046 中級ダンジョン攻略3
リュージたちは早朝、ダンジョン攻略を再開した。
15階層の途中からだ。
昨日はランチブレイクしてから、そのまま流れで持ち越しになった。
まぁ、早朝から、8時間以上も動いたから、少ないと言うわけでもない。
リュージが朝一からしたのは、鬼人族4人のアイテム袋の拡張だった。
王都に買い物行った時、アイテム袋に入りきらないものがあったため、鬼人族は手持ちで帰ってきていた。
そういったのを今後はないようにするためだ。
拡張は簡単だった。
大きさは慎重に考えて、体育館の半分くらいの大きさ。
ただし、丈夫さはリュージが破こうと思っても、中々破けない程度にした。
そして新たにチルドを付与した。
チルドを付与することにより、生ものを入れても、劣化はしにくい。
そして、不評だった水を入れても全然貯まらない花瓶だが、発想の転換で、分離されたトイレの水や排水を貯めるタンクとして活用された。
それに気をよくしたリュージは山から下りてくる川の水の末端に、花瓶を置いて、貯めたり、外部から水や酒やの水分を補給する際の水樽として準備したりした。
大き過ぎても活用範囲はある。
東京ドーム10個分の水樽とか、考えにくいが…。
リュージたちは15階層まで、かなりの確率で罠に掛かっていたが、罠が見破れるようになってから、罠にかかる確率はかなり減った。
寧ろ、適切な対応ができていると考えたら、罠に掛かかることがなくなった。
ステータスやスキルに、あらわれない経験値も大事だということだろう。
16階層に入った。
16階層は洞窟だった11階層から15階層と違い、砂漠に近い荒地だった。
時々、石造りの建物などが見える。
リュージはエアーサーチをかける。
「モンスターは疎らだが、あちこちに大造りな建物が4箇所ある。下に降りる階段が何故か見つからない。」
「リュージさん、もしかしたら、よくRPGである謎解きではないでしょうか?例えば、4箇所に行って全ての鍵となるピースを集めるとか。」
「一理あるな。ジローの言った通り、わざわざ、大掛かりな建物を建てるには何かわけがあると考えていいだろう。下に降りる階段がない限り、とりあえず4箇所の建物に行くのはありだろう。」
リュージはエアーバイク出して、4箇所の建物の内の一つに向かった。
エアーバイクを出したのは、4箇所とも非常に離れており、遠かったためだ。
罠に掛かって罠に関する経験値は上げたが、これ以上、無闇矢鱈と罠にわざわざ掛かる必要はないと考えたからだ。
1つ目の建物についた。
エアーバイクは6台出した。
リュージ自身がいざという時、6台は操作できる確認のためだ。
1つ目の建物に入ると、何もなかった。
建物自体は大きくて、如何にも何かありそうな雰囲気だったのだが、中に入ると全く怪しいことなど、全くないよ。といった雰囲気であった。
「きっと外れですね。」
ジローは呟いた。
「何もないな。怪しいものや装置もない。次、行くか。」
リュージたちは次の建物に向かった。
次の建物も、同じだった。
「同じだな。時間稼ぎか何かか?」
3つ目の建物、
「あったな。降りる階段。見つけるまでの忍耐というか、移動が罠か。たまたま、エアーバイクで走って移動したが、走って移動していたら、滅茶苦茶時間がかかってたな。」
リュージたちは17階層に進んだ。
17階層についたら、リュージはまた、エアーサーチを実行した。
「まただ。大きな建物が4箇所にある。これを巡れと言うことか。降りる階段は見当たらない。」
リュージたちは再びエアーバイクを取り出すと、建物の一つに向かった。
1つ目の建物、階段はなかった。
なかったが、中ボスがいた。
「ロァゥァーーーーー!!」
ライオンの10倍以上はある大きさのモンスターがリュージたちに襲いかかってきた。
鑑定小
マンティコア
「あぁー、ファンタジー! 人の顔したライオンモンスターだ。尾がサソリのようになっている。大きくて強そうだ。」
リュージは小手調べに、プチファイヤー、プチウォーター、プチウィンドー、などをお見舞いする。
魔力操作はカンストしているため、プチといえど、込める魔力は大きい。
しかし、大き過ぎてもいけないので、適正な威力で放出する。
だいたい、ゴルフボールを半分くらいにしたぐらいの大きさだ。
何個かはマンティコアを突き抜けていった。
鬼人族もマンティコアを切りつける。
皮が厚く、筋肉量も多いため、中々傷をつけることができない。
ジローが、ファイアーブレスをマンティコアの顔近くまで近寄って吐いた。
「ろぉぉぉぉぉぉーうぁぁーーあぁぁぁー!」
マンティコアは呻いた。
筋肉が一瞬弛緩した。
鬼人族はそこを見逃さない。
犬獣系は足が4本あるため、バランスがいいように思えるが、小回りが利かない。
4本の足のアキレス腱を同時に切られた。
「あががっっっぁぁぁ〜ー!」
体から湯気が立ち上る。
マンティコアがファイアーブレスを、吐き出した。
6人は慌てて散り散りに分かれて避ける。
広範囲攻撃だったが、予備動作が見て取れたので、避けるのは簡単だった。
マンティコアは尾尻から、今度は鋭い矢を放った。
「尾から矢だとぉーー?」
誰かが叫んだ。
矢には毒が付与されていた。
6人は毒耐性があるから、大丈夫だ。
矢は数発発射されたが、それで終わりだった。
最後はリュージが、首を落とした。
一瞬のことだったので、叫び声もなかった。
マンティコアは倒された。
しばらくしたら、マンティコアはドロップ品に変わった。
マンティコアドロップ
・ライオンのぬいぐるみ
・毒矢
・サソリの尾
・凸レンズ
・上級魔石3
微妙なドロップ品だった。
リュージたちは倒した後に階段でも出るのかと思ったが、何も出なかった。
「外れですかね。」
「だろうな。次、行くぞ。」
リュージは2つ目となる建物にむかう。
エアーバイクを飛ばして走る。
この頃になると、鬼人族もだいぶバイクのスピードに慣れてきた。
それどころか、鬼人族はスピードアップをリュージに要求した。
リュージはそれは望むところだったので、スピードアップに応じた。
ほぼ、2/3ぐらいの時間で到着した。
2つ目はまたもやモンスターだった。
鑑定小
アウルベアー
クチバシを持ったクマだった。
鋭利な爪、大きなクチバシ、動きも早そうだ。
リュージは素早く動く。
的を一旦、リュージに向けさせるためだ。
アウルベアーは一番最初に向かってきたリュージを攻撃する。
リュージは素早く反応して、避ける。
大きさは先ほどのマンティコアの半分くらいだが、動きが早い。
リュージに対して、鋭い爪を素早く何度も振り立てる。
「ガボッホー、ガボッホー!!」
当たらない攻撃に対して、イラついたのかアウルベアーは鳴く。
「こいつ、フクロウなのか? ベアーなのか?まぁ、どっちでもいいけど。」
リュージはそう言って、鬼人族に合図する。
すると、リュージは一旦下がり、鬼人族がアウルベアーの前に行く。
前衛と後衛の連携として打ち合わせていたチェンジだ。
リュージは兼ねてから試そうと思って中々試せなかった、遠距離攻撃を試してみたいと思った。
アウルベアーは動きは素早いが、今の鬼人族なら対応できるだろう。
前もってリュージが避けるのを見ていたから、動きも読めている筈だ。
動きが早く、強敵ではない実戦が都合が良かった。
「エアーフライングナイフ〜ー!」
リュージはアイテムボックス刀を鋭利なナイフのような形にして、飛ばした。
1個、2個、3個、4個、5個、6個と数を増やした。
リュージのコントロール下にあるため、外れても戻ってくる。
アウルベアーは動きは素早いが、リュージのコントロールされたナイフよりは遅い。
哀れにもアウルベアーはリュージの[エアーフライングナイフ]により、切り刻まれた。
「アゥアゥワーーーガガガッぁーー!!!」
アウルベアーは血を吹き出しながら絶命した。
しばらくしたらドロップ品に変わった。
アウルベアードロップ
・フクロウの羽
・鋭い爪
・ベアー肉
・白い宝玉
・上級魔石2
ベアー肉美味しいのかな?
そんな感じのドロップだった。
リュージは次もこんな感じなら、また楽しめそうだなと思った。
ブクマ、評価もお願い致します。




