091 エルフとの会合1
リュージはダンジョン探索をジローのいるチーム[チームJ]に任せて、連絡のあったエルフとの会合に臨むこととなった。
エルフとの会合に至った経緯はリュージがエンシェント大陸に戻ったエルフのニナルゥにプライベートゲートカードを使って連絡があったためだ。
具体的には、ゲートなので実際会って話したのだが、ゲートを開くのにニナルゥが相当な魔力を消費したらしく、使った当人が「改めて。」と言葉を発するのが精一杯だったからである。
リュージは時間と場所を告げると、リュージ自らが一旦エンシェント大陸に足を踏み入れて、ゲートの入り口をニナルゥの私室に設置した。
ニナルゥの魔量だとすぐにでも閉まってしまいそうだったからである。
事実、リュージがエンシェント大陸に入った途端に閉まってしまったので、リュージはそこで改めてワールドワンとの出入口を設置した次第である。
リュージはニナルゥには魔力回復ポーションを渡して回復をはかったが、どちらにしても日時を決めるだけだったらしく、その日は退席するしかなかった。
そして今朝、リュージはニナルゥの私室に開けたワールドワンからの出入り口を通ってエンシェント大陸にやってきた。
具体的にはエンシェントワンのエルフの集落にやってきたのである。
エンシェントワン 族長代理のニナルゥは既にきちんとした正装でリュージを迎えた。
「先日は大変失礼致しました。プライベートゲートを開放するのが初めてで、私自身も魔量は多いと自負していたものですから、完全に見くびっておりました。リュージ様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。また貴重な魔力回復ポーションも頂き、とても助かりました。僅かな量で私自身の魔力が全回復するなどとても驚きました。さすがはリュージ様の持ち物だと私どもも感動致した次第でございます。」
「マジ、ご丁寧なご挨拶ありがとう。回復して何よりです。これは手土産です。中には精霊石が5000個入っている。あまり時間がなくて今のところ、それがマックスだった。あーあと、魔力回復ポーションが必要ならいくつか準備する用意はある。」
「えっ、えぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! まっまっまっっじぃぃぃぃぃぃーーーーーーー?
「マジだ。ほら、このアイテム袋の中に入っている。持っていって確かめてもらってもよい。イベントリで確認しているからピッタリ5000個あるはずだ。」
『あぁぁぁぁぉぁぁぁぉぉぉーーー、リュージ様はやはり只者ではなかった。リュージ様からいかにして精霊石を頂戴するか、その交渉の会合だったのに、会合の意味がなかったデス。はぁ、さて、族長たちにはどう伝えましょうか?それにしてもリュージ様は一体全体何者なのでしょう。魔力もさることながら、貴重な精霊石を5000個など、一体どこからどうやって手に入れられたのでしょうか?まさか、神の化身なのでしょうか?精霊神様だったりするのでしょうか? もしそうなら、私は大変失礼なことをしていたりしますね。仮にも神と思える方からどうにかして精霊石を手に入れるためにいろいろ策を練っていたのですから。はぁぁぁぁーーふぅぅーー、いくら頭を捻っても無理です。そのままあたるしかないでしょう。リュージ様の非常識さを族長たちも目の当たりにすればいいのだ。リュージ様がいかに規格外だということがわかるだろう。うん、そうしよう。』
「どうした?もしかしてもう精霊石はもう足りていていらなかったか?それなら別の手土産も用意するが?」
「いえ、リュージ様、前回頂いた精霊石の120個の40倍もの精霊石を頂き大変感謝致します。これで精霊石問題は解決致しました。我々は正直いかにしてリュージ様に精霊石をもう少し融通してもらうか、苦慮しておりました。本日の会合もどうしたものかと頭を悩ませていました。 取り敢えず、リュージ様は男性だどいうことで、エルフ女性の綺麗どころを20名ほど揃えました。奴隷契約もOKの者たちです。また、エルフの秘薬や宝玉などを取り揃えています。詳しくは族長との会合で話すことになるでしょう。」
「全くもって勘違いだったな。きちんと俺は言ったつもりだったがな。伝わらなかったか。俺の目的はこのエンシェント大陸の観光だ。俺は珍しいことやものを見るのが好きなんだ。俺にお礼というのなら、その権利を寄越せ。エルフ女性は要らない。全く同族を売るとはなんてことだ。宝石も秘薬も間に合っている。全く不要だ。」
「ははぁー、リュージ様、全くもって失礼致しました。勘違いしていたようです。直ちに改めます。どうもすみませんでした。エルフ女性のことは私もそう思ったのですが、族長たちが準備しておいた方がいいというので…すみませんでした。本当にすみません、直ちに取り下げます。」
そう言ってニナルゥは誰かに伝言すると、リュージを別の部屋に連れていった。
「ここでしばらくお待ちください。」
リュージは頷くと、案内された部屋の椅子に腰かけた。
家具はテーブルと椅子だけの部屋だが、周りの装飾品やテーブルと椅子の感じから応接間とはわかるが、かなりの豪華さだった。
『一応、賓客として迎えられているのかな。ならまぁ、大丈夫かな。』
リュージはそんな風に思って座っていた。




