043 新たなる旅立ち4
翌朝、リュージとジロー、鬼人族の4人はダンジョン10階層のボス部屋の前にいた。
ボスが何なのかは分からない。
しかしながら、リュージとジロー、鬼人族には不安はない。
初級ダンジョンであるサイムのダンジョンをクリアした6人である。
また、6人の連携もミーティングで何度もシュミレーションした。
不測の事態が発生した場合、リュージの合図で[ワールド ワン]に逃げ込むことも織り込み済みだ。
「じゃぁ、開けるぞ。」
リュージはそう言って、10階層にあるボス部屋を開ける。
ロケーションはずっと森と荒野だったので、おそらく、ボス部屋の中もそうだろう。
『ゴゴゴゴゴゴッッッッーーーーー』
重そうな扉が開かれる。
「ヴゴオォォォーーー!!!」
ボスの咆哮がいきなり聞こえた。
どうやら、ボスはオークロードとその取り巻きのようだ。
リュージは素早く取り巻きを排除すべく、突進する。
「ヴゴゴゴゴゴゴッゴッーーーー!!!」
もう一度、咆哮がきた。
おそらく、テラーのスキルが発動しているはずだ。
鬼人族は少し固まっているが、リュージとジローは全く効いていない。
ジローは自力でつい先日、テラー耐性をカンストした。
どうやら、リュージのエアーバイクで疾走した際に、カンストしたようだ。
まぁ、数時間に及ぶ、リュージの結構本気の走りを体験したのだから、当たり前かも知れない。
取り巻きはオークの他に
オークファイター
オークウォーリアー
オークナイト
オークソーサラー
オークメイジ
オークウォーロック
オークウィザード
オークアーチャー
オークハイアーチャー
ハイオーク
オーククイーン
オークキング
と、ラインナップが揃っていた。
またまた、レベルによる補正が入った感がある。
しかも、数が多い。
遠距離攻撃をしてくるのは魔法使い系とアーチャー系だが、魔法系は多種多彩な魔法を打ってくる。
アーチャー系は的確に、狙ってくるので、非常に厄介だ。
ジローは土嚢代りに、ストーンウォールを前面に出して、そこから攻撃する。
ジローのストーンウォールを警戒してか、ファイター系は突っ込んでくるかと見えたが、一旦、退却した。
リュージとジロー、鬼人族は遠距離攻撃してくる一番厄介なアーチャーを集中して攻撃した。
魔法使いと違って、無属性で的確に攻撃してくるアーチャー系は狙いが的確な分、関節を狙われたり、出鼻を挫かれたりすると隙ができる。
アーチャー系が倒れたと見ると、リュージがまず、突っ込んでいった。
その後に、鬼人族が続き、ジローは土嚢維持と奇襲に備えてストーンウォールで阻害する役割として残った。
リュージはまず、オークロードに迫った。
オークロードはスキルで他のオークの能力を上げるスキルを持っているらしい。
少し前、リュージは[鑑定小]ではなく、[アイテムボックス鑑定]でオークロードを鑑定した。
アイテムボックス鑑定は、人間やモンスターの髪の毛の一部でも、アイテムボックスに入れれば、鑑定できる。
リュージはアイテムボックスを飛ばして、オークロードに見えないよう、死角からオークロードの髪の毛を一部を入れて鑑定した。
オークロード
LV61
<スキル>
ブレイブハートLV6
:一定時間、仲間のオークの能力を向上させる。レベルが上がる程、上がる能力はアップする。
斧術LV6
:斧を使った時の能力が向上する。
体術LV7
:体術全般の能力が向上する。
レベルが非常に高い。
ステータスはわからないが、レベルと体つきから見たら、相当な身体能力だろう。
リュージはオークロードに向けてアイテムボックス刀を振り下ろす。
防御するようで手を上げている。
無駄無駄無駄ラッシュをかける。
オークロードは2等分された。
断末魔もない程、鮮やかに切れた。
オークロードは倒された。
すると、オークキングが
「ウガァーガッガッガッガッガッガッー!!」
と吠えた。
配下のオークたちが体を震わせる。
見ると、紅く染まっている。
オークロードがボスと思っていたが、キングがボス?の可能性が出てきた。
紅く染まったオークたちは、どうやらステータスが跳ね上がっているようだ。
目に見えて動きが良くなっている。
『む、もしかして、順番が違うかったか?』
リュージは思ったが、
『まぁ、オークキングを倒して仕舞えばいい。』
と言うことで、リュージはオークキングに対して、攻めていく。
オークキングに向かっていくと、ハイオークやオークナイト、オークウォーリアーが立ちふさがった。
リュージに対して、物凄い勢いで手に持った武器を振り回す。
オークたちの武器は大体が大きな斧である。
リュージはアイテムボックス刀を容赦なく振るう。
振り上げている斧ごと横向きに両断する。
「アガァァァアー」「ギャャャャガガガ」
咆哮が漏れて、オークナイトもオークウォーリアーも倒れる。
オークキングとオーククイーンが横になって、何やら唱えている。
「ボォーーーーーーーン!!」
と言う音と共に、リュージの目の前に激しい炎の塊が発生した。
リュージは見えた瞬間、咄嗟に[エアースキャホルド]で足場を作った。
炎の塊を避けて、上空高くに素早く逃れる。
上空から、リュージはアイテムボックス刀を振り下ろす。
オークキングを狙う。
上から振り下ろす形になった為、一瞬避けられたが、返す刀で、両断する。
クイーンも横からアイテムボックス刀で攻撃した。
一瞬、僅かな抵抗があったが、振ることができた。
『抵抗があるなんて初めてだな。』
リュージは思った。
オークロード、オークキング、オーククイーンを倒したら、配下のオークたちは、崩れ出した。
掃討戦になったようだ。
ジローも一緒になって、配下のオークたちを屠る。
鬼人族たちはリュージが、大物をやっている間に、魔法が変なところに飛んでいかないように、魔法使い系を剣で倒していた。
流石である。
全てのオークたちが倒されると、ドロップが次々と現れてくる。
ドロップは
オークロードの斧
オークキングの斬馬刀
オーククィーンの宝玉
魔石(中級5〜上級5)
などであった。
武器はどうしたらいいかわからないが、魔石はきっと有難い。
上級魔石はきっと[ワールド ワン]の拡張に役立つ。
リュージたちはオーク集団を倒した。
掛かった時間は僅かだったが、戦いの経験値は上がった。
リュージたちが得た経験値は、ボスがレベル補正で、高ランクだったため、通常よりも多くの経験値を獲得できたようだ。




