パジャマパーティーという名の審問会その5
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現在、アースによる部屋の壁補修作業中。場所が悪かったら館が崩壊してたと思う…灯里ちゃんは枕を探しに行くと出て行ったけど、枕だって山を吹き飛ばせば形すら残ってないと思うから買いに行ったんだよね。こんな時間にお店開いてるのかな…
まあ、それはともかくとして続けてくれって灯里ちゃんには言われた。灯里ちゃんが一番最初にお兄ちゃんと出来れば後の順番はどうでも良いらしいし…どうしてそこでお兄の気持ちを優先とかって考えないのか。まあ、夜な夜な襲ってた灯里ちゃんだからかもしれないけど…最後の一線で踏み止まった事をずっと後悔してたみたいだし。さすがにそこまでやったらお兄は起きただろうけど…
皆には改めて灯里ちゃんが最初って周知徹底しておいた。お兄の気持ちを優先させたいけど、病んだ灯里ちゃんほど怖いものはない。きっと今のあたしより強いはずだし…
「それと、カティナちゃんもお兄のハーレム入りは確定だからね」
「あー…まあ、あやつの中にずっと居たからそうしないとどうなるかは分かる。自分と同じ容姿で他の男と寝るなら永遠に寝させてやるとか言いそうだ…それに、吸血鬼でなくなったのだしトウマの剣であるし、これでも元は神だ。上の命令には逆らわぬさ」
その考えが魔物を呼び寄せたようなものなんだけどな…もうちょっと自覚を持って欲しいところだよ。アースが悪いのもあるけど…
というわけで、アースもちょっと正座させた。作業はミケちゃんに任せた。【時戻】ですぐ終わるし。
「あー…えっと、サブマスターとの件は勿論受け入れますよ。気付いたんです…沖田くんの中にあった、私が憧れていたものはサブマスターのものだったのだと」
「うん。それは構わないけど…最初はお兄とやって神剣になれば神格戻って云々考えてたのも知ってるし」
ついでにそれでまた神に戻ろうとしてたの知ってるし。けど、今では創造神に復讐してくれるお兄に感謝とかしてるのも分かる。一応マスターなわけだから。
「あー…えっと、それは…結局、神格戻ってませんし。今はサブマスターの寵愛さえあれば他には何も要りません…あ、強いて欲しいと言えばこの体型をもう少しどうにか出来たらとは思いますけど」
「そこはあたしに言われても…」
お兄とすれば成長するとかは言えないし根拠も無いし。どちらにしてもお兄は体型とか気にしないと思う。そりゃあ、ファルちゃんとか亜人の子たちの中にも何人かナイスボデーな子は居るけどさ。お兄が好きだったのはあたしも含めて……止めよう、虚しくなるだけだ。
とりあえず、アースの方は心からお兄のものになりたいって理解出来た。問題は上からの命令とかを考える新型駄女神カティナちゃんだ。
「カティナちゃん。今から命令をします…自分の好きなように生きなさい。お兄だって君が悪い事をしない限りは折ったり封印したりなんてしないし、他の人を好きになっても構わない。灯里ちゃんは何とかするし、強制してお兄と結ばれるなんてあたしが許さない。お兄の力であなたは自由になったんだから、自由に生きないと」
「…急にそんな事を言われても…」
困惑するのは仕方ないと思う。でも、お兄の事を好きじゃないのにハーレムに入ってもらっても困る。お兄が後で傷付くような事になったら嫌だ。
「裸を見られたからとか、吸血鬼云々なんて関係無いでしょ。その上でお兄と一緒に居たいならともかく、そうじゃないならお兄の優しさに甘えちゃダメだと思うよ。お兄は誰にだって優しいんだから」
「確かに、あやつは優しい…噛んで血を吸っても激昂する事も無かった。あやつの血は不味かったが、後に貰った輸血とかいう血のパックよりはマシだった」
「血の事から離れてよ…」
そもそも、剣になったんだから食事要らないでしょ。というか、神になったらマナだけで生きていけるんだけどね。
「まあ、私は長い時を生き過ぎた。自分の好きなように生き、倒され混じり生まれ変わって恋をした。しかし、裏切られ命を落とした。このカティナの姿で再び生きろというなら、好きになるのは兄だが…あれではな」
そう言ってウィンディアちゃんを見る…まあ、確かにどうしようもないよね。というか、前の記憶あるんだ…複雑な事になりそう。
「だから、少し考えようと思う。あやつの優しさに本気で甘えるかどうか。それまでは仲間として扱ってくれ。ろくでもない神だった者としてな」
「まあ、ろくでもない神ばかりだけどね…お兄の周りって」
お兄は別としても、あたしも含めて勝手過ぎる神ばかりだよ。特に、お兄に自分の力を分け与えて子作りを目論んでいたダメドラゴンが一番酷いと思う。刺し殺されてなかったらお兄ちゃんの…まあ、平行世界だと1割なのがドラゴン嫁だから、お兄はドラゴンにも好かれるんだろうけどさ。少なくとも、どの平行世界もここまでの人数にはならないはずなんだよね…
やっぱり、お兄の言う通りあかりん菌の影響なのかな。とはいえ…まだクラス全員集まってないんだよね、実は。けど、そんな事はいいか…




