゃ混んでいる。
「事故か?工事か?」
きよのちゃん、生足の話題を出してきて、答えるあいちゃん、「うちの生足は汚いよ。脛毛生えてるし」って『何ちゅう会話しとんじゃ』
「かなえちゃんこの前生足だったよね」とあいちゃん。
「お前ら高校生になったら生足出すんか?俺今日下関行ったけどこの寒いのに女子高生生足やったぞ」
「寒そう」と三人。
反対車線の渋滞が酷い。車が全く動いていないトライアルの先まで続いている。
「こりゃぁまともに帰ったら渋滞にはまってしまうな。裏から帰るしかないか」と呟く俺。
「猫じい良しなにお願いします」って、かなえちゃんが一番門限を気にしているから。
トライアルに着いた。
あいちゃん、「かなえちゃんは猫じいと車で待っててね」
「うちも行きたい。一緒に居ていいでしよ?」
きよのちゃん、「かなえちゃんお金持ってないじゃん」
「でも行く」と車を降りる。
俺はトライアルの駐車場の、嫁がいつも停めたがるクリーニング屋の左横に入れた。ここで俺の計算違い。左側は駐車枠が無く十分に空いているから、後部座席の左側に座っているきよのちゃんのあとに、あいちゃんも助手席後ろのドアから降りるものと思っていた。
がすっと嫌な音が。あいちゃん運転席後ろのドアをおもいっきり開けたようだ。クリーニング屋の閉めたシャッターに当たって出た音だった。
いつもなら直ぐ、「猫じいごめん」となるのだが、あいちゃん自身、どうしてこんな音がしたのか分かってなかったから。まぁこれくらいで目くじら立てる俺ではないこと、あいちゃんちゃんと知っている。三人がトライアルの店内に消えたあと、一応傷がついてないか確かめたら、どうもなってなかった。ほっ!
三人が戻って来て、渋滞考慮ルートの、竹馬川沿いを通って帰ろうと思い、トライアルから寺迫口ガソリンスタンドの中に入ろうとしたら、事故か、現場検証中の警察官。
あいちゃん、車外に聞こえないくらいの声で、「お巡りさん助けて!誘拐されてま〜す」
俺、笑いながら、「やっぱあいちゃんは信用できん」
きよのちゃん、同意してくれて、「ねっ、うちがかなえちゃんと言うた通りやろ」と、どや顔。
右折して県道に出、アンダーパスを左折しようとして、「なんじゃ!こっちのルートも渋滞でびくとも動いとらん」と、俺は急遽直進し、本来のルートに戻った。
かなえちゃん、「こっち酷い渋滞だったけど」
「でも一応進んどる」と俺。
あいちゃん、「今度から付き添いに大人が必要だった場合猫じいに頼もうよ」ときた。
俺は、「で、俺への見返りは?」
きよのちゃん、「うちらのうふっ!!」
俺の、「お前らが高校生になったらな」に反応したあいちゃん、「猫じい何て言ったん?」
「その『うふっ』、お前らが高校生になったらめっちゃ価値が上がるって言うたんよ」
家に着いたらもう門限5分前、「猫じい降りる」とかなえちゃん。かなえちゃんが住宅街の路地に消えようとしたとき、きよのちゃんも降りて、かなえちゃんをまた連れ戻して、「じゃぁねぇ猫じい」
「おう!」
三人が消えたあと、お決まりの車の中のお菓子の残り滓の確認。首に掛けているタオルで簡単に掃除。




