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パジャマパーティーという名の審問会番外編

10万PVと1万ユニーク達成に感謝。



なんか、高速で何かが飛んできて焦った。まあ、当たらなかったから良かったけど…



『というわけで、俺たちはうどんそば戦争を引き起こして世界を滅亡させてしまったんだコン』


『あれは嫌な戦争だったポン』



九尾の赤キツネと緑の信楽焼は同じ世界の神だったがうどんが美味いかそばが美味いかという下らない戦争を人間たちに引き起こさせて世界を滅亡に導いてしまった…と耳にタコが出来るほどの話をまた言っていた。


今日は定例の集まりだ。勿論、主ミケに仕えるこの世界の召喚獣のというのが付くが。


だが、今回の主旨はいつもの飲み会という雰囲気ではない。ドラゴンが加わったのは構わない。追加はいつもの事だし、それぞれが神である事は知っていた。ただ、主に主が出来たのが問題だ…という事も無く、異世界の召喚獣を次々増やしているので今後出番があるのかと不安になっているのだ。まあ、それで自棄酒を飲むのだから変わり無い気もするが。


まあ、キツネも少し前までは乗り物として使われていたのに今となっては呼ばれもしない状況だ。最初から気色悪いと使われなくなった私の身にもなれと思うが…


カブトムシは世界樹の樹液を吸い尽くして枯らしたから世界を壊し、ブタは仲間の養豚場を次々燃やして住人を餓死させて世界を滅亡させ…


はて、私はどうだったろうかと考える。世界を壊した覚えは無い。そもそも、私の他にも神は沢山居たのだ…誰が壊したのか分からない。そもそも壊れたのかも分からない。


それは仕方のない事だ。私は何度も死んで記憶が欠落している。200年ほど前以前の記憶は曖昧だ。そういえば、こいつらとはそれくらいからよく飲んでいた。


覚えているのはかつては私も人の姿になれた事、ラミアと呼ばれる亜人の子を数多く産んだ事、森で暮らしていた時に人間に餌として何度も狙われ食われ殺された事。


そして、それぞれが森を追われそれぞれ生きていた。食われたりもしたが…



『いやー…まさか寝ている間に襲われて卵産んだと思ったら、まさか人間にされてたとは。まあ、そのお陰であの子をあのお方へ献上する事が出来たのですが…』



まあ別の意味で食われた新入りも居るみたいだけど…どうして人間は亜人はともかく魔物とまで異種交配したがるのか。あの方もそういう趣味があるのなら…


いやいや。余計な事は考えまい…かつて嬉々として私を狩った者たちがあの中に居るのだ。あのお方の妹として…頭を食われなかったから簡単に再生出来たが、あれは兜焼きにしようと言っていたから油断ならない。



『しかし、今回の酒は美味いブー。白ちゃん、何処から仕入れたんだブー?』


『あのお方の差し入れだ。この世界では成人扱いだが、前の世界の掟を守りたいと言ってな…』



律儀な方だ。まあ、主も契約金だと時々私たちに食べ物を差し入れてくれるのだが…しかし、飲めない私にどの方も酒を差し入れしてくれるのはありがたいのだが…納得いかない。ブタやドラゴンみたいに美味しいものが欲しい。しかし、人間は要らない。100年前に城塞都市辺りで暮らしていた時は何を勘違いしたのかイケニエとか言って女を大量に巣穴へと連れて来られて世話をするのが大変だった。そういえばいつの間にか消えていたが…まあ、済んだ事だ。


うどんにそばにハチミツと肉やらの美味いものを食べ、酒を飲みつつ夜が明けるまで今回も楽しもうとしよう。



『…奏多どのに頼んで世界樹の樹液を貰えないものか…』


『そう言って近くの木を手当たり次第抜いて吸うのは止めろと毎回言っているだろう…』



カブトムシの食い荒らしの後片付けが毎回大変だというのに…










枕を探しに来たら、林の中でミケちゃんところの召喚獣たちが酒盛りをしていた。しかも、楽しそうに……パジャマパーティーにお菓子とか用意しておくべきだったかな。


あるいは、人化出来る魔法を使ってお兄ちゃんのハーレムに加えるべきだろうか。ちょっと検討してみる必要があるかな。まあ、雄も居るから女体化魔法を開発しないといけないけど…


そんな事より、枕を見つけて早く戻ろう…

ミケの召喚獣紹介



白いヘビ

召喚獣のまとめ役。ミケの足代わり。巨大なヘビで雌。

かつてはとある世界でヤオロズの神の1人として祀られていたと共に人化して現地の人間と子を成していた事もあるらしい。

何らかの理由でこの世界にやってきてからは人と交わりラミア族の祖となったり、ナシビトの森に住み着き、そこへ捨てられた子たちに狩られながらも暮らしていたらしい。



金色カブトムシ

金色に輝く雄の巨大なカブトムシ。

自分の守護していた世界の世界樹を枯らし、その後も幾つかの世界で同じ事を繰り返したため、奏多によって世界樹の無いこの世界へと飛ばされた経緯を持つ。

おつまみ感覚で木を引っこ抜いて樹液を吸っているが、わざわざ樹液を吸わずとも何でも食べる雑食な奴だったりする。



火を吐くブタ

口から火を吐ける巨大なブタ。雌ブタとかいうな。ちなみに体は黒いがただ焦げた名残だったりする。

元居た世界ではただの巨大なブタとして飼育されていたが、養豚場の火災により神化した。その後転々と養豚場をたらい回しにされ続け放火魔化して世界の食料事情を一気に悪化させ滅ぼしたらしい。

本人としてはただ食っちゃ寝したいだけだったとか。



九尾の赤キツネ

キツネうどん派の神。皆の足代わり。巨大な体と更に巨大な9つの尻尾を持つ雌。タヌキとは同じ世界の神。

うどん派の人間に関わり、うどんを献上させていた。その内、小麦畑とそば畑の境界線を巡る小競り合いからうどんとそばを巡る戦争へと発展し、世界が滅びたらしい。



緑色の信楽焼タヌキ

タヌキそば派の神。巨大な置物に見えるが単にデカいだけな雄。キツネとは同じ世界の神。

そば派の人間に関わり、そばを献上させていた。以下同文。



ドラゴン

風の渓谷に住んでいるドラゴン。ミケに蹴り殺されかけた奴。雌のブルードラゴン。青竜とかではないただのドラゴン。

貞操観念が低いのかもしれない。但し、竜人に対しての嫌悪感は無く、娘をあのお方もといトウマに献上したのは感謝の意かららしい。



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